若い人が書いた小説が読みたくてメルカリで買った、加藤シゲアキ著〈オルタネート〉
数日前に読み終えました。
みずみずしい文体に読み始めてすぐにその世界に引き込まれました。
以下、あらすじ
高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」をめぐって
3人の高校生の主人公とその3人に関わる様々な高校生たちの群像劇
高校のクラブ調理部の部長で全国配信の料理コンテスト〈ワンポーション〉の出場に懸けている新見蓉(にいみいるる)
両親の離婚により“絶対真実の愛”を求め続ける「オルタネート」信奉者の伴凪津(ばんなず)
関西の高校を中退し、自分の音楽とそれを支えてくれるはずの豊を探し求めて東京にやって来る楤岡尚志(たらおかなおし)
その3人が紡ぎ出す友情、恋、家族そして未来の物語です。
登場人物が生き生きとしていて存在感にあふれ、読み終わった後
もうこの子たちと会えないのかと思うとさみしく感じました。
調理部と料理コンテストでの模様が書かれているので
見たこともないような創造性あふれる料理の様子が描かれているのですが
作者の想像力のすごさを感じました。
どうやら著者の加藤シゲアキ君は、お料理もお上手ということで
料理に使う素材や手順、色彩の文章表現が素晴らしかったです。
小説の前半は、きらきらと煌めく高校生達の様子が心地よく
後半は、未来へと進んでいく3人の畳み掛けるような展開に読む手が止まらなかったほどです。
料理人の父親を持つ新見蓉と著名な料理研究家の母親を持つ三浦栄司の二人の恋も
爽やかで瑞々しくて心の中がピンク色に染まりました。
アイドルが書いた小説と侮るなかれ列記とした立派な小説です。
芸能にも優れ料理もし小説も書く、もちろん美形だし
すごいなー加藤シゲアキ君
他の小説も読んでみたくて〈傘を持たない蟻たちは〉と〈閃光スクランブル〉も
メルカリで購入したのですが
まだ発送してもらえてなくて、すぐに発送したい私としては「なんで?」とちょっとイライラしてます。
(関西出身じゃない作家が書く関西弁は、どこかしら変ですが、尚志の関西弁があまりにも上手く書かれていたので、調べてみたら 、加藤シゲアキ君は関西出身でした。)