fernhaven rd.

狭いベランダで育てているバラのこと、趣味のこと、トールペイントのことなどなんてことない毎日を書いていきます。

娘の住む東京へ*容疑者Xの献身

2014-10-31 21:36:56 | 映画
10月26日の日曜日から娘とコウ君に会うために東京へ。

昨日帰ってきました。

娘の家庭に5日間も滞在するのは初めてで、ご馳走してもらっていろいろお世話になってとても楽しいひと時でした。

それにしても、外見から趣味趣向(娘は夫に瓜二つ)、本当に何もかもが違う母と娘だと改めてびっくり。

作ってくれるお料理も、根菜類を使った健康によさそうなもので非常に薄味。

私は、あまり根菜類は使いませんし、味も濃い味ではないですが娘ほど薄味ではないです。

昔からこんなにも好みが違っていたのだとすれば、私の作った料理が美味しいと感じられていたのかどうか?、と思ったりしました。

細かいところを言えば、洗濯の干し方、畳み方、掃除の仕方、などなどが夫にそっくりでDNAって本当にすごいわと思うのです。

あまりにも何もかも違った(考え方も)私達が一つ所にいたら、食違って当たり前か、とよくケンカしていた頃のことを思い出しました。

とは言っても、娘が可愛いと言う事に変わりはなく、コウ君とも目いっぱい遊んで幸せに過ごした5日間でした。

中日で、9年ぶりにアメリカにいたころに助け合っていた友達3人とも会って、沢山おしゃべりして、思いっきり30代に戻ることが出来たのも良い思い出となりそうです。

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新大阪から品川まで新幹線で2時間半くらいでしょうか、乗っている間、ブックオフで買っておいた東野圭吾の『容疑者Xの献身』を読みました。

TVでも放映していたガリレオシリーズの初の長編で直木賞を受賞しています。

直木賞を受賞しているだけあって、ただのサスペンスでは終わらず深い感動がありました。

西宮に帰り、この小説が映画になっていることを知り、早速アルバイトの帰りにツタヤでDVDをレンタル。

ふらりとツタヤに寄ったのですが、何とラッキーなことに旧作、準新作が100円でレンタルできる日でした!

他にハ.ジョンウの『ベルリンファイル』とアメリカの映画『ウォールフラワー』を借りてみました。

邦画はほとんど見ないのですが、沢山の人が星五つを付けていたし、小説がどんなふうに映画になっているのかがとても気になったので観てみたかったのです。

これは、本当にピンポン!

小説の味を損なうことなく、いや、私としては小説よりも素晴らしいくらいにいい映画でした。

キャストが先ずいいです。

ガリレオこと湯川学は、当たり前ですが福山雅治、やっぱり美しい人を観るのは気持ちがいいですね、雰囲気も湯川学そのもの、天才で少々人間味に欠ける辺りピッタリな感じ。

小説にはない内海薫 役の 柴咲コウちゃんとの息もぴったり。

犯人石神哲也役の堤真一もいつもは美男役なのに、身なりに構わない数学しか取り得のない孤独な天才数学者の役を感動的に演じていました。

そして、花岡靖子役の松雪泰子さんの素晴らしかったこと、小説に出てくる本人(?)よりも血の通った儚げで美しく楚々とした女性をこれ以上ないくらい体現されていたと思います。

小説が伝えたい事はすべて映画の中に収まっていて流れも申し分なく本当に感動しました。

特に、大学で物理学の天才湯川学と数学の天才石神哲也が初めて出会い、天才であるが故の孤独を分かち合うシーンや

刑務所で、石神が自分の罪を穏やかに受け入れ納得しながら天井のシミを見つめ四色問題(数学の難問)を解くシーン

数学者になるという夢もかなう事なく自分を受け入れてくれる人もない石神が虚しさに命を断とうとした時に、隣に引っ越して来た花岡靖子親子と出会い生きる喜びを見出すシーン

ラスト、石神が自分が持てる頭脳のすべてを以て花岡親子を救うべく企てた計画がもろくも崩れ去った時の石神の絶望のシーン等

どうしても孤高である道を歩まなければならない石神が、ほんの少しのふれあいに生きる意味を見つけて救われる、そしてすべてをささげても守りたいその縁

美しくも切ないシーンの数々に胸打たれました。

小説を読んだ方は是非映画を、映画を観た人は是非小説を読んでみてほしいと思います。

邦画もいいものがあるんですね、これからちょっと邦画にも注目しようかと思いました。


追記 映画の中で松雪さんが着ている普段着がシンプルだけどおしゃれでした。
   細くてスタイル良いですし、何でも似合います、松雪さん。






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