「日本の魚は大丈夫か 漁業は三陸から生まれ変わる」勝川俊雄 2011(09)NHK出版新書
「魚のいない海」の日本の立場での見直し、書き直し。だよね。
政治家(官僚)と組合は仕事をしろ!
これが主な主張ですよね。
放射線に対しては公平な立場のように見えるけど、やっぱり漁業側からの魚を買ってもらいたい立場の学者さんです。かなり良心的な人だと思うけれど、それでもちょっとだけ差し引いて読んでしまいます。『暫定基準値の検算が保守的な(安全性を重視した)値になっていると確認した』という表記にそれが現れている。たぶん現実的な数字での計算になるのだが、『最悪の場合』を『想定』していないと思われる。(比較的)保守的であったとしても、わかっていないものでもあることは筆者も認めていることから、暫定基準は認められるレベルではなく、早急に見直されなければならないもののはずだ。これまで公表されているものを見れば、最低10分の1までは見直しても重大な混乱や停滞を招かないものと思われるではないか。やはり、もっと酷い状態になっていて情報を隠しているというのか。
国の(暫定)基準値は「安全」の指標ではなく「被曝の許容、我慢」であり、国は正直に説明しなければならなかった。(それがまだ続いている)これには大賛成。私もそう言っています。だからこそ、無条件に信用するのではなく、早急な見直しを求めたい。
『自分で選択する時代』であることも、まあ、賛成。政府を全面的に信頼する派、まあまあ慎重派(1/10)、リスクを最小限に派(1/100)と分けるのもいいですが、子どもに対しての思いやりが欲しい。現在の流通の汚染度はまあまあ慎重派の我慢できるレベルであると思われます(NHKあさいち)が、子どもに対しては全国的にリスクを最小限にしてもらいたい。
安定的な高品質の漁業の定着。
福島周辺の禁漁はチャンスかもしれない。
逆に、その他の場所での乱獲の危険も抱えている。
彼らはどちらを選ぶのか。
自滅するのか、成長(復活)させるのか。
トレーサビリティなし・・・これからは信頼を失う
※ NHKスペシャルシリーズ日本新生「”食の安全”をどう取り戻すか」により、漁業の変化が起こっていることを取り上げていた。
(若い)漁師の意識変化、情報の発信、漁師自身による価格の決定
組合は追いついてくるのか、政治家の動きはおそらくかなり遅いだろう。