津村記久子さんの『まぬけなこよみ』は、四季折々津村さんが体験したことや感じていることについて書かれている歳時期のエッセイです。

何年も前に咲いたフェリシア
その中にある〈薔薇との距離感〉の項は、バラ好きな私にとって興味深いお話でした。
津村さんは、
「バラを好きだと言うのは、わたしにとっては何故だか勇気のいることだ。
なにか花にも、キャラクターだとか分相応という感覚があって、バラは自分からは遠いものだ、と思ってしまう」
と書いていらっしゃいます。
キャラクターと言う点からしたら、私だって全くバラではない。
華やかでも何でもないし、おちゃらけてるし
慎ましやかさのカケラもない。
分相応なんて、よく分からないけど分相応でもないような気がする。
突然カミナリに打たれたようにバラを好きになって20数年
その魅力は増すばかり
キャラクターも分相応も関係ない。
しかし津村さんはこうもおっしゃっています。
「バラ好きの友達とバラ園に行ってバラを見ると、ううむよくできているな、と感心して
改めて、よくこんな複雑なことやるよな自然、という気分になってくる。尊敬の念が芽生える」
ホント!それですよ、それ。
土と水と太陽だけでよくもこんなに美しく精巧な夢のような物を作れるなぁ、
バラによって香りが違ったり、よくよく考えてみたら不思議で不思議でたまらない。
だからでしょうか見れば見るほどその魅力にハマる。
今、我が家のベランダは何だかひどい。
まともな葉のバラもあるけど、黄色や茶色になって葉をずいぶん落としたバラもある。
今朝はまたナエマに貝殻虫を見つけて落ち込んだ。(ブラシで落として、薬を噴霧しました)
秋に咲くことが出来るだろうか、、、
こんな時、長いバラ歴なんだけど、どうすればいいのか分からないし、まぁ、なるようになるか、、と思う自分がいます。
別に津村さんにバラ好きになって欲しいわけではないですが、私はバラ好きです、と津村さんに言いたい気持ちです。

何年も前に咲いたフェリシア
可愛い、そして不思議です。
因みに津村さんは、桜と藤がお好きだそうです。