【ワシントン5日田端良成】米大統領選は4日夜(日本時間5日午前)から、全米各州で開票作業が行われ、民主党候補のバラク・オバマ上院議員(47)が、当選に必要な選挙人の過半数を獲得、共和党候補のジョン・マケイン上院議員(72)を破り、44代目の米大統領に決まった。黒人大統領の誕生は米史上初。テロとの戦いに出口が見えず、未曾有の金融危機も進行する中で、米国の有権者は人種の壁を乗り越え、オバマ氏が掲げた「変革」に米国の将来を託した。
オバマ氏は5日未明(同5日昼)、地元イリノイ州シカゴで支持者を前に勝利宣言。「米国の可能性を疑う人がいるとしたら、今夜がその答えだ。希望に向け、歴史のかじを取る」と語った。
民主党はクリントン前大統領以来、8年ぶりに政権を奪回。大統領就任式は来年1月20日に首都ワシントンで行われる。任期は2013年1月までの4年。
CNNによると、オバマ氏は、マサチューセッツ、イリノイなど26州と首都ワシントンで勝利。激戦のオハイオ、フロリダ州や、共和党の主地盤バージニア州でも競り勝った。日本時間5日午後9時半現在(3州で選挙人が未決定)、獲得選挙人数は338人。当選に必要な270人を大きく上回り、地滑り的圧勝となった。
一方、マケイン氏はテキサス、アラバマなど21州で勝利したが、獲得選挙人数は同時現在、163人。マケイン氏はオバマ氏に電話で祝意を伝えるとともに、地元のアリゾナ州フェニックスで支持者を前に敗北を認める演説をした。
オバマ氏は本選で、上院議員1期目という経験不足をマケイン陣営から攻撃された。しかし、選挙終盤で金融危機問題が最大の争点に浮上。「勤労世帯の95%を対象にした減税」などの景気浮揚策を発表し、低・中所得層にも深く浸透した。
「一つの米国」を掲げて人種問題を国民統合に昇華させた選挙戦術も奏功、インターネットを駆使した選挙資金集めでもマケイン氏を圧倒し、勝利を呼び込んだ。金融危機などにからみ、共和党のブッシュ現政権の「失政」に批判が集まったことも追い風となった。
オバマ氏は大統領就任後、景気対策など国内問題に取り組む一方、ブッシュ政権下、イラク問題で批判を浴びた単独行動主義から国際協調重視へと外交姿勢を転換する。
=2008/11/06付 西日本新聞朝刊=より引用。
アメリカ初めての黒人系の大統領、ついに誕生。ブッシュはアホな顔やったもんなぁ。アメリカも日本も政治がドラスティックに変わって欲しいものだ。






