日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1258)「素数は2が偶数である」の「述語論理」。

2023-01-18 11:45:53 | 論理

(01)
(ⅰ)
1  (1) ∀x(x≠2&素数x→奇数x) A
1  (2)    a≠2&素数a→奇数a  1UE
 3 (3)           ~奇数a  A
13 (4)      ~(a≠2&素数a) 23MTT
13 (5)       a=2∨~素数a  4ド・モルガンの法則
13 (6)       ~素数a∨a=2  5交換法則
13 (7)        素数a→a=2  6含意の定義
1  (8)  ~奇数a→(素数a→a=2) 37CP
  9(9)  ~奇数a& 素数a      A
  9(ア)  ~奇数a           9&E
1 9(イ)        素数a→a=2  8アMPP
  9(ウ)        素数a      9&E
1 9(エ)            a=2  イウMPP
1  (オ)   ~奇数a&素数a→a=2  9エCP
1  (カ)∀x(~奇数x&素数x→x=2) オUI
(ⅱ)
1  (1)∀x(~奇数x&素数x→x=2)  A
1  (2)   ~奇数a&素数a→a=2   1UE
 3 (3)            a≠2   A
13 (4) ~(~奇数a&素数a)      23MTT
13 (5)   奇数a∨~素数a       4ド・モルガンの法則
13 (6)   ~素数a∨奇数a       5交換法則
13 (7)    素数a→奇数a       6含意の定義
1  (8)   a≠2→(素数a→奇数a)  37CP
  9(9)   a≠2& 素数a       A
  9(ア)   a≠2            9&E
1 9(イ)       (素数a→奇数a)  8アMPP
  9(ウ)        素数a       9&E
1 9(エ)            奇数a   イウMPP
1  (オ)    a≠2&素数a→奇数a   9エCP
1  (カ) ∀x(x≠2&素数x→奇数x)  オUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(x≠2 &素数x→奇数x)
② ∀x(~奇数x&素数x→x=2)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(2以外の素数であるならば、xは偶数ではない)。
② すべてのxについて(xが奇数でなくて素数であるならば、xは2である)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)により、
(03)
「交換法則」により、
① ∀x(素数x&x≠2 →奇数x)
② ∀x(素数x&~奇数x→x=2)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)
 奇数x=~偶数x
~奇数x= 偶数x
従って、
(03)(04)により、
(05)
① ∀x(素数x&x≠2→~遇数x)
② ∀x(素数x&偶数x→ x=2)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが素数で、2以外であるならば、xは偶数ではない)。
② すべてのxについて(xが素数で、 偶数であるならば、xは2である)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(05)により、
(06)
① 素数は、2以外は偶数ではない。
② 素数は、偶数は2である。
於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
「日本語話者の直観」として、
① 素数は、2が偶数である。
② 素数は、偶数は2である。
③ 素数は、2以外は偶数ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(08)
「日本語話者の直観」として、
① 2偶数である。
② 偶数は2である。
③ 2以外は偶数ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(09)
{2,3,5,7,11,13,17,19}
に於いて、
① 2偶数である。
② 偶数は2である。
③ 2以外は偶数ではない
といふ「命題」は、3つとも、「真」である。


(1257)ド・モルガンの「馬の頭(の述語論理)」。

2023-01-17 17:41:16 | 論理

(01)
ド・モルガンが、明らかに健全であるにもかかわらず、伝統的論理学のわくぐみのなかでは取り扱うことができなかった論証として挙げた、有名なま簡単な論証がある。
There is a famouse and simple arugument,cited by de Morgan as an example of a kind of reasoning which,through patently sound,could not be handled within the framework of traditional logic.

(1)すべての馬は動物である。故にすべての馬の頭は動物の頭である。
(〃)All horses are animals; therefore all horses' heads are animals'head.
(2)馬の頭であるすべてのモノは動物の頭である。
(〃)Anything that is a head of a horse is a head of an animal.

