ちょうど70年前の今日、1952年7月18日に大賀蓮が2000年の眠りから目覚めて見事な花を咲かせました。
この記念すべき日に、千葉市長の神谷俊一氏、衆議院議員の二階俊博氏、林幹雄氏、小林鷹之氏などご縁のある方々にお越し頂き、ハス品種見本園をご案内しました。
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大賀一郎博士の弟子である阪本祐二氏は、二階議員の恩師でもあります。南定雄先生がその坂本氏が育成した品種を紹介すると、二階議員は熱心に耳を傾けておられました。
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多くの来場者が70周年の記念式典を見守ります。
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二階議員は、東屋で100種以上の蓮を眺めながら、この場所を貴重な日本の文化として守っていきましょう、と力強く語っておられました。
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本日、ハス品種見本園で咲いている蓮の一部をご紹介します。下の写真は大酒錦(たいせいきん)。斑(まだら)模様が珍しい八重の中型種です。中国の品種で、花弁は白地に紫紅の斑が多く入り、花弁の表と裏の紋様は異なります。
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同じく中国の品種のなかでも、花弁の紅色がもっとも濃い部類の艶陽天です。
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紅黄蝶(べにきちょう)です。中国品種の紅重台蓮と中国で育成された小型の黄蓮との交配により2001年に作出。花径22㎝、花弁18枚前後。内弁に変化弁が現れるのが特徴。花つきは良く鉢栽培でも10本位咲きます。「大賀ハスのふるさとの会」の顧問である南先生によってつくられた美しい品種です。
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舞妃蓮(まいひれん)です。1966年にアメリカの黄色い蓮「王子蓮」と「大賀蓮」を交配して作り出された麗しい品種。1968年の春に、蓮根が上皇皇后両陛下に献上され、その年の夏に東宮御所で開花しました。花の開閉があたかも女性の舞い姿のようであることから、阪本祐二氏によって舞妃蓮と名付けられました。
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大賀博士は「蓮は平和の象徴なり」という言葉を残しています。当時から世界的に有名だった大賀蓮の蓮根や種は、博士の計らいによってドイツや中国各国に渡り平和大使の役割を果たしてきました。
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大賀博士の死後、遺品である蓮のコレクションの一部がこの東京大学旧緑地植物実験所に寄贈され、今日のハス品種見本園の原型となっています。生命の神秘を追求しつづけた博士の情熱は、この検見川の地で脈々と受け継がれています。
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気温30℃の蒸し暑いなかご来場いただいた皆様に、大賀ハスのふるさとの会のボランティア一同、深く御礼申し上げます。
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のこりの一般開放日は、7月23日、24日の2日間となります。
会場でお待ちしております!
(担当: れい)