「タイってコーヒー栽培してるんですね。」
っとほとんどの方に言われます。
なぜ今回タイのコーヒー農園に行くことになったか。
これからお話することにします。
長いです。
少しややこしいです。
♪なにから話せばいいのか。わからないまま時が流れて~♪
って感じです。
私が今こうやってコーヒーの専門家としてお店をすることになったのは
ある方との出会いが大きな影響をうけました。
もしその方とお会いしてなかったら
ここまで私がコーヒーの世界にはまり込むことはなかった思います。
出会いは、まだ、コーヒーの焙煎工場勤務しているときに
コーヒー商社さんが企画されたブラジルツアーに行かせていただくことがありました。
初めてのコーヒー産地でそれもブラジル。
地球儀が好きだった私は、コーヒー関係なしに
日本の真裏にあるブラジルにある意味憧れていました。
しかし
そのツアーに来られている方々は、企業の社長さんや重役さんばかりで
ヒラ社員は私くらいのもので、ドキドキでした。
そこで、その先生と初めて出会いました。
かなりクセのある方でしたが、話しも面白く
毒舌のところもあったのですが
そういうところも好きで
話されていることがとても新鮮で
ツアー中はなるべく近くにいてお話を聞こうと
付きまとっていました。
帰国後も仕事をこえて
いろいろなコーヒーの情報を教えて頂いたり
時には、英文の翻訳を頼まれたりしました。
いろいろ期待していただいていたのですが
あまりにもレベルが高すぎて
なかなかそれにこたえることが出来ませでした。
にも関わらず、本当にいろいろな事を勉強させていただきました。
ヒロコーヒーに転職する際もいろいろとご支援いただきました。
また、ヒロコーヒー勤務中は一般向けの金沢大学の公開コーヒー講座の開催に関して
ご協力いただきました。
そして、先生が博士号を取得され
そのパーティーにも呼んでいただきました。
その博士論文の内容は、私の理解した範囲で簡単にいうと
コーヒーの嗜好における地域性の特性を分析した内容でした。
この内容は、私がこの地元の京都で珈琲豆販売店を開業する時の
味創りの方向性を明確なものにしていただくものになりました。
そして私の味創りの考え方の基礎になる
「珈琲も食文化である。嗜好性とは暮らしている環境や地域性で学習された嗜好性を反映する。」
っという考え方を学ばせてきただきました。
(引用:多変量解析を用いたコーヒー嗜好性の背景構造に関する研究 圓尾修三)
開業してからも何度か様子を見に来て下さったり
お電話をくださったり、ご心配をおかけいたしました。
いつも突然こられるので
その時はいろいろお伝えしたいことがお伝えできず
後でいろいろお伝えしたいことを思い出していました。
そして、昨年突然永眠されました。
先生が関わられていたタイ北部の農村コーヒープロジェクトで
活躍されていた方が今、先生のご縁でヒロコーヒーに勤務されています。
その彼女とヒロコーヒーの社長と数人で先生のお宅に
お焼香をあげに行かせていただいたときに
ヒロコーヒーの社長に先生が取り組まれていたタイへのコーヒー産地への
視察に誘っていただき、今回ヒロコーヒーの方々とご一緒させていただくことになりました。
先生にしっかりお礼もいえないままの
別れとなってしまったので
心残りだったこともあり、
今回タイに行くことができて
先生が取り組まれていた場所に私も行くことが出来て
それだけで少し自分の中で整理がついた気持ちになることができました。
それと、このプロジェクトがうまく機能して
私が想像していた以上に農村の生活水準が向上しているように感じました。
「コーヒー」の力そして先生の取り組みの成果を感じることもできました。
村の学校です。
チェンマイ大学の試験場
そして今日、そこで採れたコーヒーが届きました。
テスト的に焙煎をして飲んでみたのですが
とんがった酸味の特徴が正直あるわけではないですが
なんとも優しい深みのある素直に美味しい味わいでした。
いろいろな意味でたくさんの方に飲んでいただきたいコーヒーです。
継続的に美味しく皆様に飲んでいただけるよう味創りをしていきたいと思います。
また実際の現地の様子はまた次回のお楽しみです!