大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

アートディーラーとして

2010-06-16 17:34:00 | 美術
 少しずつ景気も回復してきて、アート界もこのままゆっくりなだらかな上昇カーブを描くような予感がするのですが。アート界と一口に言っても、ギャラリー、古美術店、オークションハウス、交換会、貸し画廊etc.いろんな業態があるので、特定の分野に絞り込むことはできないと思います。少なくとも僕のギャラリーでは金澤翔子さんの般若心経展に毎日様々な方が足を運んでくださり、金澤翔子さんの人気というか、魅力はギャラリーの存在感と価値を高めてくれている、そんな感じがします。日本のアート界は今、本物しか生き残れない、と最近つくづく思います。アート=信用というテーゼが成り立つとしたら信用=お金というテーゼも成り立つように思うのです。

アート=信用=お金

 これからの時代は、ファッション絵画やインテリアアートを購入する人は決してゼロにはならないと思いますが、僕は自分の信念として時代精神、いわゆるツァイトガイストの最も良質のアート作品を縁のある方々に紹介し、少しずつ社会に貢献したいと思います。そのためにも、自分自身の目と頭と足を活性化させながら楽しく頑張りたいと考えています。
 余談になりますが、3月の中旬から事情があって三ヶ月間程、奈良出身のYMと約600カ所の美術館、ギャラリー、古美術店、アート関係者、アートフェアのブースを丹念に見学する目標を立ててじっくりアート界の現実の一断面を学ばせていただきました。一日7ヶ所のアート空間を見学し、学習することでためになり、収穫がかなりありました。ここ数年出不精でほとんど「引きこもり」状態でしたのでコペルニクス的転回をはかれたことは、本当に良かったな、と思っています。目と頭と足をフル回転すれば自分にとって、今何が欠けていて、見えない盲点、いわゆるストコーマがどこにあるのかも、少しずつ気づいてこれました。言い訳はしたくないのですが、ブログと読書に力が入らなかったのも約600カ所訪問の件があったからなんです。少しずつ頭脳も冴えてきたので、行動しながら考え、地道な努力を積み重ねて前を向いて歩いていきます。オンリーワンのアートディーラーとして皆様からいろいろと教えていただきたいと思っています。

生き残るヤツの頭の働かせ方

2010-06-16 16:35:46 | 気になる本のこと
 最近興味深い本を読みました。著者は『雀鬼』の異名をもつ桜井章一さん。大学時代に麻雀を始め、裏プロとしてデビューし引退するまで20年間無敗の王者。人間観察と洞察に置いて卓越した眼力の持ち主。豊富な経験に裏打ちされた独特の思想と哲学は本書の中にちりばめられていて、刮目に値します。忙しい方は前書きと目次、それと最後のほうを数ページ読めばいいかもしれませんが…彼は人類の歴史というのは奪い合いの歴史であり勝者とは強奪者のことであると強く主張します。奪うものがいれば、奪われるものもいるわけで勝つということが奪うことであるなら、必ずしも勝ちが善だとは言えない。
「強盗が善で被害者が悪だなんて言えるはずがない。」
人間は本来弱い者であるから、強い者からさまざまなものを奪われることが多々ある。奪われないためには適度の強さをもって誰かが奪いにきたら自分や周りの人々や物、具体的には財産などを守るための適度の強さをもっていなくてはいけない。人間の強さというのは守ることだけに使えばいいだけで、守ることだけに強くなればいい。とどのつまり、本当の強さとは奪わない強さを自覚すべきである、という結論に到達する。桜井章一さんは最近立て続けに人間の本質を鋭くえぐり出す書物を多数出版されていて、とても参考になります。特にビジネスでの取引や人間関係において、「悩んでいる」人々に生きるヒントを提示してくれている良書だと思います。いくつか、とても参考になる文章があるので、引用してみなさんに紹介したいと思います。

「人につぶされないためには、まず自分が人をつぶしに行かない。」
「成功というやつを手に入れるためには、ちょっと意地悪、ちょっとずるいほうがうまくいく。」
「恐怖の源はほとんどが自分自身の中から起こっている。」


恐るべき

2010-06-16 14:00:00 | 日記
恐るべきは霊魂の死である。ひとが教えられたる信条のままに執着し、言わせられるごとく言い、させられるごとくふるまい、形から錆出した人形のごとく形式的に生活の安をぬすんで、いっさいの自立自身、自化自発を失うとき、すなわちこれ霊魂の死である。

徳富蘆花

Opening

2010-06-16 12:30:00 | 日記
Opening the window
I open myseif

「窓を開けることで、私は、自分自身を開ける」。ナタリア・ゴルバネフスカヤというロシアの詩人の言葉だ。現実でも、窓を開けると新しい空気が入り、空を見上げたりする.同じように、私たちはときおり自分の心の窓を開けたらいいんだ。それによって、狭い考えに閉じこもっていた自分に光が射し、大きな心の風景が開けるだろう。

加島祥造