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物造庵 ものつくりあん ナラ(楢崎賢)

ものつくり人「ナラ(楢崎賢)」による
絵や作品の制作過程、自作詩の発表、その他徒然…

永井均×小泉義之 『なぜ人を殺してはいけないのか?』

2009年03月22日 04時56分47秒 | 徒然のこと
「人を殺してはいけないのか?」という問いに向かい合ったことがありますか。僕はつい最近まで考えたこともありませんでした。「殺人は悪いことだ」という漠然とした確信を持っており、ある意味思考停止状態にありました。幼児に対して「いけないものはいけない」と言い聞かすことは場面によっては必要なことと思いますが、それとほぼ同じ状態にあったのだと思います。もちろん大人になった分たくさんのしがらみもでてきたわけで、単純に子どものころとは比較できませんが。
よく考えてみると、「殺人は悪いことだ」と確信を持って言えるのは、「法律の中で」だけだということが分かります。新井英樹『ザ・ワールド・イズ・マイン』というマンガでそういうことに気付かされました。もちろんだからといって僕は人を殺すことはしません。今の精神状態のまま生きていけるとしたら。ほとんどの人は一生の間に殺人をすることはないでしょう。ただ、(自分のことを常人だと思い込んでいる僕らの側から見ての)狂人が、殺人を「なぜしてはいけないのか?」という問いを出したときに、僕たちは根源的な答えを提示することができないということです。法律をもって答えるか、宗教をもって答えるかくらいしかないでしょう。

哲学者であるふたり、永井均と小泉義之の対談&解説本『なぜ人を殺してはいけないのか?』を読みました。
その中で永井均が論じている理屈に僕は感銘を受けました。かなり複雑な思考回路を経るので解説はできませんが、結論に近い箇所に出てくる言葉を引用します。

「きみは何をしてもよい。人を殺してもよい、私を殺してもよい、そうであるからこそ、きみは殺されてはならない、だから私はきみを殺してはならない。」
「つまり私は、人を殺してはならないという社会規範を一般的には破壊することによってのみ、その社会規範を自らに受け入れることができる。」

但し書きしておきますが、これは結論ではありません。永井均にとって殺人は究極ではないようです。それは僕も同感です。
この本を読んで改めて『ザ・ワールド・イズ・マイン』を思い返したとき、前読んだときはそうでもなかったセリフが、頭に“ガン!”とぶちあたりました。次のようなセリフです。

「ザ・ワールド・イズ・ユアーズ」
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パステル画 38

2009年03月22日 04時55分06秒 | 絵の制作過程

パステル画の38枚目です。
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詩154「蠅がいい」

2009年03月22日 04時46分20秒 | 自作詩

次に生まれるなら
蠅がいい。
できれば
小さい蠅がいい。
蠅に
犯罪はないだろう。
あるのは多分
食と飛と休と眠と生殖だろう。
そして突然の死だろう。
それがいい。
そんな世界に
生きたい。

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板絵描きました。

2009年03月22日 04時38分00秒 | 絵の制作過程

昨日の板絵の完成版です。縦約30㎝×横約30㎝。油絵です。
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