日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(990)「排中律」と(P→Q)∨(Q→R)と「常識」(Ⅱ)。

2021-09-30 20:07:33 | 論理

―「昨日(令和03年09月29日)の記事」を補足します。―
(01)
① ~(P&~Q)
②(Pであって、Qである)といふことはない。
③(Pがであって、Qがである)といふことはである。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(01)により、
(02)
① ~(P&~Q)
②(Pであって、Qである)といふことはない。
③(Pがであって、Qがである)といふことはである。
といふ「論理式(と日本語)」は、
(ⅰ)P()&Q(
(ⅱ)P()&Q(
(ⅲ)P()&Q(
(ⅳ)P()&Q(
に於いて、
(ⅰ)であれば、「」であり、
(ⅱ)であれば、「」であり、
(ⅲ)であれば、「」であり、
(ⅳ)であれば、「」である。
従って、
(02)により、
(03)
① ~(P&~Q)
②(Pであって、Qである)といふことはない。
③(Pがであって、Qがである)といふことはである。
といふ「論理式(と日本語)」は、
(a)P()&Q(
(b)P()&Q(
(c)P()&Q(
といふ「3通り」に於いて、「(本当)」である。
然るに、
(04)
(a)P()&Q(
(b)P()&Q(
(c)P()&Q(
といふ「3通り」に於いて、「(本当)」である。
といふことは、
(α)Pが「」であれば、それだけで、「」であり、
(β)Qが「」であれば、それだけで、「」である。
といふことに、他ならない。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① ~(P&~Q)
②(Pであって、Qである)といふことはない。
③(Pがであって、Qがである)といふことはである。
といふ「論理式(と日本語)」は、
(α)Pが「」であれば、それだけで、「」であり、
(β)Qが「」であれば、それだけで、「」である。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1  (1)~(P&~Q)  A
 2 (2)  P      A
  3(3)    ~Q   A
 23(4)  P&~Q   23&I
123(5)~(P&~Q)&
       (P&~Q)  14&I
12 (6)   ~~Q   35RAA
12 (7)     Q   6DN
1  (8)  P→ Q   27DN
(ⅳ)
1 (1)  P→ Q  A
 2(2)  P&~Q  A
 2(3)  P     2&E
12(4)     Q  13MPP
 2(5)    ~Q  2&E
12(6)  Q&~Q  45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
従って、
(06)により、
(07)
① ~(P&~Q)
④   P→ Q
に於いて、
①=④ である。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
④ P→Q
⑤ Pならば、Qである。
⑥ Pがであるならば、Qもである。
といふ「論理式(と日本語)」も、
(α)Pが「」であれば、それだけで、「」であり、
(β)Qが「」であれば、それだけで、「」である。
従って、
(08)により、
(09)
⑦ Q→R
⑧ Qならば、Rである。
⑨ Qがであるならば、Rもである。
といふ「論理式(と日本語)」も、
(γ)Qが「」であれば、それだけで、「」であり、
(δ)Rが「」であれば、それだけで、「」である。
従って、
(08)(09)により、
(10)
④ P→Q
⑦ Q→R
に於いて、
(β)Qが「」であれば、それだけで、「」である。
(γ)Qが「」であれば、それだけで、「」である。
従って、
(10)により、
(11)
④ P→Q
⑦ Q→R
に於いて、
④ P→
→R
であれば、
④ の「」は「確定」であり、
⑦ の「」は「不明」である。
従って、
(10)(11)により、
(12)
④ P→Q
⑦ Q→R
に於いて、
④ P→
→R
であれば、
④ の「」は「不明」であり、
⑦ の「」は「確定」である。
従って、
(11)(12)により、
(13)
④ P→Q
⑦ Q→R
に於いて、
④ P→
→R
であれば、
④ は「」であり、
⑦ も「」である。
従って、
(13)により、
(14)
④ P→Q
⑦ Q→R
の場合は、「Qの」に拘はらず、
④ または、⑦。
の、どちらか一方が、「必ず、」である。
従って、
(14)により、
(15)
④(P→Q)または、⑦(Q→R)。
の、どちらか一方が、「必ず、」である。
従って、
(15)により、
(16)
「番号」を付け直すと、
①(P→Q)または、(Q→R)。
の、どちらか一方が、「必ず、」である。
従って、
(16)により、
(17)
「記号」で書くと、
①(P→Q)∨(Q→R)
は、「恒式(トートロジー)」である。
従って、
(17)により、
(18)
①(P→Q)∨(Q→R)
に於いて、
P=東洋人である。
Q=日本人である。
R=男性である。
として、
①(東洋人であるならば、日本人であるか、)または、(日本人であるならば、男性である。)
といふ「命題」は、「必ず、」である。
然るに、
(19)
(ⅰ)
1   (1)    P→Q   A
 2  (2) ~(~P∨Q)  A
  3 (3)   ~P     A
