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狭いベランダで育てているバラのこと、趣味のこと、トールペイントのことなどなんてことない毎日を書いていきます。

映画〈すべてうまくいきますように〉いい映画でした。

2023-02-10 09:40:37 | 映画

昨日は、急に夫が友達と夕飯を食べることになったので

お稽古の後、夕方から映画〈すべてうまくいきますように〉を見に行ってきました。

最近公開された映画は大体見ているフランソワ.オゾン監督の安楽死を扱った映画。

テレビでもコマーシャルしていますね。

上映している映画館はシネリーブル梅田で、最寄りの駅から遠いのですが

がんばって行ってきました。

(あらすじ)

人生を謳歌(おうか)していた85歳のアンドレ(アンドレ・デュソリエ)は

脳卒中で倒れて体が不自由になり、

娘のエマニュエル(ソフィー・マルソー)に人生を終わらせる手助けをしてほしいと頼む。

戸惑う彼女は父の考えが変わることを期待しつつも、

合法的な安楽死を支援するスイスの協会と連絡を取り合う。

一方、リハビリによって順調に回復するアンドレは積極的に日々を楽しみ、

生きる希望を取り戻したかのようだった。

しかし、彼は自ら定めた最期の日を娘たちに告げ、

娘たちは葛藤しながらも父の決断を尊重しようとする。

(簡単な感想)

扱っている主題は重いのですが、軽妙な演出方法がとられていて

観終わった後も、安楽死について考えさせられながらも

気持ちは明るい方向を向くような映画でした。

何といっても娘役のソフィー.マルソーが魅力的

父親が何とか考え(安楽死)を変えてくれるように仕向けつつ

彼の気持ちもわかるし、と言う心の葛藤をよく表していました。

 

そして主題は安楽死についてでしたが

実は父親はホモセクシャルであったとか

ホモセクシャルである父親と結婚した母親の苦悩(それを表立っては見せない演出でした)とか

姉妹愛、家族愛、などの細やかな背景も描かれていたので

淡々と進むストーリーでしたが、映画に厚みを感じました。

 

合法的な安楽死を支援するスイスの協会とのやり取りも興味深く見ました。

もし自分が何もできない状態、あるいは苦痛や痛みとともに生きなければならなくなった時には

そういう選択もできるんだなあ、とぼんやり思ったりしました。

私の母は、脳梗塞で半身不随になった後

しばらくたってから「死にたくないなぁ、死んだら何も楽しいことがないから。」

と、言っていました。

その言葉がどれほど介護する側の励みになったか

そんなことも思い出したりしました。

 

妹パスカル(右)と苦しみを分かち合い共に父親の願いへの準備を進めるエマニュエル(左)

この二人の暖かい関係にとても慰められました。

ホモセクシャルな思考を持つアンドレと結婚した母親クロード

「ママ、なぜ離婚しなかったの?」と言う娘からの問いかけに

「彼を愛していたから。」と答えます。

フランソワオゾンの映画によく出ています、〈愛の嵐〉のシャーロット.ランプリング

 

寒い中、観に行って本当に良かったです。

おススメです。

 

 

 

 

 

 

 


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