さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

六文銭のデザインで溢れる 真田氏発祥の地「長野県上田市」

2021-10-31 16:41:16 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、歴史ある果物を未来へ伝える、見る美しさを追求された「みすゞあられ」を取り上げた。これらの菓子が販売される上田市は、真田幸村に縁のある土地。今週は上田市を紹介したい。

上田市は長野県の東部(東信地方)に位置し、長野市、松本市に次ぐ3番目の都市で人口は約15万人。2006年に旧上田市、真田町、丸子町、武石村が合併してできた。県庁所在地である長野市からは約40km離れている。

市を流れる千曲川右岸の旧市街には真田氏が築いた上田城を中心とした城下町が広がる。市街地の北にある旧真田町には真田郷と呼ばれる真田氏発祥の地がある。


【写真】夜になると六文銭のデザインが光る「上田駅」

上田駅には北陸新幹線が停車。東京駅から約200kmありながら約1時間30分で繋がり、軽井沢駅まで約20分の距離。都市部からのアクセスに優れ、主要な観光地にも程近く、住みよい街である。

市街地には真田氏発祥の地であることを感じさせられる「六文銭」のデザインで溢れている。市の玄関口である上田駅には駅舎に六文銭をかたどったデザインの照明があしらわれ、真田の郷であることを感じさせる。
夜になると六文銭の中心にある四角の裏側に配置された電球が灯され、丸い六文銭になるという仕掛け。

和歌山県の紀北地方、とくに九度山では馴染み深い六文銭が、至るところで見られ、自ずと親近感が湧いてくる上田市。魅力を紹介していきたい。

(次田尚弘/上田市)
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歴史ある果物を未来へ 見る美味しさも「みすゞあられ」

2021-10-24 13:30:00 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、真田幸村の娘「阿梅姫(おうめひめ)」をイメージして作られた一口大の梅ゼリーを取り上げた。
三宝柑や梅など和歌山県の果物を使用した様々な商品が販売されるなか、アラカルト商品のひとつに可愛らしく彩られ、歴史ある果物の活躍に未来を感じさせられる菓子がある。
今週は「みすゞあられ」を紹介したい。


【写真】6種類の果物が入った「みすゞあられ」

みすゞあられは、以前取り上げた「みすゞ飴」と比べ乾燥を控えめに仕上げた半生タイプの菓子。乾燥による凝縮が少ないため、みすゞ飴よりも食感が柔らかく、すっきりと瑞々しい味わいが特徴。
サイズは飴玉よりも一回り小さい立方体(正六面体)をしており、表面は粉末のオブラートでゼリーの表面をコーティングしている。

ゼリーの部分は果実と寒天、グラニュー糖、水飴で作られている。果実の種類は、三宝柑、梅、あんず、ぶどう、りんご、すももの6種類。
食べてみると柔らかい食感に果物の風味が口いっぱいに広がり、甘さ控えめの砂糖の味が上品さを感じさせてくれる。温かい緑茶によく合い、お茶請けにぴったりの菓子。

味わいに加え、見る美味しさを兼ね揃えているのも特徴のひとつ。
「みすゞかるしなのの菓子」「ずっとかわらない手づくりのやさしい味」の記載と果物それぞれのイラストが配された白い箱と、立方体の小さな菓子が詰め合わされたさまは、現代の若者が手に取りたくなるようなデザインで、歴史ある果物を使った菓子を長く受け継いでいこうとされる気概が感じられる。

商品は飯島商店のウェブサイトから購入できる。30粒入り税込756円。
紀州と信州の瑞々しい果物の味わいをぜひ。

(次田尚弘/上田市)
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上田と和歌山をつなぐ架け橋 真田幸村の娘をイメージ「阿梅姫」

2021-10-17 16:31:42 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、1年を通して三宝柑の味わいが楽しめる、飯島商店のカップゼリーとフルーツ羊羹を取り上げた。
三宝柑に加え、じゃばらや梅など、和歌山県内で収穫された様々な果物を使った商品が販売されるなか、上田市ならではといえる真田の歴史と和歌山県をつなぐ菓子がある。
今週は梅を使った一口大の梅ゼリー「阿梅姫(おうめひめ)」を紹介したい。


【写真】梅花をかたどった乾燥ゼリー「阿梅姫」

阿梅姫とは、真田幸村の三女「阿梅」の名にちなみ作られた菓子。
梅の花にかたどられたゼリーは小さくて上品。ゼリーに高級な砂糖がまぶされ弾力がある。
梅は南高梅が使用され、特に香りが高く色艶のよいものを選び使用しているという。