あるモノが馬の頭であるためには、それ(あるモノ)がその馬の頭であるような馬が存在しなければならない。
For something to be a head of a horse there must be some horse of which it is the head;

記号で書くと、aは、∃y(Fy&Hay)であるときまたそのときに限って馬の頭である。
in symboles, a is a head of a head of a horse if and only if ∃y(Fy&Hay)

123 ∀x(馬x→動x)├ ∀x{∃y(馬y&頭xy)→∃y(動y&頭xy)}
1  (1)   ∀x(馬x→動x)               A
 2 (2)   ∃y(馬y&頭ay)              A
  3(3)      馬b&頭ab               A
  3(4)      馬b                   3&E
  3(5)         頭ab               3&E
1  (6)      馬b→動b                1UE
1 3(7)         動b                46MPP
1 3(8)      動b&頭ab               57&I
1 3(9)   ∃y(動y&頭ay)              8EI
12 (ア)   ∃y(動y&頭ay)              239EE
1  (イ)   ∃y(馬y&頭ay)→∃y(動y&頭ay)   2アCP
1  (ウ)∀x{∃y(馬y&頭xy)→∃y(動y&頭xy)}  イUI
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・竹尾楢英 訳、1973年、167頁を参照)
然るに、
(02)
(ⅰ)すべての馬は動物である。故に、
(ⅱ)すべての馬の頭は動物の頭である。
の場合は「段論法」ではなく、「段論法」であるが、それでゐて、
1  (1)   ∀x(馬x→動x)               A
 2 (2)   ∃y(馬y&頭ay)              A
の「時点」では、「前提」が「個」であるため、中途半端に、「段論法」である。
然るに、
(03)
□□□ ∀x(馬x→動x),∀x(動x→∃y(頭xy)}├ ∀x{馬x→∃y(動x&頭xy)}
1    (1)   ∀x(馬x→動x)      A
 2  (2)   ∀x(動x→∃y(頭xy)} A
1   (3)      馬a→動a       1UE
 2   (4)      動a→∃y(頭ay)  2UE
  5 (5)      馬a          A
 25 (6)         動a       35MPP
125 (7)         ∃y(頭ay)  46MPP
   8(8)            頭ab   A
1258(9)         動a&頭ab   68&I
1258(ア)      ∃y(動a&頭ay)  9EI
125 (イ)      ∃y(動a&頭ay)  78アEE
12  (ウ)   馬a→∃y(動a&頭ay)  5イCP
12  (エ)∀x{馬x→∃y(動x&頭xy)} ウUI
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)∀x(馬x→動x)
(ⅱ)∀x{動x→∃y(頭xy)}
(ⅲ)∀x{馬x→∃y(動x&頭xy)}
といふ「3段論法」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて(xが馬ならば、xは動物である)。
(ⅱ)すべてのxについて{xが動物であるならば、あるyは(xの頭である)}。
(ⅲ)すべてのxについて{xが馬ならば、あるyは(動物である所のxの頭である)}。
といふ「段論法」、すなはち、
(ⅰ)馬は動物である。 然るに、
(ⅱ)動物には頭が有る。故に、
(ⅲ)馬には動物の頭が有る。
といふ「段論法」は、「妥当」である。
然るに、
(04)
(ⅱ)すべての馬の頭は動物の頭である。
といふことは、
(ⅲ)すべての馬には動物の頭が有る。
といふことに、他ならないし、
123 ∀x(馬x→動x)├ ∀x{∃y(馬y&頭xy)→∃y(動y&頭xy)}
といふ「連式」よりも、
□□□ ∀x(馬x→動x),∀x(動x→∃y(頭xy)}├ ∀x{馬x→∃y(動x&頭xy)}
といふ「連式」の方が、「分かり易い」。


