この日は花冷えでしたが、満開の黄水仙が見本園を明るくしていました。
3月28日に、見本園の5種類の蓮を植替えました。蓮は3年に一度の割合で植替えを行うと、毎年花つきが良いとされています。花ハスの系統を維持するためにも、植替えが必要です。数年おきに植替えをしないと、レンコンが混み合い、葉だけが茂って花が咲かなくなります。
まずは千弁蓮です。マスを掘り返すと、大きなレンコンがいっぱい出てきました!
見本園のマスは四角のコンクリート製です。レンコンはぐるぐるとマスの内側の淵に沿って育っていきます。採取するときは、中心付近の用土を思い切り掘り下げ、外側に向かって土をえぐりながら、レンコンを折らないよう注意深く掘り出します。植替え用のレンコンは、大きさや太さの他に、なるべく3節以上あること。レンコンの先端を頂芽と言いますが、その頂芽をふくめて3節になるよう採取しています。発芽すると、2節目の浮葉が先に水面に出ます。
4月から5月にかけては、水温を高く保ち、浮葉が立ち上がってくるために、水面の汚れや浮き草はこまめに除去します。
妙蓮も植替えました。蓮には、良質な田土(荒木田)が最適です。100%の田土でなければ、荒木田4、畑土4、土1の割合で混合土をつくります。
皇居和蓮も植替え作業が行われました。
そして大賀蓮も植替えました。こちらは植替えのほかに、新しいレンコンも植え付けたので、今年は機嫌よく咲いてくれるでしょうか? 順調であれば、4月の中旬頃から浮葉が出てきます。浮葉が5,6枚になると、立葉が伸び始めます。立葉が6,7枚になると最初の蕾が出てきます。開花は6月の中旬ごろから。
見本園には、アメリカの品種もあります。黄蓮のバージニアを植替えました。
今年、残念ながら植替えられなかった蓮の藻や浮き草も除去しました。
水面には白い蛾が落ちていました。
毎葉蓮のマスの藻や浮き草を除去しました。
白い大輪を誇る真如蓮のマスもきれいになりました。
アメリカ白蓮は巻いた浮葉が水面まで伸びています! もうすぐ浮葉が水面で開きそうです。このアメリカ白蓮は、去年も葉の成長に勢いがありました。
その隣のマスでも蓮の浮葉が頭を出していました。浮葉は、葉が巻いた状態で水面まで伸びて、それから葉が開きます。葉の色は、赤みがかった色です。これは見本園で唯一、名札のついていないマスです。
ロータリーのソメイヨシノは今が見頃です。
近くに立つ珍しい桜、一葉(イチヨウ)はまだ蕾です。
ヤブツバキも今が最盛期です。
入口付近の八重の椿は、白、ピンク、赤と華やかです。
見本園では、浮葉が伸び始めたマスがあり、いよいよ蓮たちがうごきはじめました。100種以上の蓮のそれぞれの成長が楽しみです!
今日の報告は以上です。
(担当: れい)