バックカントリー

岩手県盛岡から四季通じて自然、食の情報を発信します。

明日、悲別で富良野北の国から倉本聡

2012-07-30 01:45:27 | 日記

会場 都南文化会館
震災は天災であり原発事故は人災と言えます。
この劇は常にエネルギーに翻弄された歴史の悲惨さが描かれかつて黒いダイアと持てはやされた石炭の炭坑町悲別(架空)がその舞台になります。
国は戦争中石炭増産のため徴用とは言え強制連行で中国人、朝鮮人を炭坑労働者として使い続けその過酷な労働で多く犠牲が生まれそれは敗戦まで続きました。そして婦女子まで慰安婦(売春婦)として働かせた事実がありこれが劇中で重要なポイントになります。
それは、エネルギーの主流は石炭から原子力にかわったとは言えそこにあるのは常に労働者に犠牲を強いるシステムがあり続けていると言う事です。
そして炭坑の歴史と未来を重ね合わせ希望へのラストシーンに繋がります。 炭坑は石炭に関わらずに岩手県では松尾鉱山(硫黄)は東洋一と歌われ雲上の楽園とも呼ばれその繁栄は空前絶後だったと聞きます。 しかしこれも硫黄が石油の精製段階から取れるようになると町は崖を転げ落ちるように無くなりました。
今はそのつけ鉱毒の中和施設がありそれは原発の廃棄物の比ではありませんけど未来永劫中和施設は無くなる事はありません。 施設が無くなったら鉱毒が垂れ流されかつて赤い川と呼ばれた北上川に戻ってしまうからです。それは公害の原点は鉱山にあり、これは松尾鉱山に限った話ではありません。
このように国策により進められ鉱山には、このような負の遺産がついて回ると言う事です。
各地の鉱山の負の遺産の教訓がいかされていなまま国は原発政策を推し進めこのような悲惨な事態に陥ってしまったようです。
倉本聡さんはもう一度エネルギーのあり方から未来を考える機会をあたえくれた気がしました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする