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狭いベランダで育てているバラのこと、趣味のこと、トールペイントのことなどなんてことない毎日を書いていきます。

ドキュメンタリー映画『マックイーン:モードの反逆児 』感想

2019-04-08 18:27:38 | 映画
フィルマークスの皆さんのレビューがあまりにもよかったので、昨日ガーデンシネマにて鑑賞。


〈解説〉
デヴィッド・ボウイやレディー・ガガ、キャサリン妃らが着用したブランドのデザイナー、アレキサンダー・マックイーンのドキュメンタリー。

ビョークのミュージックビデオの監督を務めるなど、華々しい人生を送ったマックイーンをひもとく。

音楽を、マックイーンの友人だった『ピアノ・レッスン』などのマイケル・ナイマンが担当する。

〈あらすじ〉
「モードの反逆児」と呼ばれ、「The Fashion Awards」の「Designer of the Year」を何度も受賞してきたアレキサンダー・マックイーンは、

若くしてファッションデザイナーとしてデビューし、その後ジバンシィのデザイナーに抜てきされた。

ところが2010年、彼は自ら命を絶ってしまう。彼の人間性や成功、なぜ燃え尽きてしまったのかを証言やアーカイブ映像から探る。

↑解説、あらすじ共に、シネマトゥデイからのコピー

↓以下感想

今までいくつかのドキュメンタリーを観てきましたが、こんなに衝撃を受けたのは初めて。

観た後に魂が抜けていくような気持ちになりました。

彼の家族、共に働いた人達、そして支援者、本人のインタビューも交えてのそれらがデザイナーマックイーンの心を丸裸にし、その時々の彼の気持ちが手に取るように分かる

本当に素晴らしい映画でした。

自分の進路に迷いながらも、洋服を作る技術をコツコツと学んでいく10代のマックイーン

はじめのうちは生活保護を受けながら洋服を作っていたのですが、その頃が一番幸せだったのではないでしょうか。

年に何度も開かれるショーのプレッシャー、抱えるスタッフ達への重責、自分のブランドとジバンシィを行き来するストレス

その才能が開花すればするほど彼の心は蝕まれていきます。

がしかしショーの素晴らしさにはますます磨きがかかります。

美と醜悪すれすれの緊張感が生み出すまるでモダンアートのようなファッションショー


レイプされた後のような、破れたストッキング、胸もあらわな破けた上衣、見えそうなくらいの短い丈のパンツを身に纏って歩くモデル達(ハイランド.レイプ)

精神病棟内を感じさせるような室内に、大きく不気味な箱、その周りを異様な雰囲気で外の世界をうかがうかのように歩くモデル達(ヴォス)


こんなパフォーマンス、ランウェイを初めて見ました。

心が揺さぶられる様なショーでした。


人々に愛と美を与える様に宿命づけられていたマックイーン、栄光と富を得るほどに孤独になって行った彼、

短く激しい生きざまや魂の叫びのような作品は、これからも長く人々の心に残っていくと思いました。

この映画を観るまでは全くその存在を知りませんでしたが、リー・アレキサンダー・マックィーンの事を知ることが出来て本当に良かったです。





脂肪がついていた若かりし頃


脂肪吸引してすっかり様変わりした晩年、心から愛していた母と

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