[1]2020年度は国保税が値上げされた年
2020年度の草加市国民健康保険は、新型コロナの影響が広がるなか国保税が大幅に値上げされた年度です。
例えば4人世帯(40代夫婦と子2人)で給与収入380万円の場合、年額3万5600円もの値上げです。子どもが多い世帯や、親の介護で同居している世帯など多人数世帯ほど負担が重くなりました。国保加入者全体で約1億5千万円の負担増となりました。
[2]値上げがなくても黒字だった
値上げなどの影響により、国保特別会計の2020年度決算は、収入合計214億4106万円(前年度比-4.6%)に対し、支出合計206億1626万円(前年度比-5.4%)で、差し引き約8億円の黒字決算となりました。
【黒字の主な理由】
・事業費納付金の減額分 ➔ 約5億円
・収納率向上による影響 ➔ 約2億円
・国保税値上げの影響 ➔ 約1億5千万円
・その他、新型コロナの影響など ➔ 影響額は算出できず
このうち、事業費納付金分は、草加市から県に収める額の過不足調整で年度によって差が生じるため今後の基準・目安にはなりません。そこで、これを差し引いても3億円の黒字だったことになります。
さらに、3億円から国保税値上げの影響1億5千万円を差し引いても、1億5千万円超の黒字だったことになります。
[3]法定外繰入金も0円だった
草加市から国保会計への「法定外繰入金」は、年度内に減額補正されて決算額は0円でした。住民の保険料の抑制等に充てる自治体独自の法定外繰入金を1円も繰り入れずに黒字化です。
[4]赤字削減・解消計画の根拠は失われた
2020年度の値上げは、法定外繰入金の解消を目的とする「赤字削減・解消計画」の一環です。2020年度から28年度まで、2年ごとに毎回1億4390万円規模の赤字削減が5回も繰り返される計画です。しかし、今回の決算で、赤字削減計画はすでに達成された段階にあり、今後も同じ値上げを繰り返す根拠は失われました。
[5]削減計画の撤回・再検討を
9月議会で私たち市民共同議員団は、必要な負担軽減策の実施と併せて、赤字削減計画を速やかに撤回し、現状を踏まえた再検討を早急に進めるよう求めました。
国民皆保険制度の根幹である国保は、ただでさえ協会けんぽや組合健保などの他の保険制度に比べて、所得に対する負担率が重くなっています。また、年金生活者や所得のない人、非正規労働者などが多く加入する国保は、加入世帯の47.6%が法定軽減を受けている状況にあります。住民の立場に立ち、社会保障制度としての国保をどう維持させていくかの視点が重要です。
2020年度の草加市国民健康保険は、新型コロナの影響が広がるなか国保税が大幅に値上げされた年度です。
例えば4人世帯(40代夫婦と子2人)で給与収入380万円の場合、年額3万5600円もの値上げです。子どもが多い世帯や、親の介護で同居している世帯など多人数世帯ほど負担が重くなりました。国保加入者全体で約1億5千万円の負担増となりました。
[2]値上げがなくても黒字だった
値上げなどの影響により、国保特別会計の2020年度決算は、収入合計214億4106万円(前年度比-4.6%)に対し、支出合計206億1626万円(前年度比-5.4%)で、差し引き約8億円の黒字決算となりました。
【黒字の主な理由】
・事業費納付金の減額分 ➔ 約5億円
・収納率向上による影響 ➔ 約2億円
・国保税値上げの影響 ➔ 約1億5千万円
・その他、新型コロナの影響など ➔ 影響額は算出できず
このうち、事業費納付金分は、草加市から県に収める額の過不足調整で年度によって差が生じるため今後の基準・目安にはなりません。そこで、これを差し引いても3億円の黒字だったことになります。
さらに、3億円から国保税値上げの影響1億5千万円を差し引いても、1億5千万円超の黒字だったことになります。
[3]法定外繰入金も0円だった
草加市から国保会計への「法定外繰入金」は、年度内に減額補正されて決算額は0円でした。住民の保険料の抑制等に充てる自治体独自の法定外繰入金を1円も繰り入れずに黒字化です。
[4]赤字削減・解消計画の根拠は失われた
2020年度の値上げは、法定外繰入金の解消を目的とする「赤字削減・解消計画」の一環です。2020年度から28年度まで、2年ごとに毎回1億4390万円規模の赤字削減が5回も繰り返される計画です。しかし、今回の決算で、赤字削減計画はすでに達成された段階にあり、今後も同じ値上げを繰り返す根拠は失われました。
[5]削減計画の撤回・再検討を
9月議会で私たち市民共同議員団は、必要な負担軽減策の実施と併せて、赤字削減計画を速やかに撤回し、現状を踏まえた再検討を早急に進めるよう求めました。
国民皆保険制度の根幹である国保は、ただでさえ協会けんぽや組合健保などの他の保険制度に比べて、所得に対する負担率が重くなっています。また、年金生活者や所得のない人、非正規労働者などが多く加入する国保は、加入世帯の47.6%が法定軽減を受けている状況にあります。住民の立場に立ち、社会保障制度としての国保をどう維持させていくかの視点が重要です。