ベーカリー機器の選択で、オーブンには神経を使い、外国産が良いとか、メーカーを指定する方が最近多くなりました。
オーブンはメーカーにより癖があり、その癖を理解し長所を上手く利用しながら、欠点を克服することで良いパンを焼くのがプロであります。
構造的にドイツのオーブンは蒸気の抜けが悪く、ドイツパンを焼くのに適しています。フランスのオーブンは自然に蒸気が抜け、フランスパンのクープが出るように作られています。それぞれ国ごと、地方別に粉が異なり、作るパンが異なり、その条件に合わせたオーブンが作られてきました。現在は、EU内で規格が統一されてきているようですが、ヨーロッパは直焼きが主体で少品種・大量生産、1日中同じ商品を焼いています。そこでオーブン全段同一温度にコントロールするタイプが多い理由がここにあります。
しかし、日本は多品種少量生産で、菓子パン、フランスパン、食パン、ビノワズリーとこんなに多品種を焼くベーカリーは日本以外ありません。この多品種焼成に対応するには、国産オーブンが適しています。
国産オーブンではフランスパンの腰持ちが悪いとの指摘もありますが、生地作りで克服し、下火の使い方で立派なバゲットが焼きあがります。
しかし、オーブンには気を使い、焼きあがるパンの形には敏感になっていても、冷蔵設備には無頓着なベーカリーが実に多いことに驚きます。
生地の冷やし方、保存方法によって菓子パン、ビノワズリーの品質は大きく左右されることが余り理解されていません。
ドゥーフリーザーは高価ですが、ここに紹介するドゥーフリーザーは高性能でありながら、価格がリーズナブル、あるメーカーがぼった食っているとしか思えません。
これまで両者使用して比較しましたが、冷却、霜取り、生地乾燥の低さ、ここに紹介する機材に軍配が上がります。