(1256)「命題論理」としての「述語論理」。

2023-01-16 13:44:12 | 論理

(01)
(ⅰ)
1     (1)  P&  Q& R   A
 2    (2) ~P∨ ~Q∨~R   A
 2    (3) ~P∨(~Q∨~R)  2結合法則
  4   (4) ~P          A
1     (5)  P          1&E
1 4   (6) ~P&P        45&I
  4   (7)~( P& Q& R)  16RAA
   8  (8)    (~Q∨~R)  A
    9 (9)     ~Q      A
1     (ア)      Q      1&E
1   9 (イ)     ~Q&Q    9ア&I
    9 (ウ)~( P& Q &R)  19RAA
     エ(エ)        ~R   A
1     (オ)         R   1&E
1    エ(カ)      ~R&R   エオ&I
     エ(キ)~( P& Q& R)  1カRAA
   8  (ク)~( P& Q& R)  89ウエキ∨E
 2    (ケ)~( P& Q& R)  3478ク∨E
12    (コ) ( P& Q& R)&
         ~( P& Q& R)  1ケ&I
1     (サ)~(~P∨~Q∨~R)  2コRAA
(ⅱ)
1    (1) ~(~P∨~Q∨~R)  A
  2  (2)   ~P         A
  2  (3)   ~P∨~Q      2∨I
  2  (4)   ~P∨~Q∨~R   3∨I
1 2  (5) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  14&I
1    (6)  ~~P         25RAA
1    (7)    P         6DN
   8 (8)      ~Q      A
   8 (9)   ~P∨~Q      7∨I
   8 (ア)   ~P∨~Q∨~R   8∨I
1  8 (イ) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  1ア&I
1    (ウ)     ~~Q      8RAA
1    (エ)       Q      ウDN
    オ(オ)         ~R   A
    オ(カ)      ~Q∨~R   オ∨I
    オ(キ)   ~P∨~Q∨~R   カ∨I
1   オ(ク) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  1オ&I
1    (ケ)        ~~R   オケRAA
1    (コ)          R   ケDN
1    (サ)    P& Q      7エ&I
1    (シ)    P& Q& R   コサ&I
従って、
(01)により、
(02)
①    P& Q& R 
② ~(~P∨~Q∨~R)
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(02)により、
(03)
①    P& Q& R 
② ~(~P∨~Q∨~R)
に於いて、
P=(象a→動a)
Q=(象b→動b)
R=(象c→動c)
といふ「代入」を行ふと、
①    (象a→動a)& (象b→動b)& (象c→動c) 
② ~(~(象a→動a)∨~(象b→動b)∨~(象c→動c))
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1 (1)  象a→ 動a  A
 2(2)  象a&~動a  A
 2(3)  象a      2&E
12(4)      動a  13MPP
 2(5)     ~動a  2&E
12(6)  動a&~動a  45&I
1 (7)~(象a&~動a) 26RAA
(ⅱ)
1  (1)~(象a&~動a)  A
 2 (2)  象a       A
  3(3)     ~動a   A
 23(4)  象a&~動a   23&I
123(5)~(象a&~動a)&
       (象a&~動a)  14&I
12 (6)    ~~動a   35RAA
12 (7)      動a   6DN
1  (8)  象a→ 動a   27CP
従って、
(04)により、
(05)
①   象a→ 動a
② ~(象a&~動a)
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)(05)により、
(06)
①      (象a→ 動a) &   (象b→ 動b) &   (象c→ 動c) 
