内容説明
荒廃していく世界の片隅で、少女は奇跡を起こせるか!?
「神の町」に住まう哀しき一族をめぐる大サーガ、開幕!
「若木(おさなぎ)山の裏手には、魔術師の一家が暮らしている――」
田舎町で書店を営む石川は、あるキッカケから、町の外れに住む“魔術師一家”と噂される人々に接触する。その名は菖蒲(あやめ)家。謎に包まれた一族の秘密を探るべく、石川は四姉妹の次女・あおばにインタビューを敢行するのだが……。そこで語られ始めたのは、一族の間で千年以上も受け継がれた“秘術”にまつわる目眩めく壮大な歴史だった。史実の闇に葬り去られた「神の町」の盛衰とともに明かされていく「アヤメメソッド」の正体と、一族の忌まわしき宿命とは。そして秘術の後継者である末娘・みずきが引き起こしてしまった取り返しのつかない過ちとは一体――?やがて物語は二〇〇五年夏に起きた“血の日曜日事件”の隠された真実を暴き出してゆく……!
箱庭的ユートピアを思わせる幻想的な冒頭から、不穏な緊張感で急展開を迎える終盤、思いもかけないラストまで、読み始めたら抜け出せない分類不能のグランド・ノベル!著者頂点をきわめる3年ぶり傑作巨篇。
「文壇」期待の星だった若き阿部和重を知る人は本作で作家生活十五年の総括を味わえるはず。しかし知らない人にこそ、壮大な物語作家との出会いと驚き、そして「阿部和重」の入口を愉しんでほしい。
――市川真人(「早稲田文学」プランナー/ディレクター)
植物、動物、鉱物の博物誌にして暴力、性愛、幻影の博物誌。魔法となった言葉によって過去の歴史が現在の物語として甦り、未知なるものへと変容を遂げる。表現の時空を刷新してしまう、危険で魅惑的な試み。「大いなる小説」 (グランド・ノベル)の誕生。
――安藤礼二(文芸評論家)
夢幻境でひそやかに語られた、サイケデリックな『若草物語』のようなこの小説からは、とてつもなく芳醇な音楽が聴こえてくる。
――仲俣暁生(文芸評論家)
最高の偽小説にして最上の似非文学、そして最良の本格小説にして最強の純文学!この企みはラストまで読まなければわからない?日本文学史上きってのクセ者王子、阿部和重が、またもやとびきりの「問題作」を引っさげて還ってきた!!
――佐々木敦(批評家)
内容(「BOOK」データベースより)
「若木山の裏手には、魔術師の一家が暮らしている―」。田舎町の書店主・石川は、とあるキッカケから町の外れに住む魔術師一家と噂される人々と接触する。その名は菖蒲家。謎に包まれた一族の秘密を探るべく、石川は菖蒲四姉妹の次女・あおばにインタビューを敢行するのだが…。そこで語られ始めたのは、一族の間で千年以上も継承された秘術にまつわる、目眩めく壮大な歴史だった。史実の闇に葬り去られた神の町の盛衰とともに明かされていく一子相伝「アヤメメソッド」の正体と、一族の忌まわしき宿命。そして秘術の継承者である末娘・みずきが引き起こしてしまった取り返しのつかない過ちとは一体―?やがて物語は二〇〇五年の夏に起こった血の日曜日事件の隠された真相を暴きだしてゆく…。読むものをあらゆる未知へと誘う、分類不能の傑作巨篇。
別世界に引きずり込んでくれる小説。有難い。
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