  3 (4)   ~P∨Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨Q)&
         (~P∨Q)  24&I
 2  (6)  ~~P     35RAA
 2  (7)    P     6DN
   8(8)      Q   A
   8(9)   ~P∨Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨Q)&
         (~P∨Q)  29&I
 2  (イ)     ~Q   8アRAA
12  (ウ)      Q   17MPP
12  (エ)   ~Q&Q   イウ&I
1   (オ)~~(~P∨Q)  2エDN
1   (カ)   ~P∨Q   オDN
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (8)     Q   A
 2    (9)    ~Q   2&E
 2 7  (ア)  Q&~Q   89&I
   7  (イ)~(P&~Q)  2アRAA
1     (ウ)~(P&~Q)  1367イ∨E
    エ (エ)  P      A
     オ(オ)    ~Q   A
    エオ(カ)  P&~Q   エオ&I
1   エオ(キ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  ウカ&I
1   エ (ク) ~~Q オキRAA
1   エ (ケ)     Q   エDN
1     (コ)  P→ Q   エケCP
従って、
(19)により、
(20)
①  P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
従って、
(18)(19)(20)により、
(21)
① (P→Q)∨ (Q→R)
②(~P∨Q)∨(~Q∨R)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(22)
「結合法則・交換法則」により、
②(~P∨Q)∨(~Q∨R)
③(Q∨~Q)∨(~P∨R)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(18)(22)により、
(23)
① (P→Q)∨ (Q→R)
②(~P∨Q)∨(~Q∨R)
③(Q∨~Q)∨(~P∨R)
に於いて、
P=東洋人である。
Q=日本人である。
R=男性である。
として、
①(東洋人であるならば、  日本人であるか、)または、(日本人であるならば、  男性である。)
②(東洋人でないか、または、日本人であるか、)または、(日本人でないか、または、男性である。)
③(日本人であるか、または、日本人でないか、)または、(東洋人でないか、または、男性である。)
といふ「命題」は、三つとも、「必ず、」である。


(989)「排中律」と(P→Q)∨(Q→R)と「常識」。

2021-09-29 18:55:00 | 論理

(01)
練習問題5:10個の原始的規則あるいは導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでもともに用いて、証明せよ。
(論理学初歩、E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 翻訳、1973年、80頁)
〔私による解答〕
(b)├(P→Q)∨(Q→R)
  (1)   Q∨~Q      TI(定理導入の規則)
2 (2)   Q         A
2 (3)~P∨Q         2∨I
2 (4) P→Q         3含意の定義
2 (5)(P→Q)∨(Q→R)  4∨I
 6(6)      ~Q     A
 6(7)      ~Q∨R   6∨I
 6(8)       Q→R   7含意の定義
 6(9)(P→Q)∨(Q→R)  8∨I
  (ア)(P→Q)∨(Q→R)  12569∨E
然るに、
(02)
練習問題5:10個の原始的規則だけを用いて、つぎの連式を証明せよ。
(論理学初歩、E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野 楢英翻訳、1973年、80頁
〔私による解答〕
(b)├(P→Q)∨(Q→R)
1             (1) ~(Q∨~Q)    A
 2            (2)   Q        A
 2            (3)   Q∨~Q     2∨I
12            (4) ~(Q∨~Q)&
                   (Q∨~Q)    13&I
1             (5)  ~Q        24RAA
1             (6)   Q∨~Q     5∨I
1             (7) ~(Q∨~Q)&
                   (Q∨~Q)    16&I
              (8)~~(Q∨~Q)    17RAA
              (9)   Q∨~Q     8DN
  ア           (ア)   Q        A(9の選言項左)
  ア           (イ)~P∨Q        ア∨I
   ウ          (ウ)P&~Q        A
    エ         (エ)~P          A(イの選言項左)
   ウ          (オ)P           ウ&E
