脳男
今日から公開された「脳男」を横浜ブルグで観て来ました。
良かった。主演の生田斗真の演技を始め、脇を固める配役も素晴らしかった。またアクションシーンやビルの爆破などのシーンもあり、カメラワークも良かった。Meはこの映画を素晴らしいエンターテイメント・ムービーであると思った。ただ。。。
ただこれは「羊たちの沈黙」と比較されるべき、サイコ・スリラーでもなければ、ヒューマンドラマでもなかった。何故なら主人公である殺戮者、鈴木一郎の人間性に全然肉薄していないからである。(これから先は映画を見たい人は読まないでください。)
主人公である鈴木一郎は、並外れた記憶力、知能、肉体を持ちながら、感情を持たない美しき殺戮者と銘を打ってあるが、これは間違えである。彼は並外れた記憶力と肉体を持っているが、著しく知能が欠落している。また感情を持たないとあるが、立派に感情を持っている。ただ著しく抑圧されているだけである。そして美しくとあるが、これは配役である生田斗真の容姿、演技で上塗りして見えにくくなっているだけで、実に醜いものである。
彼が精神鑑定の網を潜れてこれたのは、まさに訓練の賜物であろう。また痛みに反応しないのは、彼にとって生と死とは軽んじられるべきものであるからである。善悪の判断基準も稚拙であり、かつ自己認識もできないのは、知能が劣っているからである。そして感情だが、彼が凶暴になるときの目を見たまえ。その生き生きとした目は、感情で溢れかえっているではないか。そして殺すことに無心になれることが美しいというのは甚だしい。実に醜いではないか。
こう言った倒錯した人間性を評価するのは、それは今の社会が腐敗している証拠である。Meは、これから巣立っていく、時代を引き継ぐ若者の人間性が、どんどん薄っぺらなものになっていくのではないかと危惧する。
若者には是非、ドストエフスキーを読んでもらいたい。かようにMeは思った。
今日から公開された「脳男」を横浜ブルグで観て来ました。
良かった。主演の生田斗真の演技を始め、脇を固める配役も素晴らしかった。またアクションシーンやビルの爆破などのシーンもあり、カメラワークも良かった。Meはこの映画を素晴らしいエンターテイメント・ムービーであると思った。ただ。。。
ただこれは「羊たちの沈黙」と比較されるべき、サイコ・スリラーでもなければ、ヒューマンドラマでもなかった。何故なら主人公である殺戮者、鈴木一郎の人間性に全然肉薄していないからである。(これから先は映画を見たい人は読まないでください。)
主人公である鈴木一郎は、並外れた記憶力、知能、肉体を持ちながら、感情を持たない美しき殺戮者と銘を打ってあるが、これは間違えである。彼は並外れた記憶力と肉体を持っているが、著しく知能が欠落している。また感情を持たないとあるが、立派に感情を持っている。ただ著しく抑圧されているだけである。そして美しくとあるが、これは配役である生田斗真の容姿、演技で上塗りして見えにくくなっているだけで、実に醜いものである。
彼が精神鑑定の網を潜れてこれたのは、まさに訓練の賜物であろう。また痛みに反応しないのは、彼にとって生と死とは軽んじられるべきものであるからである。善悪の判断基準も稚拙であり、かつ自己認識もできないのは、知能が劣っているからである。そして感情だが、彼が凶暴になるときの目を見たまえ。その生き生きとした目は、感情で溢れかえっているではないか。そして殺すことに無心になれることが美しいというのは甚だしい。実に醜いではないか。
こう言った倒錯した人間性を評価するのは、それは今の社会が腐敗している証拠である。Meは、これから巣立っていく、時代を引き継ぐ若者の人間性が、どんどん薄っぺらなものになっていくのではないかと危惧する。
若者には是非、ドストエフスキーを読んでもらいたい。かようにMeは思った。