脇差 忠光
脇差 銘 備州長舩忠光延徳二年二月日
直刃出来の長舩忠光(ただみつ)。忠光は直刃を得意とした刀工で、杢目交じりの板目鍛えに匂出来直刃を焼く。刃文の形状のみを眺めるのであれば、淡い匂の帯が元から先まで連続しているだけなのだが、仔細に観察すると、匂の幅に微妙な抑揚があって小互の目状に浅く乱れ、刃中には肌目に沿った匂のほつれがあり、匂の砂流しとも肌目とも言いうる繊細な働きが流れる。帽子はこれが明瞭である。
脇差 銘 備州長舩忠光延徳二年二月日
直刃出来の長舩忠光(ただみつ)。忠光は直刃を得意とした刀工で、杢目交じりの板目鍛えに匂出来直刃を焼く。刃文の形状のみを眺めるのであれば、淡い匂の帯が元から先まで連続しているだけなのだが、仔細に観察すると、匂の幅に微妙な抑揚があって小互の目状に浅く乱れ、刃中には肌目に沿った匂のほつれがあり、匂の砂流しとも肌目とも言いうる繊細な働きが流れる。帽子はこれが明瞭である。