8月10日の朝日新聞に世界報道写真展(コンテストの入賞作品150点が展示されている)の記事が載っていて、素晴らしい写真の数々とQ.サカマキさんの寄稿を読んで観てみたくなり
17日、京都の友達を誘って梅田のハービスHALLへ観に行ってきました。
今まで報道写真に興味を持ったことがありませんでしたが、日本で安穏と暮らしているだけでは伺い知ることの出来ない世界を観て感じ取ることが出来て心の底から感動しました。
また、この世界報道写真コンテストの入賞作品は報道だけではなく美しさも備えているため、それ自体が芸術作品となっていて更に観るものの心を強く打つのです。
サカマキ氏の言葉を書き写したいと思います。
『WPPは、単なる報道写真コンテストではない。一般的な報道写真に加えて、審美性やコンセプト性を追求し、戦争や日常までの同時代のドラマを徹底的に吟味しているのだ。
そのため多大な評価を得ることにつながり、ノンフィクションと言う定義における究極の「アート」にもなっている。』
1番に目を引くのは、やはり大賞受賞作品マッズ.ニッセンさんのロシア.サンクトペテルブルクに暮らすゲイのカップルを撮った作品でした。
まるで絵画を写し取ったかのような高い芸術性を備え、生と死を感じさせて静かにでも強く観る者の心を打ちのめします。
〈ロシアでは、性的少数者への差別や嫌がらせが強まっていると言う〉と言うコメントが付いていました。
長くなりますが審査委員長ミッシェル.マクナリーさんの言葉を書き写したいと思います。
『この作品は穏やかで審美的でありながら、忘れられないインパクトを持っている。このような撮影には忍耐が必要でこれほど濃厚な場面を共有するには被写体からの信頼が不可欠だ。
また、嫌がらせや迫害の対象となっている人々がこのように愛し合う姿を撮ることは、複雑さと困難さを伴う。
世界各国に住む何百万人もの男女への影響が及ぶことであり、近年の出来事を見る限りでは、現代的な先進国であっても例外ではない。
性的少数者たちはロシアに限らず世界中で、社会からも法からも差別を受けている。
本作品は力強いが、その力の源は繊細さだ。人間の普遍性を捉え、情感とインパクトに富み、対話のきっかけとなり得る作品だ。
この作品を観て涙を流す人も少なくなかった。写真で人を泣かせるのは大変なことだ。
しかし本作品は、その力を持っていて、最高に素晴らしい。』

作品展を観た後、会場を離れがたくて図録を買い求めました。
心に残った作品は多々ありました、少しブログに貼っておきたいと思います、〈 〉のコメントは写真についていたコメントを簡単にまとめたものです。

〈アメリカのドローンが撮影した結婚式の写真。
パキスタン、イエメン、ソマリアでは、結婚式や学校行事を狙って米軍のドローンが無関係な市民を殺傷している。〉

〈ナイジェリアでイスラム過激派「ボコ.ハラム」に誘拐された276人の女生徒の衣類や学用品〉

〈イスラエルのハイファで結婚式を挙げるエリトリア難民の夫婦。イスラエルでは、アフリカの難民が約五万人いる。〉
リズミカルで実に美しい

〈中国浙江省の工場でクリスマス用品を作る19歳男性。
農村から出稼ぎにきた彼は、クリスマスが何かはよく知らない。
赤い粉じんから身を守るため帽子をかぶり1日に少なくとも6枚のマスクを使う。〉
それでも、私たちはやっぱりクリスマス用品を買うけれど、この事を知ってるのと知らないのとでは少しは違うと思いたい。


〈鞄、その他に使用されるために養殖されているワニ、養殖されてのどを刺されて殺されて色を染められて商品となる。〉
人間の欲望の深さと残酷さを思うとそら恐ろしい。

〈優勝杯を見つめるワールドカップの優勝を逃したメッシ〉
会場で見た写真は、メッシの複雑な感情を見事に捉えていて本当にすごかった。貴重な一瞬を逃さないプロの仕事。
自然界のミステリアスで崇高な瞬間を撮った作品もいくつかあって、その不思議にとても感動しました。
私達は生かされているんだとの思いが。

