殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

イタリアン突破

2018年10月07日 09時41分41秒 | みりこんぐらし
課長さん、マロンさん、フーフーしてくださってありがとうございました。

いかどんぶりさん、期待して応援してくださり、ありがとうございました。

このブログに立ち寄ってくださるかたがたも

応援してくださったことと思います。

ありがとうございました。

お陰をもちまして台風がコースを変え

無事にイタリアンの女子会を突破することができました。


突破なんて大袈裟かもしれないけど、このイタリアン行きは本当に

幹事の私にとって呪縛でした。

同級生女子の5人で結成している通称『5人会』は

とにかくイタリアンを敢行しなければ

それからのことは考えられないような雰囲気だったのです。


前回の記事『三度目の正直』でも触れましたが

最初にした予約は店からキャンセルされました。

次は豪雨でこちらがキャンセル。

私のような商売人は、一度ならず二度までこうなったら

「縁が無い」と判断して見限ります。

「先はどうあれ、今は近づかない方がいい」

そういうことだからです。


とあるやんごとなきお嬢さんの婚約話みたいに

次から次へとスキャンダルが出てきて延期‥

なんてのは、そもそも縁が無いからです。

無い縁を無理に繋ごうとすると

歓迎したくないことがあれこれ起きるものです。

無理をして繋ぐことができたとしても

さらに色々なことが起きて、結局うまくいきません。

縁があれば、トントン拍子にコトが運びます。

周りの人々だけでなく、社会情勢や天気までが味方をしてくれます。


私はこのスタンスでしたが、あとの4人はイタリアンにこだわっていました。

私がイケメンシェフと口走ったからです。

皆、見たがって、イタリアン以外の選択肢が無くなりました。

田舎には、イケメンシェフなんて生物はいないからです。


けれども縁の無さは、存分に発揮されました。

メンバーの中で一番多忙なユリちゃんではありますが

その日程が合わないところ一つ取っても、縁の無さは如実です。

とどめは、けいちゃんがミゾに落ちて捻挫。

さらなる日延べを経て、4月から待つこと半年

5人会はやっと開催の運びとなったのです。


この夜の主な議題は、来年2月の還暦旅行。

同級生で行く一泊旅行ですが、これにユリちゃんが難色を示していました。

なぜならユリちゃんは、バスに酔うからです。

小学校から高校まで、遠足や修学旅行ではいつも吐いていました。


彼女は新幹線が走っていて現地集合できる行き先が希望でしたが

肝心の最終決定の日に参加できず、城崎温泉に決まってしまいました。

「楽しんで来て」

ユリちゃんは言いますが、5人会としては

彼女を置いて行くなど考えられないことです。


私は夫に頼みました。

「ユリちゃんと私を車で送迎して」

「ええで〜」

夫はいったん快く承諾しましたが、後になって言いました。

「待てよ?雪が降っとるんじゃないんか」

「多分ね。真冬じゃもん」

「雪道は無理。

ワシら、温暖地の生まれじゃないか。

お前だけならゴメンで済むけど、ユリちゃんまで責任は持てん」

それもそうだと思い、夫による送迎案はボツ。


次に考えたのが、鉄道案。

姫路駅まで新幹線で行き、そこから“特急はまかぜ”という電車に乗れば

直行で行けるようです。


このことをユリちゃんに話していたら

あとの3人も一緒にそうしたいと言い出しました。

特にけいちゃんは真剣です。

「子供の頃のトラウマ」

本人はそう表現するのですが、苦手な女子が何人か来るので

それが心に引っかかり、同じバスで席が選べないとなると

不安でならないと言うのです。


しかし5人が観光バスから抜けると、目立ちます。

これじゃあ、仲良しだけで同じ部屋に泊まりたいとほざいて一同に軽蔑された

万年乙女の4人組と同じではありませんか。

「あっちが4人組なら、こっちは5人組じゃ!」

けいちゃんは勢いづいています。

けいちゃんの言う苦手な女子とは、この4人組のことなのでした。


私はワインでほろ酔だったのも手伝い

会長に相談してみると言ってしまいました。

要望が通るか否かはわかりませんが、すごく怒られるのは確実です。


唯一の希望は、ユリちゃんが昔と変わらず

男子のマドンナ的存在であること。

それは単なる人気者という生易しさではなく、信仰に近いものです。

そのユリちゃんが望むのあれば、許される可能性がなきにしもあらず。


今回の還暦旅行も、バスの移動がネックになっているユリちゃんだけは

出欠の返事が保留のままです。

我々のようなその他多勢が

「ちょっと考えさせてね」なんて、もったいぶろうものなら

「来んでええ!」と言われるでしょう。

ユリちゃんだけは別格なのです。


交通手段を熱心に話し合うあまり、料理の方はほとんど印象に残っていません。

ホタテのカルパッチョや生ハム、レバーペーストにピザなど

初心者向けのコースでしたが、ステーキがおいしかったように思います。

イタリアン、イタリアンと気取れども、私はしょせん田舎のおばさん。

ステーキだけが普通の味だったからです。


そうそう、話題のイケメンシェフ。

相変わらず優しい言葉と物腰で感じが良かったですが

前に見た時と違い、外見は普通のお兄さんになっていました。

食べ物のお店をやるって、やっぱり大変なのかしら。


さて次の女子会は、わずか2週間後と決まりました。

皆、半年のブランクを取り戻す所存らしいです。

今度は別の店なので、何だかホッとしています。

取り急ぎ、フーフーと応援のお礼でした。

ありがとうございました。
コメント (15)
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