前号では、種から育てる新品種で、国内初の実用化がされた「よつぼし」を取り上げた。今週は「東京おひさまベリー」を紹介したい。
東京おひさまベリーは、東京都が開発したオリジナルのいちごで、2019年3月に品種登録された。施設設備を必要としない露地栽培用であることから個人が家庭菜園で栽培することも可能。
露地栽培用の品種である「宝交早生」に「女峰」を交配させた実生から選抜した「99-8」という品種を種子親とし、そこに「芳玉」を交配させた。得られた実生から選抜を重ね、東京おひさまベリーが生まれた。20年もの歳月をかけて開発されたという。
特徴は露地栽培で一般的な、宝交早生と比べ草勢が強く、果皮、果実共にしっかりとした固さがあること。果実はやや細長い楕円形をしており、果皮は鮮やかな赤色で光沢があり、果肉は中まで鮮やかな赤色である。
食してみると甘味と酸味のバランスに優れ、香りもよい。
栽培は10月頃に定植を行い、11月中旬と2月下旬に追肥をし、3月上旬に畝の部分にマルチと呼ばれる黒いシートを張り、開花を待つ。開花後30日から35日程度で着色し収穫が可能となる。
主な収穫期は5月上旬から下旬。施設栽培のいちごの販売が終わりを迎える頃が旬となる。
都内では農業体験型の農園で導入され、果実の販売に限らず収穫や加工の体験を行うなど、様々な工夫がされている。
栽培地域は全国で、苗は各地の種苗店やホームセンターなどで購入が可能。筆者は有田川町内の産直市場で果実を購入した。
東京生まれで露地栽培可能な新品種。県内でも徐々に栽培が始まっているので、見かけた際はぜひ購入して味わってみてほしい。
(次田尚弘/和歌山市)
【写真】やや細長く、着色のよい「東京おひさまベリー」
東京おひさまベリーは、東京都が開発したオリジナルのいちごで、2019年3月に品種登録された。施設設備を必要としない露地栽培用であることから個人が家庭菜園で栽培することも可能。
露地栽培用の品種である「宝交早生」に「女峰」を交配させた実生から選抜した「99-8」という品種を種子親とし、そこに「芳玉」を交配させた。得られた実生から選抜を重ね、東京おひさまベリーが生まれた。20年もの歳月をかけて開発されたという。
特徴は露地栽培で一般的な、宝交早生と比べ草勢が強く、果皮、果実共にしっかりとした固さがあること。果実はやや細長い楕円形をしており、果皮は鮮やかな赤色で光沢があり、果肉は中まで鮮やかな赤色である。
食してみると甘味と酸味のバランスに優れ、香りもよい。
栽培は10月頃に定植を行い、11月中旬と2月下旬に追肥をし、3月上旬に畝の部分にマルチと呼ばれる黒いシートを張り、開花を待つ。開花後30日から35日程度で着色し収穫が可能となる。
主な収穫期は5月上旬から下旬。施設栽培のいちごの販売が終わりを迎える頃が旬となる。
都内では農業体験型の農園で導入され、果実の販売に限らず収穫や加工の体験を行うなど、様々な工夫がされている。
栽培地域は全国で、苗は各地の種苗店やホームセンターなどで購入が可能。筆者は有田川町内の産直市場で果実を購入した。
東京生まれで露地栽培可能な新品種。県内でも徐々に栽培が始まっているので、見かけた際はぜひ購入して味わってみてほしい。
(次田尚弘/和歌山市)