② ~(~(~(象a&~動a))∨~(~(象b&~動b))∨~(~(象c&~動c)))
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)により、
(07)
「二重否定律」により、
①   (象a→ 動a)&(象b→ 動b)&(象c→ 動c)
② ~((象a&~動a)∨(象b&~動b)∨(象c&~動c))
に於いて、すなはち、
① (aが象ならば、aは動物であり)、その上(bが象ならば、bは動物であり)、その上(bが象ならば、bは動物である)。
②((aが象であって動物ではないか)、または(bが象であって動物ではないか)、または(bが象であって動物ではないか))といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
{個体の変域}={a、b、c}
であるとして、
① (aが象ならば、aは動物であり)、その上(bが象ならば、bは動物であり)、その上(bが象ならば、bは動物である)。
②((aが象であって動物ではないか)、または(bが象であって動物ではないか)、または(bが象であって動物ではないか))といふことはない。
といふことは、
① すべての象は動物である。
② 動物でない象はゐない。
といふことである。
然るに、
(09)
① すべての象は動物である。
② 動物でない象はゐない。
といふ「日本語」は、
①  ∀x(象x→ 動x)
② ~∃x(象x&~動x)
といふ「述語論理式」に「相当」する。
従って、
(01)~(09)により、 (10)
{個体の変域}={a、b、c}
であるとして、
①  ∀x(象x→ 動x)
② ~∃x(象x&~動x)
といふ「述語論理式」は、それぞれ、
①   (象a→ 動a)&(象b→ 動b)&(象c→ 動c)
② ~((象a&~動a)∨(象b&~動b)∨(象c&~動c))
といふ「論理式」に、「等しく」、尚且つ、
①=② である。
然るに、
(11)
①   (象a→ 動a)&(象b→ 動b)&(象c→ 動c)
② ~((象a&~動a)∨(象b&~動b)∨(象c&~動c))
に於いて、
P=象a(aは 象である)。
Q=動a(aは動物である)。
R=象b(bは 象である)。
S=動b(bは動物である)。
T=象c(cは 象である)。
U=動c(cは動物である)。
といふ「代入」を行ふと、
①   (P→ Q)&(R→ S)&(T→ U)
② ~((P&~Q)∨(R&~S)∨(T&~U))
といふ「式」は、「命題論理式」である。
従って、
(01)~(11)により、
(12)
{個体の変域}={a、b、c}
であるとして、
P=象a(aは 象である)。
Q=動a(aは動物である)。
R=象b(bは 象である)。
S=動b(bは動物である)。
T=象c(cは 象である)。
U=動c(cは動物である)。
であるとして、
①  ∀x(象x→ 動x)
② ~∃x(象x&~動x)
といふ「述語論理式」は、
①   (P→ Q)&(R→ S)&(T→ U)
② ~((P&~Q)∨(R&~S)∨(T&~U))
といふ「命題論理式」として、
①=② である。
然るに、
(13)
(ⅰ)
1  (1) ∀x(象x→ 動x)  A
 2 (2) ∃x(象x&~動x)  A
  3(3)    象a&~動a   A
1  (4)    象a→ 動a   A
  3(5)    象a       3&E
1 3(6)        動a   34MPP
  3(7)       ~動a   3&E
1 3(8)    動a&~動a   67&I
  3(9)~∀x(象x→ 動x)  18RAA
 2 (ア)~∀x(象x→ 動x)  239EE
12 (イ)~∀x(象x→ 動x)&
       ∀x(象x→ 動x)  1ア&I
1  (ウ)~∃x(象x&~動x)  2イRAA
(ⅱ)
1  (1)~∃x(象x&~動x)  A
 2 (2)    象a       A
  3(3)       ~動a   A
 23(4)    象a&~動a   23&I
 23(5) ∃x(象x&~動x)  4EI
123(6)~∃x(象x&~動x)&
       ∃x(象x&~動x)  15&I
12 (7)      ~~動a   36RAA
12 (8)        動a   7DN
1  (9)    象a→ 動a   28CP
1  (ア) ∀x(象x→ 動x)  9UI
従って、
(13)により、
(14)
①  ∀x(象x→ 動x)
② ~∃x(象x&~動x)
といふ「述語論理式」は、「述語論理式」として、
①=② であるものの、この場合は、
{個体の変域}={a、b、c}
ではなく、
{個体の変域}={a、b、c、・・・・・∞}
であっても、
①=② である。


