「安心ひきこもりライフ」勝山実 2011太田出版
『Fonte』2009年5月1日号~11月1日号、『鳴かず飛ばず働かず(ブログ)』加筆修正+書下ろし
「もっと楽に生きられる!」
現代人の生き方にメスを・・・メスを・・・
入れているのか?
ひきこもり形態を社会面と心理面から実体験をもって分析するすばらしい書物です。
現代日本の教育を受けたものとしては、その人間性にかなり疑いを持つしかないのだが、本人が「(自分は)キ○チガイ」だというのだから納得してやるしかないだろう。友達にはなりたくないが、かなりの部分では共感する。
参加しないことに意義がある
身分証明は「原付ライダー」
なるほど!実地試験なしのペーパーテストだけで身分証明書を手に入れられるわけか!
まあ、ほとんどの人は普通自動車免許や健康保険証があるわけだけど・・・
就労支援(平成25年のひきこもり対策予算250億円)
P69 ひきこもり高山病 p76 就労支援は、実質「就労支援支援」 ひきこもりのためではなく、その支援の名のもとに予算を獲得し使う者たちへの支援。善意を盾にとった悪辣な税金の無駄遣いP108 賃金労働者予備軍という暗黒時代 P109 ひきこもり・ニートを施設に閉じ込め働けるようにするという、悪徳ビジネス 民間刑務所
P91 半人前を認めよ!(それに見合った仕事を)
働かぬなら入れてしまえヨットスクール(信長)
働かぬならはたらかせてみようホトトギス(秀吉)
働くなら働くまで待とうホトトギス(家康)
まさに社会はその通りに変移していく。
P106 ネオ麦茶バスジャック事件の真相(ひきこもり的認識)これは説得力あるよ。
P114 『働きたくても働けない人』への擬態
P131 もらい過ぎ年金の還元(再分配)としてのひきこもり
P140 傑作と信じていたひきこもり理論も、ひきこもり小説も、久しぶりに覗いてみたら目も当てられないひどいもの。お猿の大演説。(わあ!
精神科!
上級編に突入しますと、障害年金などというものが登場します。
生活保護と並ぶ不可思議支援。
福祉パスというお宝アイテムがもらえる。
精神科初診から1年6か月後から貰え、過去に遡っては5年まで。
国民健康保険が前提だが、免除制度を利用しておけ(しているでしょ)
P169 ひきこもりピラミッドの頂点は涅槃
P194 遺産の心配をする老父に、目を覚ませと叱ってやるのも慈悲の心
P195 やればできるなんで嘘です。自分が躓いた小さな小石を拾っては涙を流す。
やっぱり、それでも将来の親の死は絶対的な不安である。
著者も当然、何度もそこを乗り越えなきゃならない(忘れる?)と唱えるが、その姿こそが不安の証である。
タイトルほど安心なひきこもりライフではないことは明らかだ。
だから、こういった本を出したりして悪あがきを続けるのだろう。
じっとしていればいいのに、なんだかちょろちょろ活動しているみたいだし。