プーチン氏は昨年9月、「領土が脅かされればあらゆる手段をとる」などとして、核兵器使用の可能性について言及していました。その後も、ロシア側は核使用の基準について「我が国が存亡に関する脅威があればあり得る」と。
プーチン氏はどのような核攻撃を仕掛けてくる可能性があるのか?
米紙ロサンゼルス・タイムズはいくつかの可能性をあげています。
❶米国やNATOの注目を集めるために黒海か遠隔地でデモ爆撃する可能性、
❷ウクライナ兵が集中している地域を攻撃する可能性、
❸ウクライナ政府を打倒しようと首都キーウを攻撃する可能性ーと。
元CIA長官のデヴィッド・べトレアス氏(現;カルフォルニア大教授)は、
どんなに核で脅しても、プーチンは負けの戦況から
抜け出すことはできない。
プーチンは現時点ではどうすることもできない。
プーチンは敗北し続けるだろう。
戦況は、プーチンにとってもっと悪化し得る。
戦術核※を使ったとしても、状況は変わらないだろう。
※戦術核~威力は、10〜100ktのダイナマイトの威力に相当し、
原爆並みの破壊を引き起こすといわれている。そのため、放
出された放射能が近隣のNATO諸国にも到達する可能性あり。
ありえないと思っていた軍事侵攻したプーチン氏のこと。ウクライナ軍の大攻勢が始まり、ロシア軍がどんどん追い詰められたとき、核を使うことも想定しなくてはなりません。もし、ロシアがなんらかの形で核を使ったとしたらアメリカはどう対応するか?ロスアンゼルス・timesで指摘されていることは、
核対核でなく、精密誘導弾頭搭載の長距離ミサイルで反撃するという。それにより、放射能が引き起こすような影響を出さずに、核同等のインパクトをロシア軍に与えることができると。ロシアの核兵器打ち上げ基地を破壊したり、黒海のロシア艦隊を撃沈したりするのに使うことができると警告しています。
プーチン氏にとっても、核のボタンを押すことは、ウクライナに軍事侵攻を決断した時点より更にハードルの高いことだと推測します。やれば、NATOから必ず報復攻撃があります。また、今後のロシア経済の立て直し、ロシア連邦崩壊の問題、ウクライナに対する補償、戦後処理、国際情勢などから考え、正常な精神状況では踏み切れないのではないかと考えています。さてー。