   ウエ         (カ)~P&P        エオ&I
    エ         (キ)~(P&~Q)     ウカRAA
     ク        (ク)   Q        A(イの選言項右)
   ウ          (ケ)  ~Q        ウ&E
   ウ ク        (コ)Q&~Q        クケ&I
     ク        (サ)~(P&~Q)     ウコRAA
  ア           (シ)~(P&~Q)     アエキクサ∨E
      ス       (ス)  P         A
       セ      (セ)    ~Q      A
      スセ      (ソ)  P&~Q      スセ&I
  ア   スセ      (タ)~(P&~Q)&
                  (P&~Q)     シソ&I
  ア   ス       (チ)   ~~Q      セタRAA
  ア   ス       (ツ)     Q      チDN
  ア           (テ) P→Q        スツCP
  ア           (ト)(P→Q)∨(Q→R) テ∨I
        ナ     (ナ)     ~Q     A(9の選言項右)
        ナ     (ニ)     ~Q∨R   ナ∨I
         ヌ    (ヌ)     Q&~R   A
          ネ   (ネ)     ~Q     A(ニの選言項左)
         ヌ    (ノ)     Q      ヌ&E
         ヌネ   (ハ)     ~Q&Q   ネノ&I
          ネ   (ヒ)   ~(Q&~R)  ヌハRAA
           フ  (フ)        R   A(ニの選言項右)
         ヌ    (ヘ)       ~R   ヌ&E
         ヌ フ  (ホ)     R&~R   フヘ&I
           フ  (マ)   ~(Q&~R)  ヌホRAA
        ナ     (ミ)   ~(Q&~R)  ナネヒフマ∨E
            ム (ム)     Q      A
             メ(メ)       ~R   A
            ムメ(モ)     Q&~R   ムメ&I
        ナ   ムメ(ヤ)   ~(Q&~R)&
                     (Q&~R)  ミモ&I
        ナ   ム (イ)      ~~R   メヤRAA
        ナ   ム (ユ)        R   イDN
        ナ     (エ)      Q→R   ムユCP
        ナ     (ヨ)(P→Q)∨(Q→R) エ∨I
               (ラ)(P→Q)∨(Q→R) _アトナヨ∨E
従って、
(01)(02)により、
(03)
いづれにせよ、
(b)├(P→Q)∨(Q→R)
といふ「連式」は、「恒真式(トートロジー)」であって、
(b)├(P→Q)∨(Q→R)
といふ「連式」は、
(b)├ Q∨~Q(排中律)
に、由来する。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
①  Q∨~Q
②(P→Q)∨(Q→R)
に於いて、
① が、「恒真式(トートロジー)」であるが故に、
② も、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(04)により、
(05)
①  Q∨~Q
②(P→Q)∨(Q→R)
に於いて、
 Q=日本人である。
~Q=外国人である。
 P=東洋人である。
 R=男性である。
として、
①  日本人であるか、または、外国人である。
②(東洋人であるならば、日本人であるか)、または(日本人であるならば、男性である)。
に於いて、
① が、「恒真式(トートロジー)」であるが故に、
② も、「恒真式(トートロジー)」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(06)
普通の感覚(常識)」からすれば、
①  日本人であるか、または、外国人である。
②(東洋人であるならば、日本人であるか)、または(日本人であるならば、男性である)。
に於いて、
① が、「真」なのだから、
② も、「真」である。
とすることには、「違和感」があるに、違いない。
然るに、
(07)
(b)├(P→Q)∨(Q→R)
  (1)   Q∨~Q      TI(定理導入の規則)
2 (2)   Q         A
2 (3)~P∨Q         2∨I
2 (4) P→Q         3含意の定義
2 (5)(P→Q)∨(Q→R)  4∨I
 6(6)      ~Q     A
 6(7)      ~Q∨R   6∨I
 6(8)       Q→R   7含意の定義
 6(9)(P→Q)∨(Q→R)  8∨I
  (ア)(P→Q)∨(Q→R)  12569∨E
といふ「計算」に慣れてしまふと、
①  Q∨~Q
②(P→Q)∨(Q→R)
といふことからすれば、
①  日本人であるか、または、外国人である。
②(東洋人であるならば、日本人であるか)、または(日本人であるならば、男性である)。
に於いても、
① が、「真(本当)」であるが故に、
② も、「真(本当)」である。
といふことに対して、それほど、「違和感」は無い(?)。
cf.
