「台湾お茶紀行」の3軒目は、台北市内にある 有記名茶 さんを訪れました。
重慶にあるこのお店は、百年以上の歴史がある老舗のお茶屋さんで、レトロなレンガ造りの外観が目を引きます。
店内は外見とは似つかず? デパ地下のようなキレイな装いで、お茶のイイ香りがしました。
ゆっくりと見てまわっているように見せかけて、目線は常に奥の方を向いています。 (キョロ・キョロ)
・・・それもそのはず、来たかった理由が そこ にあるのですから。
それに店員さんも気づいた様で、「よろしかったら どうぞ」 ってな具合に気軽に案内してくれました。(ラッキー)
実は奥が製茶工場になっているんです。
台北市では珍しい、工場と喫茶(販売)が一緒になったお店(直売場)なのです。
入ってすぐに梱包機や乾燥機があって、従業員の方が作業中!
覗き込むように見ていましたが、嫌な顔せず(たぶん)とても穏やかな感じでした。(言葉は通じませんが )
そうこうしているうちに、「ここも見て行け!」と言わんばかりに奥の扉を開けてくれました。
そこは 炭焙屋 (炭火焙煎小屋)になっています。
茶葉を焙煎することによって、安定した品質が保たれるのと同時に独特な風味が生まれるのです。
歴史を感じられ、香ばしい香りが漂い お茶好き にはたまらない空間ですね。(感激)
中は観光客向け? に焙煎の方法がかいてありました。
置炭 直径60センチほどの焙煎窯に炭を置きます。
砕く 次に長くて十分な木炭を砕き、隙間を少なくし酸素量を低下させ炎を避けます。
籾殻炭を置く 籾殻炭は籾殻薫炭ともいい、糠を燻したものです。
点火の媒介には籾(もみ)を使用し、火種を木炭の下の方に入れます。
そして、炭火と茶葉を隔離させ炎で直接燃やさないようにします。
白灰 籾殻が完全に燃焼して白灰になると燻臭が消え、焙煎を始めることができます。
焙煎窯に籠をのせて、ようやく焙煎を始めます。
こうして順を追って見ると、ただ炭で燻すだけではないんですねぇ・・・ 奥深いなぁ。
いろんな部分を知ることができて とても貴重な経験でした。(やっぱ日本茶とは違いますね)
ここ「有記名茶」さんは、普段では見る機会が少ない製造過程を実際に見ることができるので、お茶好きにはオススメのお店です。
これまで紹介したお店と一味違って、より深く 台湾茶 のことを知ることができるので、台湾のお茶巡りするならぜひリストに入れたい名店です。
焙煎の香りに酔いしれながら次の場所へと向かう・・・ 探訪はまだ続く・・・(キモト)