わが国には季節ごとに郷愁を誘う年中行事があります。節分の行事もその一つです。
今年、筆者は満60歳の年男、そこで紀州の名刹・紀三井寺からお招き頂き、2月3日の午後4時から、都合9名の福男とともに、人間の欲望を象徴する赤鬼、頑迷さのシンボルである青鬼に豆をぶつけて退散させた後、福を求めて参集した善男善女に、福豆をはじめ、お菓子・かまぼこ・マフラーなど、協賛企業から寄付して頂いた様々なプレゼントをまいて今年一年の福を授けました。
【写真】紀三井寺本堂で、赤鬼・青鬼と写る宮本さん
めったに経験できないつとめを果たして帰ろうとしたとき、二十歳くらいの愛らしいお嬢さんが、ややたどたどしい日本語で話しかけてくれました。聞くと、和歌山市にホームステイしている台湾の大学生であるとのこと。異国の珍しい行事がよほど印象的であったらしく、「楽しかった!」を連発します。
そこで私はひらめきました。こうした行事を、観光資源としてもっと活用してはどうか、と。「紀州で福を授かるツアー」など、企画する価値はあるのではないでしょうか?
(宮本年起 / 和歌山)