(1255)「矛盾(韓非子)」の「述語論理(Ⅸ)」。

2023-01-15 19:09:54 | 漢文・述語論理

(01)
[一] 矛盾(韓非子)
① 楚人有 鬻盾與矛者。
② 譽之曰、吾盾之堅、於物莫能陷也。
③ 又譽其矛曰、吾矛之利、於物無不陷也。
④ 或曰、以子之矛、陷子之盾、何如。
⑤ 其人弗能應也。
(02)
① 楚人有[鬻〔盾與(矛)〕者]。
② 譽(之)曰、吾盾之堅、莫(能陷)也。
③ 又譽(其矛)曰、吾矛之利、於(物)無〔不(陷)〕也。
④ 或曰、以(子之矛)、陷(子之盾)何如。
⑤ 其人弗〔能(應)〕也。
(03)
① 楚人[〔盾(矛)與〕鬻者]有。
②(之) 譽曰、吾盾之堅、(能陷)莫也。
③ 又(其矛)譽曰、吾矛之利、(物)於〔(陷)不〕無也。
④ 或曰、(子之矛)以、(子之盾)陷何如。
⑤ 其人〔(應)能〕弗也。
(04)
① 楚人に[〔盾と(矛)とを〕鬻ぐ者]有り。
②(之) 譽めて曰はく、吾が盾の堅きこと、(能く陷す)莫き也。
③ 又(其の矛を)譽めて曰は、吾が矛の利なること、(物に)於いて〔(陷さ)不り〕無き也。
④ 或曰、(子の矛を)以て、(子の盾を)陷さば何如。
⑤ 其の人〔(應ふる)能は〕弗る也。
(05)
楚の国の人で盾と矛を売る者がいた。この人はこれを誉めて「私の盾は頑丈で、これを貫けるものはない」と言った。また、矛を誉めて「私の矛は鋭くて、物において貫けないものはない」と言った。ある人が「あなたの矛であなたの盾を貫いたらどうなるのですか」といった。商人は答えることができなかった(WIKIBOOKS)。
(06)
(ⅰ)
1 (1)∀x{~吾盾x&盾x→∃y(吾矛y&陥没yx)}  A
 2(2)           ∀y(吾矛y→~陥ya)   A
1 (3)   ~吾盾a&盾a→∃y(吾矛y&陥没ya)   1UE
 2(4)           ∀y(吾矛y→~陥ya)   A
 2(5)              吾矛b→~陥ba    4UE
 2(6)             ~吾矛b∨~陥ba    5含意の定義
 2(7)            ~(吾矛b& 陥ba)   6ド・モルガンの法則
 2(8)          ∀y~(吾矛y& 陥ya)   7UI
 2(9)          ~∃y(吾矛y& 陥ya)   8量化子の関係
12(ア) ~(~吾盾a&盾a)               39MTT
12(イ)   吾盾a∨~盾a                ア、ド・モルガンの法則
12(ウ)   ~盾a∨吾盾a                イ、交換法則
12(エ)    盾a→吾盾a                ウ含意の定義
1 (オ)   ∀y(吾矛y→~陥ya)→(盾a→吾盾a)  2エCP
1 (カ)∀x{∀y(吾矛y→~陥yx)→(盾x→吾盾x)} オUI
(ⅱ)
1   (1)∀x{∀y(吾矛y→~陥yx)→(盾x→吾盾x)} オUI
1   (2)   ∀y(吾矛y→~陥ya)→(盾a→吾盾a)  A
 3  (3)                ~吾盾a&盾a   A
  4 (4)                 盾a→吾盾a   A
 3  (5)                     盾a   3&E
 34 (6)                    吾盾a   45MPP
 3  (7)               ~吾盾a       3&E
 34 (8)               ~吾盾a&吾盾a   67&I
 3  (9)               ~(盾a→吾盾a)  48CP
13  (ア)  ~∀y(吾矛y→~陥ya)           29RAA
13  (イ)  ∃y~(吾矛y→~陥ya)           ア量化子の関係
   ウ(ウ)    ~(吾矛b→~陥ba)           A
   ウ(エ)   ~(~吾矛b∨~陥ba)           ウ含意の定義
   ウ(オ)      吾矛b& 陥ba            エ、ド・モルガンの法則
   ウ(カ)   ∃y(吾矛y& 陥ya)           オEI
13  (キ)   ∃y(吾矛y& 陥ya)           イウカEE
1   (ク)   ~吾盾a&盾a→∃y(吾矛y&陥没ya)   3キCP
1   (ケ)∀x{~吾盾x&盾x→∃y(吾矛y&陥没yx)}  クUI
従って、
(06)により、
(07)
① ∀x{~吾盾x&盾x→  ∃y(吾矛y&陥没yx)}
② ∀x{∀y(吾矛y→~陥yx)→(盾x→吾盾x)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが吾が盾ではない盾であるならば、あるyは(吾が矛であって、yはxを陥す)}。
② すべてのxについて{すべてのyについて(yが吾が矛ならば、yがxを陥さない)ならば(xが盾ならば、xは吾が盾である)}。
に於いて、
①=② である。
従って、
(07)により、
(08)
① すべてのxについて{xが吾が盾ではない盾であるならば、あるyは(吾が矛であって、yはxを陥す)}。
② すべてのxについて{すべてのyについて(yが吾が矛ならば、yがxを陥さない)ならば(xが盾ならば、xは吾が盾である)}。
に於いて、すなはち、
① 私の矛は、私の盾以外の、全ての盾を貫通する。
② 私の矛が貫通しないならば、それが盾ならば、私の盾である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(09)
一階述語論理は、数学のほぼ全領域を形式化するのに十分な表現力を持っている。実際、現代の標準的な集合論の公理系 ZFC は一階述語論理を用いて形式化されており、数学の大部分はそのように形式化された ZFC の中で行うことができる(ウィキペディア)。
従って、
(07)(09)により、
(10)
① ∀x{~吾盾x&盾x→ ∃y(吾矛y&陥没yx)}
② ∀x{∀y(吾矛y→~陥yx)→(盾x→吾盾x)}
といふ「言語(数学語)」は、「数学科の学生」が、「一番得意」であると思はれる。
然るに、
(11)
「(述語論理で書かれている)ε-δ論法」で躓く「数学科の学生」は多い。
とのことなので、だとすると、「ほとんどの数学科の1年生」は、
① ∀x{~吾盾x&盾x→  ∃y(吾矛y&陥没yx)}
② ∀x{∀y(吾矛y→~陥yx)→(盾x→吾盾x)}
に於いて、
①=② を、「理解できない」ものと、思はれる。


