殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

値上げと戦う

2025年01月24日 10時48分10秒 | みりこんぐらし
このところの物価上昇は、どうしたことだ。

こういうことに疎い私ですら驚くのだから

敏感な人はもっと衝撃を受けておられることだろう。


私が値上げに疎いのは、裕福だからではない。

我が家のエンゲル係数の高さにおいては

そんじょそこらの家庭に負けない自信がある。


しかし大人5人の家族に三度三度 

休みなくごはんを作り続ける身の上だと

「次のごはんは何を食べさせようか」

値段よりも、そっちが優先になってしまう。

贅沢三昧の特別料理を望み、年々食欲旺盛になる姑と

中高年になっても食べ盛りの男3人衆の腹を満たすため

日夜、孤軍奮闘する私には

安い物を探すなんて芸当をする余裕が無いのだ。


それでもさすがに最近は、危機感を覚え始めた。

「このままでは老後資金を貯めるどころか、食べて終わりじゃないか」

世間の値上げラッシュは、そこまでになったということである。


最初にびっくりしたのは、SB食品の瓶入りの七味を買った時だ。

キンピラごぼうにかけたら、真っ赤っかの粉ばっかり。

七つの材料が混じった七味特有の渋い赤ではない上

私の好きな山椒の実やユズが感じられない。


「あれ?一味と間違えた?」

咄嗟に自身の目と頭を疑った私。

でもよく見ると、やっぱり七味と書いてある。

七つの味のうちで一番安価であろう赤唐辛子だけを増量し

あとの六つの味は減らされているのだ。

ショックじゃ。


カラシ、ワサビなどのチューブも然り。

このところ、チューブのシルエットが変わった。

キャップの下が、以前はもっと張っていたはずだが

えらく撫で肩になっとるじゃんか。


ほら、チューブの口の下にある肩のところが

すんなりしてるでしょ。


あんた、着物でも着るつもりか…

一人でカラシやワサビに文句を言う。

チューブの形を変更して撫で肩にすると、内容量が少なくて済むからだ。

その手口がいまいましいではないか。


お菓子も高い。

甘党の我が家では、つまらぬ駄菓子も必要だが

もうスーパーでは買わない。

ドラッグストアで買う。

犬の食べ物を買うのにドラッグストアへは行くので

ついでにお菓子も買うようになったが

お菓子だけでなく乾物なども、スーパーより値段がかなり安いと知った。

こういうことは皆さん、とっくにやっておられるかもしれないが

安い物を求めて店をハシゴする時間が無い私にとっては

新発見だった。


ただし、物によっては安かろう悪かろうのロクでもない物もあるので

よく見極めなければならない。

こないだ、つい買った生麺のうどんなんて、ひどかったね。

昼の焼きうどんにしたら、焼き目が付かずに溶けていったぞ。

私の焼きうどんは、野菜を別に炒めておき

生麺の方はしっかり焼き付けてカリカリした香ばしさを出し

仕上げに炒めた野菜と合わせる。

だけど、このうどんはカリカリにならず

焼けば焼くほど細くなったので気味が悪く、流通の闇を感じた。


さて、野菜が高いのはもう諦めている。

そっちの方の節約は、簡単だ。

肉を減らせばいい。

ナンボ野菜が高いと言ったって肉、特に牛肉の値段にはかなわん。

肉料理を減らせば、野菜は十分買える。

焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶ…

義母ヨシコの三大好物の登場を減らして対応。

物価高を理由に、嫁姑の溜飲を下げる。


あと、私にとっては大発見だった事例がある。

それは電気鍋。

うちは鍋物をする時、土鍋でなく電気式の鍋を使う。

重たい土鍋と、カセットコンロを出すのが面倒だからだ。


長く使っていた、そのパナソニックの電気鍋が

先日、とうとう壊れた。

スイッチを入れてもなかなか温まらないのは前からで

騙し騙し使っていたが、とうとう温度調節のレバーが動かなくなったのだ。


そこで新しいのを買いに行こうとしたら、次男が「待て」と言う。

「俺のアパートにあるけん、取って来るわ」

昨年5月、結婚1年で離婚した元嫁アリサと使っていた電気鍋が

アパートに残されていたのだ。


次男が持ち帰った電気鍋は、うちで使っていた物より小さい二人用。

元新婚家庭では、このサイズで十分だ。

「ちょっと小さいか」

「ちょっとどころか、半分じゃ」

しかし夕食の時間が迫っていたので、その夜はありがたく使うことにした。
 

「おお!もう沸騰した!」

「新しいのは、早いのう」

新型の鍋に感動する次男と私。

よく考えれば鍋自体が小さいので、沸騰が早いのは当たり前だ。

これなら、電気代も半分で済むんじゃないのか。


さらに小さい鍋は、材料を入れてもすぐいっぱいになる。

皆で材料をチビチビと入れては食べるという

上品?な行為を繰り返した食後、肉も野菜もたくさん余った。

これなら、食材も半分で済むんじゃないのか。


値上げと戦うには、安い物を探したり献立の習慣を変える手もあるが

家族が多いから大きい鍋…という固定観念を捨てて

いっそ鍋やホットプレートを小さくするのも

一つの手段だと思った次第である。
コメント (4)
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