今日はピアノを堪能してきました。今年生誕200年を迎えたリストを記念してリストの曲を柱にしたコンサートを開きました。とてつもなく素敵なのですが演奏も難しいという印象の強いリストの曲、このような機会を生かしてチャレンジしてみよう、という話が夏ごろから持ち上がっていました。
それから約半年。多くの充実した曲目のラインナップとエントリー。これはすごいコンサートになりそうだ、という予感がしました。
そして今日。予想通り、いや、予想以上に充実したコンサートになりました。ピアノへのリストへの熱い思いがこめられた演奏をたっぷり聴くことができました。難しいところもしっかりと弾かれていました。何よりも曲への愛情にただならぬものが感じられました。時間も限られているだろうに、みなさんいつ練習されているのだろうと思います。曲の世界にしっかり入り込んで集中して練習しているのだろうな、と思いました。今日も脱帽の連続でした。
この機会をきっかけに私が手を出したリストの曲は、リスト事始めによく演奏されると言われるコンソレーション。事始めとはいえどもなかなか手ごわい曲でもありました。今日はコンソレーションの一区切りの日でもありましたが、前回の本番とは違うところでスカをしてしまい、一区切りにしてはなんだか物足りない演奏になってしまいました。ペダルが2本だというのは事前にチェックしていたのに、いざ弾くときうっかりして6番で真ん中のつもりで左を踏んでしまったのも残念。しかしこれはこれで貴重な経験だったと思います。本番でピアノに向かう瞬間いかにできるかが大切だと痛感。それにしても本番というのは一度しかないものなのですね。もう一度あるのだったら、また出してみたい気もするのですが、しばらくこのコンソレーションは、寝かせることにします。
またクリスマスツリーという組曲のリレーにも「子守歌」で参加しました。この組曲が非常に素敵なんですよ。はじめて聴いたときは、ちょっと地味な曲のように感じていたのですが、実際に弾いてみて、美しい和音のうごきに感動しました。この曲の練習期間は短く、結局レッスンも受けなかったのですが、その中でも自分の思いを込めて演奏できたら、と思いながら練習しました。子守歌もですが、他の曲も本当に魅力があふれていて、改めてこの曲のリレーを行い参加できてよかった、と思ったのでした。このクリスマスツリーのように、リストは精神性を大切にする優しさあふれた曲もたくさん作曲していた、ということを知ることができたのも大きな収穫でした。
コンサートを通して、リストやピアノの魅力を再発見することができて、本当によかったです。本番に向けての練習は、厳しいと感じることもあるけれど、弾いた後は、さみしさとちょっとした心残りのせいか、また弾きたいと思うことが多いです。今回もそうでした。不思議です。「また弾きたい」と思うのなら、それまでにしっかり弾いておけばいいのにね、と思うのですが。この本番後の心理状況「また弾きたい」という思いの存在を大切にしながら、今後もピアノとかかわっていきたいと思います。
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