② (P→Q)∨( Q→R)
③(~P∨Q)∨(~Q∨R):含意の定義
④(~P∨R)∨(Q∨~Q):交換法則・結合法則


(988)「ド・モルガンの法則」と「選言三段論法」と「肯定肯定式(MPP)」。

2021-09-27 19:37:04 | 論理

(01)
(ⅰ)
1     (1)   P∨ Q  A
 2    (2)  ~P&~Q  A
  3   (3)   P     A
 2    (4)  ~P     2&E
 23   (5)   P&~P  34&I
  3   (6)~(~P&~Q) 25RAA
   7  (7)      Q  A
 2    (8)     ~Q  2&E
 2 7  (9)   Q&~Q  78&I
   7  (ア)~(~P&~Q) 29RAA
1     (イ)~(~P&~Q) 1367ア∨E
(ⅱ)
1   (1)~(~P&~Q  A
 2  (2) ~(P∨ Q)  A
  3 (3)   P      A
  3 (4)   P∨ Q   3∨I
 23 (5) ~(P∨ Q)&
         (P∨ Q)  24&I
 2  (6)  ~P      35RAA
   7(7)      Q   A
   7(8)  (P∨ Q)  7∨I
 2 7(9) ~(P∨ Q)&
         (P∨ Q)  28&I
 2  (ア)     ~Q   79RAA
 2  (イ) (~P&~Q)  6ア&I
12  (ウ)~(~P&~Q)&
        (~P&~Q)  1イ&I
1   (エ)~~(P∨ Q)  2ウRAA
1   (オ)   P∨ Q   エDN
従って、
(01)により、
(02)
①    P∨ Q
~(~P&~Q)
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1     (1)   P∨ Q   A
 2    (2)  ~P&~Q   A
  3   (3)   P      A
 2    (4)  ~P      2&E
 23   (5)   P&~P   34&I
  3   (6)~(~P&~Q)  25RAA
   7  (7)      Q   A
 2    (8)     ~Q   2&E
 2 7  (9)   Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(~P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(~P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  ~P      A
     エ(エ)     ~Q   A
    ウエ(オ)  ~P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(~P&~Q)
          (~P&~Q)  6オ&I
1   ウ (キ)    ~~Q   エカDN
1   ウ (ク)      Q   キDN
1     (ケ)  ~P→ Q   ウクCP
(ⅱ)
1    (1)  ~P→ Q   A
 2   (2)  ~P&~Q   A
 2   (3)  ~P      2&E
12   (4)      Q   13MPP
 2   (5)     ~Q   2&E
12   (6)   Q&~Q   45&I
1    (7)~(~P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(P∨ Q)  A
   9 (9)   P      A
   9 (ア)   P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~P      9イRAA
    エ(オ)      Q   A
    エ(カ)   P∨ Q   オ∨I
  8 エ(キ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8カ&I
  8  (ク)     ~Q   エキRAA
  8  (ケ)  ~P&~Q   ウク&I
1 8  (コ)~(~P&~Q)
         (~P&~Q)  7ケ&I
1    (サ)~~(P∨ Q)  8コRAA
1    (シ)   P∨ Q   サDN
従って、
(02)(03)により、
(04)
ド・モルガンの法則」を介して、
①  P∨Q(Pであるか、または、Qである。)
② ~P→Q(Pでないならば、  Qである。)
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)により、
(05)
(ⅰ)「Pであるか、または、Qである。」然るに、
(ⅱ)「Pでない。」故に、
(ⅲ)「Qである。」
といふ「推論(選言三段論法)」は、
(ⅰ)「Pでないならば、Qである。」然るに、
(ⅱ)「Pでない。」故に、
(ⅲ)「Qである。」
といふ「推論(肯定肯定式)」に、「等しい」。 従って、
(05)により、
(06)
①  P∨Q,~P├ Q
② ~P→Q,~P├ Q
といふ「連式(Sequents)」に於いて、
①=② である。
従って、
(06)により、
(07)
① P=~P
② P=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
①  ~P∨Q,~~P├ Q
② ~~P→Q,~~P├ Q
といふ「連式(Sequents)」に於いて、
①=② である。
従って、
(07)により、
(08)
「二重否定律(DN)」により、
① ~P∨Q,P├ Q
②  P→Q,P├ Q
といふ「連式(Sequents)」に於いて、
①=② である(含意の定義)。


(987)「私が理事長です(理事長は私です)」の「述語論理」。

2021-09-25 14:23:37 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。 と直して初めて主辞賓辞が適用されるのである。また、かりに大倉氏が、