(1254)「ド・モルガンの法則」は「無限に続く」。

2023-01-15 11:43:39 | 論理

(01)
(ⅰ)
1   (1)  -a・-b   A
 2  (2)   a∨ b   A
1   (3)  -a      1・E
  3 (4)   a      A
1 3 (5)  -a・a    34・I
  3 (6)-(-a・-b)  15RAA
1   (7)     -b   1・E
   8(8)      b   A
1  8(9)   -b・b   78・I
   8(ア)-(-a・-b)  19RAA
 2  (イ)-(-a・-b)  2368ア∨E
12  (ウ)-(-a・-b)・
        (-a・-b)  1イ・I
1   (エ) -(a∨ b)  2ウRAA
(ⅱ)
1   (1)  -(a∨ b)  A
 2  (2) -(-a・-b)  A
  3 (3)    a      A
  3 (4)    a∨ b   3∨I
1 3 (5)  -(a∨ b)・
          (a∨ b)  14・I
1   (6)   -a      35RAA
   7(7)       b   A
   7(8)    a∨ b   3∨I
1  7(9)  -(a∨ b)・
          (a∨ b)  18・I
1   (ア)      -b   79RAA
1   (イ)   -a・-b   6ア・I
12  (ウ) -(-a・-b)・
         (-a・-b)  2イ・I
1   (エ)--(-a・-b)  2ウRAA
1   (オ)   -a・-b   エDN
従って、
(01)により、 (02)
①  -a・-b
② -(a∨ b)
に於いて、
①=② は「ド・モルガンの法則」である。
然るに、
(03)






第15図で、橋Aが上がって船が通過できるような状態をaで、橋Aが閉じて汽車が通過できるような状態にあるときを-aで現し、橋Bについてもそれぞれ同じようにbと-bと定める。船が湾を出て行くことができる可能性はAかBのどちらかが上がっていればいいのだから、
  a∨ b ・・・・・船が通れる場合
で表せる。また汽車が島をとおって向こう岸に行ける可能性はAもBも共に閉じているときだけであるから、
 -a・-b ・・・・・汽車が通れる場合
である。ところが船が通れる場合には汽車は通れないし、汽車が通れる場合には船は通れない。両方は矛盾し合う。故に一方の否定が他と等意になるから
  -(a∨b)≡-a・-b
という式が成り立つ(沢田允茂、現代論理学入門、1962年、206頁)。
然るに、
(03)により、
(04)
この場合、
橋の数=   2本
橋の数=  30本
橋の数= 400本
橋の数=5000本
であっても、「同じこと」である。
然るに、
(05)
①  -a・-b
② -(a∨ b)
に於いて、
b=(b∨c)
といふ「代入」を行ふと、
①  -a・-(b∨c)
② -(a∨ (b∨c))
然るに、
(02)により、
(06)
① -(b∨c)≡-b・-c
従って、
(05)(06)により、
(07)
①  -a・-b・-c
② -(a∨ (b∨c))
に於いて、
①=② である。
従って、
(07)により、
(08)
①  -a・-b・-c
② -(a∨ b∨ c)
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)(04)(08)により、
(09)
「ド・モルガンの法則」は、「項の数」が「無限」であっても、「成立」する。
 

