一日一トライ~”その記憶の記録”

陶芸を主に、自分の趣味や興味関心事、日々のNewsや出来事などを記憶のあるうちに記録しています。

Ⓚ-5.私が持っている遺物(1/3)~ポイント・矢じりの部

2022-07-04 07:00:00 | Ⓚ考古学から学ぶこと

私の考古学との出合いは学生時代で、その後、あるきっかけでオホー
ツク管内の知人か
らたくさんの遺物をもらったことがきっかけです。



ある日、私が考古学に興味・関心があるとの話題から、自分の家に矢じ
 りや土器片・石斧がたくさんあるのでもらってくれるのならあげるーと。

翌日、木の箱に入れ、しかも自転車の荷台に載せて持ってきました。
彼の両親は、ある湖畔近くの畑作農家で、祖父母が開墾した土地の中
から遺物がザクザク!出てきて邪魔になるほどとのことです。それで
も、先住民の遺物であるので、何か役に立つかーと、納屋に保管して
あったのですが持て余していたとのこと。これまた私としては願った
 りでのことでした。今回は、まず「ポイント」と「矢じり」を紹介します。

ポイント・矢じりなど

 
 ポイント(尖頭器)と矢じり


ポイント(尖頭器)

   
 ➊これは形・大きさとも、完全形の見事なポイント(尖頭器)です。
厚0.82cm、3.83×12.35/36.4g。  Q;何に使っていたのかな?
A;動物を突き刺すために、槍の先端に付けて使っていたようです。
このポイントは、バランスがとれ美しい形をしています。


 ➋これもポイントですが、先端が破損していて、途中で折れたものです。
      厚1.14cm、4.25×10.23/55.9g。この厚さは、①の2倍近くもあり、先が
 1cm程欠けている部分+Rの延長線を伸ばしてみると、15cm前後の大き
    さかな?。このポイントなら、熊やエゾシカなどの狩りに使えたかー。

 
 ❸これも、ポイントの破損した一部です。当然➋の片割れか!?と思いまし
たが、➋は縦の筋が入り茶色の斑点が見られます。❸は純度のイイ黒曜石。
 厚0.99cm、4.25×6.78/37.0g。完全形のときは、長さが15cm前後かなー?
他にもに沢山あると言っていたので、そちらに混ざっていたのかもーと。


矢じり

 
 ❹右の先端が少し欠けていますが、やや大き目の矢じりのほぼ完全形。
    厚0.63、2.27×10.00/13.5g。一番細長い形で、私のお気に入りの一つ。
この矢じりで、どれだけの破壊力があったのかー、と想像しました。


 ❺右の先端と矢の広がっている部分が破損している矢じりです。
  厚1.04、4.56×8.96/33.8g。破損したのは扱いが悪かったのだろうか。
 それとも使っている時破損したのか。少し丈夫そうなので実戦的か!?


 ❻どちらが先端か、チョット迷いがありましたが、右かなーと。
 厚1.18、3.24×9.53/30.0g。矢じりを固定すると実質5cm前後かな?。 


 ❼これも両方とも鋭いのでどちらが先端か迷います。右かナとー。
厚0.91cm、2.80×7.17/14.9g。青く見えるのは黒曜石の中の色です。


 ❽黒曜石の欠片の特徴を見ながら、あまり手を加えないで作った矢じり。
ほぼ完全形のふっくらとした感じです。厚0.74、3.15×8.11/23.5g。


 ❾少し欠けているところがありますが、シンメトリーでない矢じり。
命中率は悪かったのでないかと思います。厚1.12cm、4.45×8.85/29.9g。


 ❿これもバランスの悪い矢じりです。矢じりを縛り付ける部分
がくぼんでいるのが特徴です。厚0.80cm、3.51×8.13/24.6g。


 ⓫小さいけれど丈夫そうで、きれいな紡錘形をした矢じりです。
バランスがよく、命中率も高かったかも。厚0.63cm、2.69×5.77/12.5g。


 ⓬これも紡錘形をした矢じりですが、黒曜石の質がよくありません。
ざらざら凸凹した感じです。厚0.71cm、2.65×5.59/10.3g。


 ⓭これは、両端が破損しています。また、少しカーブしています。
別の用途として使われたのかも知れません。厚1.0cm、2.0×9.2/21.4g。

 

 ⓮十分手を加えて作っていますが、全体にカーブしている矢じりです。
近距離は問題ありませんがー。厚10.18cm、3.03×9.95/26.1g。


 
 ⓯黒曜石に赤茶色の色の付いたものです。当時も希少価値!で、
人気があったかも知れませんね。厚0.91cm、2.93×7.84/19.0g。


 ⓰これはどちらが先端がわかりません。黒曜石全体が赤茶色です。
イイ感じの色合いですがー。厚0.73cm、3.54×8.00/18.3g。


 ⓱これは赤っぽく+灰色っぽく見える黒曜石で作られたものです。
表面が浸食された感じです。厚1.05cm、3.22×7.72/33.6g。  

 これらのポイントや矢じりは、良質な黒曜石が使われています。
この近郊で黒曜石が出るところは、前述した遠軽町の「白滝」です。
このエリアには、土器のない旧石器時代の遺跡が発掘されています。

私がもらった遺物は類似点がありますが、時代としては新しい物です。
先住民は、この白滝の黒曜石を使ってきたことは、白滝の先住民と
らかの交流があったものと思います。例えば、白滝人!は、オホーツ
ク沿岸くに住む人たちと塩と黒曜石と交換していたのかも知れません。

一方、現場で制作したものか、
原石を持ち帰って作ったのかも不明で
す。
原石を持ち帰って作ったのなら、その加工場の跡があるかもー。
それにしても、原石は、重くて大変なことです。その輸送手段は?

  「埋蔵物文化財保護法」について
”厳密に「埋蔵文化財」といった場合、土地に埋蔵されている
文化財としての
価値が認められる遺構と、
文化財としての価値が推定される「埋蔵物」として

の遺物のことを指しており、~”


この法律は、遺跡が出たので個人で勝手 に発掘したり、工事現場
で遺跡が出たのがわかっても、工期が遅れるためそのまま工事を続
けてめちゃくちゃにさせないための法律だと認識していました。

例えば、土地に埋まってなく、土地の表面にあった遺物を拾った場
 合も届けなくてはならないのかなーと。ある人は、「土地に埋蔵され
ている」
とあるのでそれはイイのでないかといいます。さて!?ー。 

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