 タゴール記念会は、私理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(01)により、
(02)
① 私理事長です。
② 理事長は、私である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
(ⅱ)
1  (1) 理事長→私  A
 2 (2)    ~私  A
  3(3) 理事長    A
1 3(4)     私  13MPP
123(5)  ~私&私  24&I
12 (6)~理事長    35RAA
1  (7)~私→~理事長 26CP
(ⅲ)
1  (1) ~私→~理事長  A
 2 (2)     理事長  A
  3(3) ~私       A
1 3(4)    ~理事長  13MPP
123(5) 理事長&~理事長 24&I
12 (6)~~私       35RAA
12 (7)  私       6DN
1  (8) 理事長→私    27CP
従って、
(03)により、
(04)
②  理事長→私
③ ~私→~理事長
に於いて、すなはち、
② 理事長ならば、 私である。
③ 私でないならば、理事長ではない。
に於いて、
②=③ である(対偶)。
従って、
(04)により、
(05)
② 理事長ならば、 私である。
③ 私でないならば、理事長ではない
に於いて、すなはち、
② 理事長は、私です。
③ 私以外は、理事長ではない
②=③ である(対偶)。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① タゴール記念会は、私理事長です。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、理事長は、私である。
③ タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は、理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(07)
④ ∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}
⑤ すべてのxについて{xがタゴール記念会の会員であるならば、あるyは[私であって、理事長であって、すべてのzについて(zがxの理事長であるならば、yとzは「同一人物」である)]。}
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① タゴール記念会は、私理事長です。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、理事長は、私である。
③ タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は、理事長ではない
④ ∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}
⑤ すべてのxについて{xがタゴール記念会の会員であるならば、あるyは[私であって、理事長であって、すべてのzについて(zがxの理事長であるならば、yとzは「同一人物」である)]。}
に於いて、
①=②=③=④=⑤ である。
然るに、
(09)
1     (1)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]} A
1     (2)   T会の会員a→∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)]  1UE
 3    (3)   T会の会員a                             A
13    (4)          ∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)]  23MPP
  5   (5)             私b&理事長ba&∀z(理事長za→b=z)   A
  5   (6)             私b&理事長ba                 5&E
  5   (7)                      ∀z(理事長za→b=z)   5&E
  5   (8)                         理事長ca→b=c    7UE
   9  (9)     ∃z(小倉z&~私z)                      A
    ア (ア)        小倉c&~私c                       A
    ア (イ)        小倉c                           ア&E
    ア (ウ)            ~私c                       ア&E
     エ(エ)               b=c                     A
    アエ(オ)            ~私b                       ウエ=E
  5   (カ)             私b                       6&E
  5 アエ(キ)            ~私b&私b                    オカ&I
  5 ア (ク)              b≠c                     エキRAA
  5 ア (ケ)                        ~理事長ca        8クMTT
  5 ア (コ)        小倉c&~理事長ca                    イケ&I
  5 ア (サ)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   コEI