〈昼間に、食虫植物の中で眠る蝙蝠、食虫植物は蝙蝠の糞で栄養を取る。〉
まだまだ素晴らしい写真がたくさんありました、たくさんの人に会場で本物を見てほしいと思いました。
会場の一角で報道写真家の方たちの映像が流れていました、人に何かを伝えるために命をも賭けて写真を撮る姿に心を揺さぶられました。
素晴らしいお仕事。
〈追記〉
会場には色々な写真集が置いてあって、私と友達は『世界一の動物写真』と言う写真集の美しさに目が釘付けに!
友達はお孫さんにと買って帰りました。
私は報道写真の図録を買ったので泣く泣くあきらめました。でもいつか買いたい、、。
Amazonに売っています。
17日、京都の友達を誘って梅田のハービスHALLへ観に行ってきました。
今まで報道写真に興味を持ったことがありませんでしたが、日本で安穏と暮らしているだけでは伺い知ることの出来ない世界を観て感じ取ることが出来て心の底から感動しました。
また、この世界報道写真コンテストの入賞作品は報道だけではなく美しさも備えているため、それ自体が芸術作品となっていて更に観るものの心を強く打つのです。
サカマキ氏の言葉を書き写したいと思います。
『WPPは、単なる報道写真コンテストではない。一般的な報道写真に加えて、審美性やコンセプト性を追求し、戦争や日常までの同時代のドラマを徹底的に吟味しているのだ。
そのため多大な評価を得ることにつながり、ノンフィクションと言う定義における究極の「アート」にもなっている。』
1番に目を引くのは、やはり大賞受賞作品マッズ.ニッセンさんのロシア.サンクトペテルブルクに暮らすゲイのカップルを撮った作品でした。
まるで絵画を写し取ったかのような高い芸術性を備え、生と死を感じさせて静かにでも強く観る者の心を打ちのめします。
〈ロシアでは、性的少数者への差別や嫌がらせが強まっていると言う〉と言うコメントが付いていました。
長くなりますが審査委員長ミッシェル.マクナリーさんの言葉を書き写したいと思います。
『この作品は穏やかで審美的でありながら、忘れられないインパクトを持っている。このような撮影には忍耐が必要でこれほど濃厚な場面を共有するには被写体からの信頼が不可欠だ。
また、嫌がらせや迫害の対象となっている人々がこのように愛し合う姿を撮ることは、複雑さと困難さを伴う。
世界各国に住む何百万人もの男女への影響が及ぶことであり、近年の出来事を見る限りでは、現代的な先進国であっても例外ではない。
性的少数者たちはロシアに限らず世界中で、社会からも法からも差別を受けている。
本作品は力強いが、その力の源は繊細さだ。人間の普遍性を捉え、情感とインパクトに富み、対話のきっかけとなり得る作品だ。
この作品を観て涙を流す人も少なくなかった。写真で人を泣かせるのは大変なことだ。
しかし本作品は、その力を持っていて、最高に素晴らしい。』

作品展を観た後、会場を離れがたくて図録を買い求めました。
心に残った作品は多々ありました、少しブログに貼っておきたいと思います、〈 〉のコメントは写真についていたコメントを簡単にまとめたものです。

〈アメリカのドローンが撮影した結婚式の写真。
パキスタン、イエメン、ソマリアでは、結婚式や学校行事を狙って米軍のドローンが無関係な市民を殺傷している。〉

〈ナイジェリアでイスラム過激派「ボコ.ハラム」に誘拐された276人の女生徒の衣類や学用品〉

〈イスラエルのハイファで結婚式を挙げるエリトリア難民の夫婦。イスラエルでは、アフリカの難民が約五万人いる。〉
リズミカルで実に美しい

〈中国浙江省の工場でクリスマス用品を作る19歳男性。
農村から出稼ぎにきた彼は、クリスマスが何かはよく知らない。
赤い粉じんから身を守るため帽子をかぶり1日に少なくとも6枚のマスクを使う。〉
それでも、私たちはやっぱりクリスマス用品を買うけれど、この事を知ってるのと知らないのとでは少しは違うと思いたい。


〈鞄、その他に使用されるために養殖されているワニ、養殖されてのどを刺されて殺されて色を染められて商品となる。〉
人間の欲望の深さと残酷さを思うとそら恐ろしい。

〈優勝杯を見つめるワールドカップの優勝を逃したメッシ〉
会場で見た写真は、メッシの複雑な感情を見事に捉えていて本当にすごかった。貴重な一瞬を逃さないプロの仕事。
自然界のミステリアスで崇高な瞬間を撮った作品もいくつかあって、その不思議にとても感動しました。
私達は生かされているんだとの思いが。

〈昼間に、食虫植物の中で眠る蝙蝠、食虫植物は蝙蝠の糞で栄養を取る。〉
まだまだ素晴らしい写真がたくさんありました、たくさんの人に会場で本物を見てほしいと思いました。
会場の一角で報道写真家の方たちの映像が流れていました、人に何かを伝えるために命をも賭けて写真を撮る姿に心を揺さぶられました。
素晴らしいお仕事。
〈追記〉
会場には色々な写真集が置いてあって、私と友達は『世界一の動物写真』と言う写真集の美しさに目が釘付けに!
友達はお孫さんにと買って帰りました。
私は報道写真の図録を買ったので泣く泣くあきらめました。でもいつか買いたい、、。
Amazonに売っています。