(1253)「ド・モルガンの法則」と「述語論理」。

2023-01-14 16:40:32 | 論理

―「医療過誤」に関する「レポート(医学博士・弁護士に読んでもらう)」を、「640グラム」程書いてゐたため、久しぶりの「ブログ」です。―
(01)
(ⅰ)
1   (1)  ~P&~Q   A
 2  (2)   P∨ Q   A
1   (3)  ~P      1&E
  3 (4)   P      A
1 3 (5)  ~P&P    34&I
  3 (6)~(~P&~Q)  15RAA
1   (7)     ~Q   1&E
   8(8)      Q   A
1  8(9)   ~Q&Q   78&I
   8(ア)~(~P&~Q)  19RAA
 2  (イ)~(~P&~Q)  2368ア∨E
12  (ウ)~(~P&~Q)&
        (~P&~Q)  1イ&I
1   (エ) ~(P∨ Q)  2ウRAA
(ⅱ)
1   (1)  ~(P∨ Q)  A
 2  (2) ~(~P&~Q)  A
  3 (3)    P      A
  3 (4)    P∨ Q   3∨I
1 3 (5)  ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  14&I
1   (6)   ~P      35RAA
   7(7)       Q   A
   7(8)    P∨ Q   3∨I
1  7(9)  ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  18&I
1   (ア)      ~Q   79RAA
1   (イ)   ~P&~Q   6ア&I
12  (ウ) ~(~P&~Q)&
         (~P&~Q)  2イ&I
1   (エ)~~(~P&~Q)  2ウRAA
1   (オ)   ~P&~Q   エDN
従って、
(01)により、
(02)
①  ~P&~Q
② ~(P∨ Q)
に於いて、
①=② は「ド・モルガンの法則」である。
然るに、
(03)
①  ~P&~Q
② ~(P∨ Q)
に於いて、
Q=Q∨R
といふ「代入」を行ふと、
①  ~P&~(Q∨R)
② ~(P∨ (Q∨R))
に於いて、
①=② は「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
「ド・モルガンの法則」と「結合法則」により、
①  ~P&~Q&~R
② ~(P∨ Q∨ R)
に於いて、
①=② は「ド・モルガンの法則」である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) ∀x(象x→~兎x) A
1 (2)    象a→~兎a  1UE
 3(3)    象a& 兎a  A
 3(4)    象a      3&E
13(5)       ~兎a  24MPP
13(6)        兎a  3&E
13(7)    ~兎a&兎a  56&I
1 (8)  ~(象a& 兎a) 37RAA
1 (9)∀x~(象x& 兎x) 8UI
(ⅱ)
1  (1)∀x~(象x& 兎x) A
1  (2)  ~(象a& 兎a) 1UE
 3 (3)    象a      A
  4(4)        兎a  A
 34(5)    象a& 兎a  34&I
134(6)  ~(象a& 兎a)&
         (象a& 兎a) 25&I
13 (7)       ~兎a  46RAA
1  (8)    象a→~兎a  37CP
1  (9) ∀x(象x→~兎x) 8UI
従って、
(05)により、
(06)
① ∀x(象x→~兎x)
② ∀x~(象x&兎x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが象であるならば、xは兎ではない)。
② すべてのxについて(xが象であって、xが兎である)といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
{個体の変域}={a、b、c} であるとして、
② ∀x~(象x&兎x)
③ ~(象a&兎a)&~(象b&兎b)&~(象c&兎c)
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(04)(07)により、
(08)
③  ~(象a&兎a)&~(象b&兎b)&~(象c&兎c)
④ ~{(象a&兎a)∨ (象b&兎b)∨ (象c&兎c)}
に於いて、すなはち、
③ (aといふ象が兎であることはない)し、(bといふ象が兎であることもない)し、(cという象が兎であることもない)。
④{(aといふ象が兎である)か、または、 (bといふ象が兎である)か、または、 (cといふ象が兎である)}といふことはない。
に於いて、
③=④ は「ド・モルガンの法則」である。
然るに、
(09)
{個体の変域}={a、b、c} であるとして、
③ (aといふ象が兎であることはない)し、(bといふ象が兎であることもない)し、(cという象が兎であることもない)。
④{(aといふ象が兎である)か、または、 (bといふ象が兎である)か、または、 (cといふ象が兎である)}といふことはない。
といふことは、
③ 全ての象は、兎ではない。
④ 兎である象は存在しない。
といふ、ことであって、
④ 兎である象は存在しない。
といふ「日本語」は、
④ ~∃x(象x&兎x)
といふ「述語論理式」に「相当」する。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
① ∀x(象x→~兎x)=全ての象は、兎ではない。
② ~∃x(象x&兎x)=象である兎は存在しない。
に於いて、
①=② は「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(10)により、
(11)
「対偶」と「交換法則」により、
① ∀x(兎x→~象x)=全ての兎は、象ではない。
② ~∃x(兎x&象x)=兎である象は存在しない。
に於いても、
①=② は「ド・モルガンの法則」である。