大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

浅学菲才な私 7(中村天風さん イ )

2009-06-02 19:00:00 | 日記
 中村天風さんのこと

 暦は水無月、数日前に全く予期していないある出来事が生じてしまいました。いずれ詳細はお知らせしたいと思いますが、、、

 相も変わらず読書第一、第二は秘密、第三が仕事という優先順位で毎日ゆったりとマイペースで生きているのですが、自称“読書人階級”の一員として、顔晴って(がんばって)います。中村天風さんの『成功の実現』(以下『この本』とします)を5回目にトライしています。100回読む予定ですので、100m短距離走に例えるとスタートラインからまだわずか5mしか前に進んでいないわけですね。この本の存在を知ったそもそものきっかけは、江戸川区にある『読書のすすめ』というちょっと気になる名前の書店の主人が自分の著書のなかで、この本を強く推薦していて、100回読む気力のない人は『この本』を別に買わなくてもいい、というような挑発的というかちょっとユーモラスな持論を展開していて、ついつい面白がって買ってしまったことが”100回読み”というチャレンジにいたっているわけです。あと95m、先が長いですね。(誰か100回この本読んだ人いるのかな?)

 中村天風さんの略歴は凄くて、波瀾万丈というか壮絶な生涯、一言ではとても表現することができない凄まじい生き方について、もし興味のある方は、本屋さんで中村天風さんの本を見かけたらどんな本でもいいですから、是非一度手に取ってみて下さいね。各界の著名人というか名士はもちろんのこと、信じられないくらい数多くの人々にいろんな意味で計り知れない影響を与え続けている方だと思います。(中村天風会というのが護国寺にありますよ。)
 念のため、私見をちょっとだけ申し上げると、中村天風さんの若き青春時代の素行はいただけませんね。彼が実業家を辞してからの生き方が断然光り輝いています。とても深淵な思想というか哲学めいたものを掘り下げていく、というか人生を極め続けた賢人としてこれからも歴史に残る偉人だと思いますね。

(つづく・・・)
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少しだけ中村天風さんのことばを紹介させてください。

 こころ (『成功の実現』より)

 「箱根山、駕篭に乗る人かつぐ人、してまた、その草鞋をつくる人」。この世の中はもち合いです。ところが、因縁あって知り合いになったという不思議なあいだがらで喧嘩している奴がいるんですね、喧嘩する人間ぐらい下等な奴はないぜ。

 「犬畜生でさえ同じ家庭に育てられると喧嘩はしないんだ。それが人間同士で「あん畜生、おれの顔を見やがって、眼(がん)つけやがった」とか、「あの野郎の言うことが癪にさわる」とかで喧嘩する奴は、犬畜生にも劣った奴だよ。

 それを考えてみたら、お互いみんな世の中は助け合い。だから、かりそめにも自分の気持ちのなかに、あの人が憎いとか、あの人が気に入らないとか思っている人がいたら、その人は悪魔ですぜ。人間の世界に憎む相手はないはずなんです。すべてはみんな自分と同じに考えなければだめなんですよ。もしも自分を人が憎んだらどうなるか考えてごらん。

 どんな場合があっても、すべてが自分と同じ人だと思って、生きている命に対して敬意をはらって、たとえ向こうがどう出てこようと、こっちはあくまでも菩薩観音の気持ちで人生に生きなければ嘘よ。自分の気持ちのなかをすさびたものにしてはいけない。自分の気持ちというものは、自分の命を守ってくれる心のなかから出ているということを考えてみたら、その心を大事にしなければ。この世の中に自分を守ってくれる人間に足蹴をしたり唾をひっかける者はいないだろう。心が自分の命を守っているんだ。尊いものなんだ。
 だから、常にできるだけにこやかな人生に生きて、何ごとに対しても感謝を先にして、そして喜びの人生を生きなさい。そうすると、この世の中、変わっちまうんですよ。何という、ほんとうに明るいうれしい、光明の輝く世の中だろうというふうに。宗教も何にも信じる必要ないんだもの。人生は心ひとつの置きどころ。




在りし日の中村天風氏