食べてみると、ほんのりと梅の爽やかな香りが口いっぱいに広がり、梅特有の酸っぱさは強すぎず、幅広い年代に好まれる味。
15粒入り税込540円で同店のウェブサイトから購入できる。

阿梅姫は、関ヶ原の戦いで西軍につき、九度山された真田幸村の娘。諸説あるが1604年頃、上田もしくは九度山で生まれたとされ、幼少期は九度山で過ごしたという。

12歳で大坂夏の陣を迎え、その時に薙刀を手に城を守る凛々しい姿を見初めたのが伊達政宗の重臣で鬼の小十郎と呼ばれた片倉重長。彼の手で大坂城から救出され、その後、重長の妻になったという。

菓子のパッケージには梅の花が付いた枝を持った阿梅姫の姿が描かれている。阿梅姫を思わせる上品な梅の菓子。
上田と和歌山をつなぐ架け橋のような存在。ぜひ、食べてみてほしい。

(次田尚弘/上田市)
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年中楽しめる三宝柑の味わい 「カップゼリー」と「フルーツ羊羹」

2021-10-10 13:30:14 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、カリカリとした食感が特徴で、高級な砂糖をまぶしたお菓子「三宝柑ピール」を取り上げた。和歌山県産の果物を使った商品が他にもある。
今週は、三宝柑を使ったカップゼリーとフルーツ羊羹を紹介したい。


【写真】三宝柑を使ったカップゼリー㊤とフルーツ羊羹㊦

飯島商店が販売するカップゼリーは、フルーツジュースの味を大切にしたゼリー。
厳選されたフルーツを寒天で凝縮させたもので、フルーツ本来の爽やかな味を楽しむことができる。

三宝柑のカップゼリーは少し薄い黄色をしている。苦みは感じられず、くせの無い味わいと特有の香りが広がる。色は薄めであるが味はしっかりしており、コクを感じることができる。
三宝柑の他にも、田辺市産のじゃばらや、南高梅を使ったゼリーも販売。いずれも、ジュースを飲んでいるような濃い味わいが特徴で、旬の季節外でも本物の味を楽しむことができる。

商品の特性上、地方発送はできず上田本店での販売に限られ、上田市を訪れないと購入できないという価値あるもの。これらを身近に購入できる上田市民がうらやましい。

他にも、飯島商店ではアラカルト商品として「みすゞフルーツ」というフルーツ羊羹が販売されている。
新鮮な果物の風味を詰め込み、乾燥を加えないことでフレッシュな味わいを残した商品。
旨味が濃縮された羊羹は見た目も美しく、まるで宝石のような透明感があることも特徴。
三宝柑、うめ、もも、ぶどう、あんずの5種類が販売され、こちらは同店のウェブサイトからも購入できる。

1年を通して本物の果物の味わいを感じられる商品の数々。実際に上田市を訪れ買い求めてみてほしい。

(次田尚弘/上田市)
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カリカリとした食感が特徴 高級な砂糖をまぶした「三宝柑ピール」

2021-10-03 16:27:39 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、三宝柑をふんだんに使用し、昔ながらの味わいが特徴の「四季のジャム」を取り上げた。
三宝柑を使った商品は他にも沢山。今週はピールを紹介したい。


【写真】おさとうまぶし三宝柑ピール

三宝柑の皮を使い、高級な砂糖をまぶした「おさとうまぶし三宝柑ぴいる」。カリカリとした食感に三宝柑ならではの心地よい柑橘の風味と、上品な砂糖の味が調和し、すっきりとした味わいが特徴の商品。

ピールとは柑橘などのフルーツの皮の小片を意味する。これらを煮て砂糖漬けにしたものであるが、飯島商店のピールには砂糖がまぶされており、柔らかさよりカリカリ感が強い。

以前、本コーナーで、家庭でのピールの作り方を紹介したが、仕上がりは柔らかさが先行。カリカリとした仕上がりは難しく、本商品の絶妙な食感と味わいには、老舗の菓子店としての高い技術と強いこだわりを感じる。
合成保存料や着色料、香料を一切使用しないという素材そのものを活かした贅沢な商品。

商品が入る箱には、三宝柑の絵が描かれ、実物を見ることが少ないであろう和歌山県外の消費者もその姿や形を知ることができる。
また、橙色で重厚さが感じられる小箱から、かつて紀州徳川家へ献上された三宝柑の由緒さえ感じさせられる。

50g入り、税込500円で販売。同店のウェブサイトから購入できる。
来客に手軽につまんでもらうお菓子として、また、自分へのご褒美として、三宝柑の香りと上質な甘さを感じ、ほっと一息つきたい時などにもおすすめ。
老舗の味を感じる、一味違う三宝柑の楽しみ方を是非。

(次田尚弘/上田市)
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