女性の怒った顔が美しいと思った時、その女性は本当に美しいのだと思う。自論だけど。
長旅
わたしは
あなたに会うために
どれだけ長い間
旅してきたことか
流浪の人生と
思われて
あきらめかけたとき
あなたに会ったのだ
まるで予言が
当たったかのように
わたしはあなたから
目が離せなかった
あなたは
長い間、
わたしが探し求めた
女神だったのだ
わたしは
あなたに会うために
どれだけ長い間
旅してきたことか
流浪の人生と
思われて
あきらめかけたとき
あなたに会ったのだ
まるで予言が
当たったかのように
わたしはあなたから
目が離せなかった
あなたは
長い間、
わたしが探し求めた
女神だったのだ
音色
あなたは静かにピアノを弾く
まるで音に色を付けるように
あなたが落とした色は
澄んだ音となって広がる
その音が重なり合って
様々な色彩を作り上げていく
あなたは静かにピアノを弾く
まるで音に色を付けるように
あなたが落とした色は
澄んだ音となって広がる
その音が重なり合って
様々な色彩を作り上げていく
秋模様
春から夏が上昇気流だとすれば
秋の始まりは下流に流れゆく川
それはあまりに突然やってきて
つかの間の夕焼けのように
空を赤く染めたと思ったら
その後ろには氷の夜空が
待っているといったような
一瞬のきらめき
春から夏が上昇気流だとすれば
秋の始まりは下流に流れゆく川
それはあまりに突然やってきて
つかの間の夕焼けのように
空を赤く染めたと思ったら
その後ろには氷の夜空が
待っているといったような
一瞬のきらめき
子猫
子猫が震えていました
雨の中を道に迷ったのか
みゃーみゃー鳴いて
軒下で雨宿りしながら
懸命に自分の母親を
呼び続けるのでした
わたしが近づくと
子猫は不思議なものを
見るように
わたしを見つめるのでした
それがわたしたちの
始まりでしたね
子猫が震えていました
雨の中を道に迷ったのか
みゃーみゃー鳴いて
軒下で雨宿りしながら
懸命に自分の母親を
呼び続けるのでした
わたしが近づくと
子猫は不思議なものを
見るように
わたしを見つめるのでした
それがわたしたちの
始まりでしたね
面影
あなたは私の前から
姿を消しました
私はあなたの面影を
探しました
夕日に包まれ
影が薄くぼやけて
伸びていくように
あなたの面影は
薄れていくのです
私の心からあせていく
あなたの面影
私は流れ出ていく水を
堰止めるように
面影のかけらを
かき集めました
そうやって時が流れていくのが
とてもせつないのです
あなたは私の前から
姿を消しました
私はあなたの面影を
探しました
夕日に包まれ
影が薄くぼやけて
伸びていくように
あなたの面影は
薄れていくのです
私の心からあせていく
あなたの面影
私は流れ出ていく水を
堰止めるように
面影のかけらを
かき集めました
そうやって時が流れていくのが
とてもせつないのです
麦わら帽子
あなたは
夏に置き忘れた
麦わら帽子を被って
遠くの海を眺めていました
わたしはその姿を
遠くから眺めていました
あなたが思い托したものが
細波のように小さな貝を
さらっていきました
あなたは泣いていました
あなたは
夏に置き忘れた
麦わら帽子を被って
遠くの海を眺めていました
わたしはその姿を
遠くから眺めていました
あなたが思い托したものが
細波のように小さな貝を
さらっていきました
あなたは泣いていました
紅葉
もみじが赤く染まる頃
わたしたちは密かに小旅行をしました
枕元に紅葉したもみじの葉を置き
あなたはさらけた裸を布団に投げ出して
わたしの腕枕の中でひっそりと
秋の景色を楽しむのでした
もみじが赤く染まる頃
わたしたちは密かに小旅行をしました
枕元に紅葉したもみじの葉を置き
あなたはさらけた裸を布団に投げ出して
わたしの腕枕の中でひっそりと
秋の景色を楽しむのでした
蜜月
わたしは数多抱いてきた女性にした
いやらしいことの全てをあなたにする
あなたは数多抱かれてきた男性にした
いやらしいことの全てをわたしにする
わたしたちは世の中のどの男女よりも
いやらしいことをお互いにし合うのだ
わたしもあなたも全てを赤裸々にさらけ出し
たっぷりと堰で切ったようにセックスをした
そうやってわたしたちはいやらしい出来事の
愛欲に耽溺して愛液で濡れる蜜月を過ごした
わたしは数多抱いてきた女性にした
いやらしいことの全てをあなたにする
あなたは数多抱かれてきた男性にした
いやらしいことの全てをわたしにする
わたしたちは世の中のどの男女よりも
いやらしいことをお互いにし合うのだ
わたしもあなたも全てを赤裸々にさらけ出し
たっぷりと堰で切ったようにセックスをした
そうやってわたしたちはいやらしい出来事の
愛欲に耽溺して愛液で濡れる蜜月を過ごした