  59  (シ)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   9アサEE
13 9  (ス)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   45シEE
1  9  (セ)   T会の会員a→∃z(小倉z&~理事長za)              3スCP
1  9  (ソ)∀x{T会の会員x→∃z(小倉z&~理事長zx)}             セUI
従って、
(09)により、
(10)
(ⅰ)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}
(ⅱ)∃z(小倉z&~私z)
(ⅲ)∀x{T会の会員x→∃z(小倉z&~理事長zx)}
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xがタゴール記念会の会員であるならば、あるyは[私であって、理事長であって、すべてのzについて(zがxの理事長であるならば、yとzは「同一人物」である)]。}
(ⅱ)あるzは(小倉氏であって、zは私ではない。)
(ⅲ)すべてのxについて{xがタゴール記念会の会員であるならば、あるzは(小倉氏であって、zはxの理事長ではない)。}
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
(ⅰ)タゴール記念会は、私理事長です。然るに、
(ⅱ)小倉氏は私ではない。従って、
(ⅲ)タゴール記念会は、小倉氏は理事長ではない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
然るに、
(12)
「私は、一人しかゐない。」ものの、
「私は、一人しかゐない。」といふことは、
「私以外に、私はゐない。」といふことに、他ならない。
従って、
(12)により、
(13)
② 理事長は私です。
といふのであれば、それだけで、
③ 私以外は、理事長ではない
従って、
(01)~(13)により、
(14)
いづれにせよ、
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は、私である。
③ 私は理事長であり、私以外は、理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(15)
 タゴール記念会は、私理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
といふ「言ひ方」からも分かるやうに、三上章先生は、
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は、私である。
③ 私は理事長であり、私以外は、理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
といふことに、気付いてはゐない
従って、
(15)により、
(16)
三上章先生は、
① 象はが長い。
② 象で、長いのは鼻である。
③ 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない
に於いて、
①=②=③ である。
といふことにも、気付いてはゐない


(977){(P&Q)⇔R}と{(P&Q)→R}を、明確に、区別せよ(Ⅱ)。

2021-09-23 19:00:59 | 論理

 ―「昨日(令和03年09月22日)」の記事を、書きなおします。―
(01)
(ⅰ)
1       (1)  (P&Q)→R    A
1       (2) ~(P&Q)∨R    1含意の定義
 3      (3) ~(P&Q)      A
  4     (4)~(~P∨~Q)     A
   5    (5)  ~P         A
   5    (6)  ~P∨~Q      5∨I
  45    (7)~(~P∨~Q)&
            (~P∨~Q)     46&I
  4     (8) ~~P         5RAA
  4     (9)   P         8DN
    ア   (ア)     ~Q      A
    ア   (イ)  ~P∨~Q      ア∨I
  4 ア   (ウ)~(~P∨~Q)&
            (~P∨~Q)     4ア&I
  4     (エ)    ~~Q      アウRAA
  4     (オ)      Q      エDN
  4     (カ)   P& Q      9オ&I
 34     (キ)~(P&Q)&(P&Q) 3カ&I
 3      (ク)~~(~P∨~Q)    4キRAA
 3      (ケ)   ~P∨~Q     クDN
 3      (コ)~P∨~Q∨R      ケ∨I
     サ  (サ)       R     A
     サ  (シ) ~P∨~Q∨R     サ∨I
1       (ス) ~P∨~Q∨R     13コサシ∨E
1       (セ)~P∨(~Q∨R)    ス結合法則
      ソ (ソ)~P           A
      ソ (タ)~P∨R         ソ∨I
      ソ (チ) P→R         タ含意の定義
      ソ (ツ)(P→R)∨(Q→R)  チ∨I
       テ(テ)     (~Q∨R)  A
       テ(ト)       Q→R   テ∨I
       テ(ナ)(P→R)∨(Q→R)  ト∨I
1       (ニ)(P→R)∨(Q→R)  1ソツテナ∨E
(ⅱ)
1   (1)(P→R)∨(Q→R) A
 2  (2) P&Q        A
  3 (3) P→R        A
 2  (4) P          2&E
 23 (5)   R        34MPP
   6(6)       Q→R  A
 2  (7)   Q        2&E
 2 6(8)         R  67MPP
