5月に打ち上げられた中国の無人の月面探査機「嫦娥6号」は、
月の裏側に着陸して土壌や岩石などのサンプルを採取したあと、6月4日に月面を離れました。
中国国家宇宙局は、サンプルを収めたとするカプセルが25日切り離され、
日本時間の午後3時すぎ、内陸部の内モンゴル自治区に着地し、ミッションは成功したと発表しました。
月の裏側からの「サンプルリターン」は難易度が高いとされ、成功すれば世界で初めてとなります。
「成功すれば世界初」。
率直にすごいことだと思います。
今から20年ほど前の2003年。
中国のロケットによる有人宇宙飛行士が生還したという大きなニュースがありました。
当時、アメリカ、ロシアに続いて世界で3番目の快挙として報じられました。
ボクはちょうど出張ベースの仕事で上海に滞在していたときの出来事でした。
ニュースで当時の菅官房長官が
「日本も技術力は持っているが予算をつけずにやっていないだけ」
という説明を記者会見でしていたことを鮮明に覚えています。
このニュースを上海の街なかで聞いたとき
すごくむなしく、寂しく感じました。
当時の「日本の勢いの弱さと中国の勢いの強さ」を実感したことを今でも忘れません。
日本でもハヤブサが小惑星イトカワの採取物質をサンプルリターンに成功したとき
日本じゅうが盛り上がりました。
日本でもみんなが希望を持てることをもっともっと国をあげてやり続けてほしいと思います。