老いてなお 生き生きと しなやかに しっとりと

老いても老いずの風情で、しかしその歳らしく、しっとりとした趣を醸しだせる女性でありたい。後期高齢者の仲間入りを受け入れて

「人生の扉」を聞いて

2022-11-10 16:27:03 | 思い出

平成22年11月、母が逝って今年は13年忌。間もなく命日が来る。

YouTubeを見ていて、母が入院しているときのことを思い出した。

熊本在住だった長弟が病院で、母についていた私と話があると言って別室で話した。その時の厳しい表情での弟の話と言うのが「自分が肺がんにかかっている」ということだった。

その頃だったか、母がいなくなってからだったか、定かでないが、私にいい歌があると言って教えてくれたのが「人生の扉」(竹内まりやさん)だった。

曲もいいけど歌詞がいいという。私も早速聞いて歌詞に共感しつつ、「いいねぇ」と、その頃は一生懸命、よく歌っていた。そのうち忘れたりしていたが、その頃書き写した歌詞が今日は探し物をしていて偶然見つかった。

偶に失ったかなと思ったりしていたが、大事にしまっていた。

癌と言う病を得て、この歌詞を聞き、弟がどんな思いでいたか、しみじみとわが胸に迫ってきた。

その前に、他の人の歌でも人生を歌ったものを聞いていた後だったのも影響したかもしれないが、最初、弟の生前に聞いたときとは違い、弟がどんな気持ちで聞いていたのかと、、、悲しくなった。

私は滅多に涙は出ない。悲しくても出ないことが多い。でも、今日だけは自然と涙がにじみ出て、あの頃の弟の深い悲しみ・切なさが迫ってきた。

音楽の力。私は、あの頃はまだ理解が浅かった。解ってなかった。母に続き自分より若い弟たちを失い、やがて一人ぼっちになるかもしれぬわが身の心細さを思い、やっと本当にあの頃の彼の心中を垣間見たように思うことだ。

今日は人生を歌った歌を3曲も聞いた。しみじみとした一日になった。

母の命日には、隣の弟たちと一緒にお寺さんに行き、お墓参りもする予定だ。

 

ではまた,そのうちお会いしましょう

 

 

 

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (タカコ)
2022-11-12 09:57:16
胸が詰まります。
その頃、紅さんは気を張っていらっしゃったのでしょう。
そこで弟さんの気持ちに寄りそって、泣いてしまっては、
立っていられない状況だったのではと、想像します。
自己防衛、という言葉が適当かは分かりませんが、
お母様の介護を、ますます背負わなければならない状況
になったのでしょうから、、
その時は、グッと蓋をしていた気持ちを今開放して
弟さんを偲んで差し上げてください。
返信する
Unknown (ひまわり)
2022-11-12 13:07:20
悲しいお話ですね
人が無くなるという事はそういうものなのでしょう
弟さんが・・・その時は気が張って踏ん張っておられたのでしょう
今は懐かしく 涙が流れる
良い事と思っています
思い出にしたり お母様の供養もなさってくださいね
キット弟さんも喜んでおられることでしょう
返信する
タカコさんへ (吾亦紅)
2022-11-12 21:25:46
ありがとうございます。
今になって、やっと弟の気持を考えることが出来たということでしょうか。
自己防衛、そうかも知れません。
これ以上、深く考えたら自分がたちいかなくなる恐れを本能的に避けたのでしょうかしら。
母にも、墓参りでこのことを話しましょう、聞こえるかな~。
ホントにありがとうございます。
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ひまわりさんへ (吾亦紅)
2022-11-12 21:34:46
ありがとうございます。
悲しい時は、泣くことも良いことだと聞いたことがあります。
そうやって、自分の中に押し込んでいた悲しみが解れていくのでしょうか、
きっとそうなのでしょう。
家庭のことも環境も、長年のうちに分かって頂いている方(タカコさんも含めて)であるからこそ、
理解して頂いてると思います。
お二人のように、毎日更新もできておりませんが、
長年お付き合いいただいて有り難いと感謝しています。
返信する
お別れ (しまそだち)
2022-11-15 15:24:00
悲しい思い出が 蘇ったのですね
自分より若い人が 先に逝く知らせは つらいですね
三歳違いの妹が そんな知らせを持ってきたら わたしも どうすればよいか
8歳若い弟が 先になることは ないだろうけど

そうやっていつまでも 思い出してもらえるのが供養になるのでしょう
22年前に逝った父のことも 家族が 揃うと
その場に居るかのように話題になります
コメントを書きながら 今 私の涙腺も緩くなってしまったようで 
返信する
しまそだちさんへ (吾亦紅)
2022-11-15 21:18:10
こんばんは
自分より下の者が先に逝く、それは不思議なようで不思議でなく、
いつ何時順不同でやってくるか想像もできません。
思い出につながるものを再び見て、
悲しみはことの直後より、反って深く身に沁みました。
そんな思いは私を最後にして欲しいです。
他の人に味わってほしくない。
皆揃って、元気で老いる。これが一番ですね。

逝った親兄弟、連れ合いなど、法事の時の思い出話は、そうですね、
其処に居るかのごとく話しますよね。
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Unknown (osumi)
2022-11-17 23:07:17
わかります。
私も兄に続いて弟まで亡くしました。

残された姪が葬儀の時自分の首から
ネックレスをはずして弟の首にかけてやりました。
弟にとっては一人娘でした。
「俺、がんかも」と言った顔が忘れられません。
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osumiさんへ (吾亦紅)
2022-11-18 22:45:52
こんばんは。
親を送るのは当然と思えますが、
兄弟を送るのって親とは違うものがありますね。

弟さんの時の姪御さんの送り方にも、姪御さんの思いが偲ばれます。
弟さんがもしや癌では?と推測なさった時の心境を思うとき、
やはり私の弟が告知を受けて私に話した時と同じだったのではと思われます。
今ではかなり、治癒できるとは言っても、ショックですよね。
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