先日、夫が「お盆休みは、掃除をしようと思ってる」と宣言しました。
そして昨日、その言葉通り以前の娘の部屋のクーラーを業者に頼らずせっせと掃除。
ならば私もどこか掃除しなくてはならないような気がしてくるというもの。
リビングと以前の長男の部屋のカーテンを洗濯して窓拭きしました、窓拭きはかなりがんばってもどこかしら汚れが残るのは仕方がない、と心のどこかで思っているのでざっと見て美しくなったところで終わりです
掃除の間、火曜日に見たデュフィの『馬に乗ったケスラー一家』の絵が放つ気のようなものについて考えました。
ケスラーさんは、石油会社『ロイヤル.ダッチ.ペトロリアム』の創業者でイギリス人。
かねてより乗馬や狩りが好きな家族の集合肖像画を描いてほしいと考えていましたが、イギリスでは良い画家が見つからず、当時競馬場の絵をたくさん描いていたデュフィ(フランス人)に頼んだそうです。
デュフィは、1930年の夏の間をケスラー一家と共に過ごしデッサンや秀作を何枚も描いたと言う事です。
その後パリに戻り、習作をもとに1931年秋に『森の騎手たち』を完成させました、あら!タイトルが違う、そうなんです、最初に描いた肖像画はケスラー夫妻が気に入らなかった、もしくはデュフィが作品に満足しなかった(明確な理由は分からないそうです)と言う事でケスラー夫妻は受け取らなかったようです
この作品の制作後デュフィは再び肖像画に取り掛かり、1932年に『馬に乗ったケスラー一家』を完成させました。(以上の話は図録に載っていました)
図録に載っていた『森の騎手たち』は、『馬に乗ったケスラー一家』に比べると家族の位置がバラバラに感じられ(実際はほとんど同じですが)、馬も重なり合い、空の青が人物や馬に溶け合い形がはっきりとしていなくて幻想的な仕上がりになっています。
絵としては、魅力的なデュフィらしいセンスのある作品に見えますが、(図録にも書いてありましたが)『馬に乗ったケスラー一家』の方が、夫妻を囲んで娘たちがバランスよく配置されていて木の幹に赤が使われることにより青との対比で生き生きとした明るい絵になっており家族の集合肖像画としてはこちらの方が適しているように思います。
揺るぎない、と言う印象があります。
実際に見た『馬に乗ったケスラー一家』は100年近くも経っているのに、絵からはデュフィの芸術的香気、あらゆる豊饒な感情、エネルギー、などがあふれ出ていていてそれが気となって私たちを包み込んでくれるような素晴らしい絵でした。
渾身の気持ちを込めて絵に向き合う、それが幾年たっても見る者に伝わってくるのでしょうか。
『森の騎手たち』も、大きさも同じくらいと言う事できっと素晴らしい作品なのではないかと想像します。
出来れば、両方の作品を見てみたかったです。

『森の騎手たち』(図録に載っていました)

『馬に乗ったケスラー一家』(実際に美術館で見ました)
そして昨日、その言葉通り以前の娘の部屋のクーラーを業者に頼らずせっせと掃除。
ならば私もどこか掃除しなくてはならないような気がしてくるというもの。
リビングと以前の長男の部屋のカーテンを洗濯して窓拭きしました、窓拭きはかなりがんばってもどこかしら汚れが残るのは仕方がない、と心のどこかで思っているのでざっと見て美しくなったところで終わりです
掃除の間、火曜日に見たデュフィの『馬に乗ったケスラー一家』の絵が放つ気のようなものについて考えました。
ケスラーさんは、石油会社『ロイヤル.ダッチ.ペトロリアム』の創業者でイギリス人。
かねてより乗馬や狩りが好きな家族の集合肖像画を描いてほしいと考えていましたが、イギリスでは良い画家が見つからず、当時競馬場の絵をたくさん描いていたデュフィ(フランス人)に頼んだそうです。
デュフィは、1930年の夏の間をケスラー一家と共に過ごしデッサンや秀作を何枚も描いたと言う事です。
その後パリに戻り、習作をもとに1931年秋に『森の騎手たち』を完成させました、あら!タイトルが違う、そうなんです、最初に描いた肖像画はケスラー夫妻が気に入らなかった、もしくはデュフィが作品に満足しなかった(明確な理由は分からないそうです)と言う事でケスラー夫妻は受け取らなかったようです
この作品の制作後デュフィは再び肖像画に取り掛かり、1932年に『馬に乗ったケスラー一家』を完成させました。(以上の話は図録に載っていました)
図録に載っていた『森の騎手たち』は、『馬に乗ったケスラー一家』に比べると家族の位置がバラバラに感じられ(実際はほとんど同じですが)、馬も重なり合い、空の青が人物や馬に溶け合い形がはっきりとしていなくて幻想的な仕上がりになっています。
絵としては、魅力的なデュフィらしいセンスのある作品に見えますが、(図録にも書いてありましたが)『馬に乗ったケスラー一家』の方が、夫妻を囲んで娘たちがバランスよく配置されていて木の幹に赤が使われることにより青との対比で生き生きとした明るい絵になっており家族の集合肖像画としてはこちらの方が適しているように思います。
揺るぎない、と言う印象があります。
実際に見た『馬に乗ったケスラー一家』は100年近くも経っているのに、絵からはデュフィの芸術的香気、あらゆる豊饒な感情、エネルギー、などがあふれ出ていていてそれが気となって私たちを包み込んでくれるような素晴らしい絵でした。
渾身の気持ちを込めて絵に向き合う、それが幾年たっても見る者に伝わってくるのでしょうか。
『森の騎手たち』も、大きさも同じくらいと言う事できっと素晴らしい作品なのではないかと想像します。
出来れば、両方の作品を見てみたかったです。

『森の騎手たち』(図録に載っていました)

『馬に乗ったケスラー一家』(実際に美術館で見ました)