夏山をなめたらアカン
以前、鳥海山の麓の山小屋の壁のポスターに、そう書いてあった
2021年 7月15日(木)
夏山と聞いて、何を思いましたか?、ここでいう夏山は揖斐の山ではなく、北海道の話です
今から12年前の北海道での山行、日本百名山のひとつトムラウシ山(トム)で遭難事故、2009年7月16日早朝から夕方にかけて北海道大雪山系トムラウシ山が悪天候に見舞われ、ツアーガイドを含む登山者8名が低体温症で死亡した。夏山の山岳遭難事故としては近年まれにみる死者を出した惨事です
このツアーのガイドは3人、2人はトムに一度も行ったこともない、この事故を解説すると長文となるので詳しくはネット等で調べてください。参加者もツアー会社も、夏山をナメていたと思います
北海道の2000m級の山は、北・南アルプスでは3000m級の山と思う、以下の写真は、2012年7月15日から20日、私の山友Iさんと登った大雪山山系写真です、その山の雰囲気を伝えたいと思いました
7月15日7時15分 旭岳温泉からロープウェイに乗って旭岳へ
7月15日10時11分 旭岳から次の山へ、7月でもこれだけ雪が残っている
7月15日12時39分 花、花、花
7月15日12時39分
7月16日6時45分 花、花、花
7月16日7時44分 15日は白雲避難小屋に泊まりヒサゴ沼テント場に進む途中の景色
7月16日11時37分 遠くトムとニッコーキスゲ
7月16日12時02分 トムまで5km、美瑛岳へ19.3km
7月17日6時10分 日本庭園?
7月16日12時56分 ヒサゴ沼
ヒサゴ沼避難小屋(キャンプ地)対岸(写真右側)に親ヒグマが悠々と歩いていた
7月17日9時7分 トムの手前
7月17日10時15分 トム山頂
7月17日11時33分 トムに登り、南沼キャンプ地に早めのテント
7月18日5時49分 双子池キャンプ地に向け出発 前列の登山者4人はツアー客でした
7月19日3時18分 双子池キャンプ地での夜明け
7月19日7時26分 双子池キャンプ地を抜け、トムを振り返る
7月19日12時02分 美瑛富士避難小屋(キャンプ地)着
7月20日8時16分 もうすぐ十勝岳
7月20日11時38分 十勝岳を下る(若者は私らと関係ありません)
7月20日13時13分 ビールに餓えて走って買いに行ったが休業中で買えず
☆ 反省など
・北海道の2000級の山は北、南アルプスでは3000級の山、テント泊なら夏でも寒さ対策(同アルプスでいうと春山装備)で行くべし
・私らの5泊6日(旭岳~トム~十勝岳まで)の縦走、ビールは重たいのでカット、食糧は2日分(予備1日分含む)余ったが、焼酎は4日目で無くなった’(遭難事故のツアーはトムからトムラウシ温泉に下る)
・途中、女性ソロ二人と会う、一人は日本庭園付近で、もう一人は双子沼付近で会い、富良野岳から旭岳まで行くという。ザック20kgはあるだろうというと、(20kg)少し切っていますと笑顔、やるね、横浜の人だった
・写真で見るように、北海道の山は、花が素晴らしいです
☆ 事故の反省など
・ネットでの「事故の原因・要因・背景」では、天候判断ミス、撤退判断の遅れ・欠如(中略)・・低体温症を引き起こした。参加者を登山力量に応じて選ぶ方法が不十分だった。文言上は「現場では安全優先」(中略)実際には「経済優先」で安全が後回しになった。事故当時、日中の気温は8~10度、風速は20~25mの台風並みだったという
・このツアーを企画したA・T社(設立時は福岡市)は、2012年12月旅行業の取り消し処分を受けた
・私が参考とする札幌のアルパインガイドノマド(注)の日高の山のツアー参加条件は、①日高の山に登った経験があること、②12kgの荷物を背負って8時間以上歩けること、③ヒグマと遭遇してけが人が出たら即山行中止(記憶で書いています)。ガイドに頼るならそれなりの会社を選ぶことと、自分の実力も考えよう(ノマドはネットで調べると昨年4月に廃業していました。残念です)
注)ノマドの山行は利用したことはありませんが、ガイド料を見て、その山の難易度を想像しました[1839峰(78千円/人)伏見岳~幌尻岳縦走(68千円)、カムエク(63千円)、クワウンナイ川(53千円)、エサオマントッタベツ岳(49千円)、中の岳(45千円)、トムはなし ← 北海道の山岳とバックカントリーガイド(株)アルパインガイドノマド 2014年6月、7月より]
☆ 余談
・私の愛用のカップには「夏山をなめたらアカン」、ポットには「気のゆるみはないか」、「経験・知識・体力・装備」と書いたテプラを貼っています(笑)
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