雷

夕方、
ベイビーと家に向かって歩いていると
みるみる空が暗くなってきました。

ぽつぽつと降り出す雨と
なんともいえない雷の気配。。。

「急いで帰らなきゃね」

「そうね、急ぎましょ。
　雨が降ってきたら大変だわ！」

なにやらおかしなスイッチが入ったベイビーと手をつなぎ、
家路を急ぎました。

「あっちの空は真っ暗だよ」

「まぁ本当だわ！じゃあこっちへ行きましょ！」

いったん入ったおかしなスイッチはなかなかOFFにならないようです。

家が見えてきた頃、
遠くの空でゴロゴロと雷の音が聞こえ始めました。

「わー雷だよー。急ごう！」

「・・・・・。」

ベイビーのほうをふと見ると、
手をつないでいないほうの手で
しっかりとおへそを押さえていました。

かなり真剣な顔で

「大丈夫だよー。まだ雷さんは遠いよ」

それでもベイビーはおへそを押さえたまま家まで歩いてました。

おへそ、取られなくてよかったね


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