12  (9)   R        13568∨E
1   (ア)(P&Q)→R     29CP
然るに、
(02)
(ⅲ)
1     (1)    (P&Q)⇔R            A
1     (2)   {(P&Q)→R}&{R→(P&Q)} 1Df⇔
1     (3)    (P&Q)→R            2&E
1     (4)              R→(P&Q)  2&E
 5    (5)               ~P∨~Q   A
  6   (6)                P& Q   A
   7  (7)               ~P      A
  6   (8)                P      6&E
  67  (9)               ~P&P    78&I
   7  (ア)              ~(P&Q)   68RAA
    イ (イ)                  ~Q   A
  6   (ウ)                   Q   6&E
  6 イ (エ)                ~Q&Q   ウエ&I
    イ (オ)               ~(P&Q)  6オRAA
 5    (カ)               ~(P&Q)  57アイオ
     キ(キ)              R        A
1    キ(ク)                (P&Q)  4キMPP
15   キ(ケ)         ~(P&Q)&(P&Q)  カク&I
15    (コ)             ~R        キケRAA
1     (サ)           (~P∨~Q)→~R  5コCP
1     (シ){(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R} 3サ&I
(ⅳ)
1     (1){(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R} A
1     (2) (P&Q)→R               1&E
1     (3)           (~P∨~Q)→~R  1&E
 4    (4)                    R  A
  5   (5)           ~(P& Q)     A
   6  (6)          ~(~P∨~Q)     A
    7 (7)            ~P         A
    7 (8)            ~P∨~Q      7∨I
   67 (9)          ~(~P∨~Q)&
                    (~P∨~Q)     68&I
   6  (ア)           ~~P         79RAA
   6  (イ)             P         アDN
     ウ(ウ)               ~Q      A
     ウ(エ)            ~P∨~Q      ウ∨I
   6 ウ(オ)          ~(~P∨~Q)&
                    (~P∨~Q)     6ウ&I
   6  (カ)              ~~Q      ウオRAA
   6  (キ)                Q      カ&I
   6  (ク)             P& Q      イキ&I
  56  (ケ)           ~(P& Q)&
                     (P& Q)     56&I
  5   (コ)         ~~(~P∨~Q)     6ケRAA
  5   (サ)           (~P∨~Q)     コDN
1 5   (シ)                   ~R  3サMPP
145   (ス)                 R&~R  4シ&I
14    (セ)          ~~(P& Q)     5スRAA
14    (ソ)            (P& Q)     セDN
1     (タ)           R→(P&Q)     4ソCP
1     (チ){(P&Q)→R}&{R→(P&Q)}    2タ&I
1     (ツ) (P&Q)⇔R               チDf.⇔
従って、
(01)(02)により、
(03)
「記号」書くと、
① (P&Q)→R
② (P→R)∨(Q→R)
③ (P&Q)⇔R
④{(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R}
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(03)により、
(04)
「日本語」で書くと、
① (Pであって、尚且つ、Qである)ならば、Rである。
② (Pであるならば、Rであるか、)または、(Qであるならば、Rである。)
③ (Pであって、尚且つ、Qである)ならば、そのとき限って、Rである。
④{(Pであって、尚且つ、Qである)ならば、Rであり、}尚且つ、{(Pでないか、または、Qでない)ならば、Rではない。}
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(04)により、
(05)
P= 2の倍数
Q= 5の倍数
R=10の倍数
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① (2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数である。
② (2の倍数であるならば、10の倍数であるか、)または、(5の倍数であるならば、10の倍数である。)
③ (2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、そのとき限って、10の倍数である。
