白石一文『この世の全部を敵に回して』を読みました。しかし、白石一文が書いたわけではなく、白石氏の故友人の手記を本にしたものです。(僕も読み始めて気付いた。)
読んでみると当然ながらまとまりに欠けているし、考え方も飛躍しすぎるし、共感できない部分がたくさんあります。特に“死”についての諸々の考察は偏りすぎてる気がします。散文より詩の方が伝わりやすいんじゃないかなぁ。とちょっと思った。
しかしながら、この手記の作者が世界に持つ違和感や絶望感には共感します。
「私は子供たちのことも妻のことも愛してはいない。」と皮肉でもなく言い切るところが凄いなぁと思います。「真・善・美といった至上価値を説き、それらを追い求めることが人生の目的であると強調する者たちを余り信じてはいけない。」「男女間の愛情を筆頭に、家族への愛、師弟の愛、友への愛などで自らの運命の過酷さからから目を逸らしてはいけない。」などなど、悩みすぎ考えすぎの感はあるものの、同じ方向を向いている気はするのです。僕はもっともっとゆるくて楽観的、厭世的ですけどね。
読んでみると当然ながらまとまりに欠けているし、考え方も飛躍しすぎるし、共感できない部分がたくさんあります。特に“死”についての諸々の考察は偏りすぎてる気がします。散文より詩の方が伝わりやすいんじゃないかなぁ。とちょっと思った。
しかしながら、この手記の作者が世界に持つ違和感や絶望感には共感します。
「私は子供たちのことも妻のことも愛してはいない。」と皮肉でもなく言い切るところが凄いなぁと思います。「真・善・美といった至上価値を説き、それらを追い求めることが人生の目的であると強調する者たちを余り信じてはいけない。」「男女間の愛情を筆頭に、家族への愛、師弟の愛、友への愛などで自らの運命の過酷さからから目を逸らしてはいけない。」などなど、悩みすぎ考えすぎの感はあるものの、同じ方向を向いている気はするのです。僕はもっともっとゆるくて楽観的、厭世的ですけどね。