ほの暗い空に浮かんでいる ただひとり

幸田文 『動物のぞき』

動物園にいる動物についてのエッセイ。
最近大勢の子ども達と動物園に行ったのでタイムリーだ。子ども達と動物園に行くと楽しい。遠慮なくはしゃげるから。
いじらしい、かわいい、かわいそう、という言葉が沢山出てくる。本来なら野生にいるはずのものが限定された場所に入れられたがゆえのその姿に愛らしさと哀しさを感じるようです。対象をかなり擬人化しての感情移入のような気もするが。動物と人間を同等に考えてはいけない。動物達は人間よりもよっぽど上等な生き物であり、下等な人間がその心象を推し量れるものではないのだ。
それにしても動物園は何度行っても面白い。興味深い。動物たちの力ですな。かなわない。

油彩Ｖ－３

詩３７６「大人になれよ」

開け開け今日開け。
開け開け今開け。
今開かなければ閉じたまま。
大人になりたくないのなら。
死ぬまで子どものままなんだぜ。
子どものままの大人が増えた。
大人の服を着てるだけ。
大人の言葉をしゃべるだけ。
一度死ね。
一度死ね。
大人になりたきゃ一度死ね。
バカは死ななきゃなおらねぇ。
バカは死んでもなおらねぇ。
大人は楽しいぜ。
大人は楽しいぜ。
薄汚くて。
ずる賢くて。
子どもの１００倍気持ちがいいぜ。
大人になれよ俺達の。
仲間になれよ。
気持ちがいいこと。
一緒にしようぜ。
楽しいことを。
たくさんしようぜ。