④{(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数であり、}尚且つ、{(2の倍数でないか、または、5の倍数でない)ならば、10の倍数ではない。}
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(06)
② 2×3= 6は、10の倍数ではなく、5×3も、10の倍数ではないが、
④ 2×5=10は、10の倍数であって、5×4も、10の倍数である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
② (2の倍数であるならば、10の倍数であるか、)または、(5の倍数であるならば、10の倍数である。)
④{(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数であり、}尚且つ、{(2の倍数でないか、または、5の倍数でない)ならば、10の倍数ではない。}
に於いて、
② は、「偽(ウソ)」であるが、
④ は、「真(本当)」である。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
① (2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数である。
② (2の倍数であるならば、10の倍数であるか、)または、(5の倍数であるならば、10の倍数である。)
③ (2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、そのとき限って、10の倍数である。
④{(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数であり、}尚且つ、{(2の倍数でないか、または、5の倍数でない)ならば、10の倍数ではない。}
に於いて、
①=② であって、② は、「偽(ウソ)」であり、
③=④ であって、④ は、「真(本当)」である。
従って、
(08)により、
(09)
「必然的」に、
①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数である。
③(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、そのとき限って、10の倍数である。
に於いて、
① は、「偽(ウソ)」であり、
③ は、「真(本当)」である。
然るに、
(10)
① Aならば、Bである。
③ Aならば、そのときに限って、Bである。
に於いて、
① Aは、Bの「十分条件」であって、「必要・十分条件」ではなく、
③ Aは、Bの「必要・十分条件」であって、「十分条件」である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数である。
といふ「仮言命題」に於いて、
①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)といふことは、10の倍数であることの、「十分条件」であって、「必要十分条件」ではない
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
生徒A:①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数ですよね。
教師B:①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ことは、「10の倍数」であるための、「必要十分条件」であるため、「そう(YES)である。」
に於いて、
生徒A は、「間違って」ゐて、
教師B も、「間違って」ゐる。
然るに、
(13)
思ふに、普通の、高校の数学の教師は、
生徒A:①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数ですよね。
教師B:①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ことは、「10の倍数」であるための、「必要十分条件」であるため、「そう(YES)である。」
に於いて、
生徒A は、「正しい」し、
教師B も、「正しい」と、思ふに、「違ひ」ない。
然るに、
(01)(02)により、
(14)
「ド・モルガンの法則」を用ひるのであれば、
(ⅰ)
1      (1) (P&Q)→R    A
1      (2)~(P&Q)∨R    1含意の定義
 3     (3)~(P&Q)      A
 3     (4)~P∨~Q       3ド・モルガンの法則
 3     (5)~P∨~Q∨R     4∨I
  6    (6)       R    A
  6    (7) ~P∨~Q∨R    6∨I
1      (8) ~P∨~Q∨R    13567∨E
1      (9)~P∨(~Q∨R)   3結合法則
 ア     (ア)~P          A
 ア     (イ)~P∨R        ア∨I
 ア     (ウ) P→R        イ含意の定義
 ア     (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
   オ   (オ)     (~Q∨R) A
   オ   (カ)       Q→R  オ含意の定義
   オ   (キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1      (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
(ⅱ)
1   (1)(P→R)∨(Q→R) A
 2  (2) P&Q        A
  3 (3) P→R        A
 2  (4) P          2&E
 23 (5)   R        34MPP
   6(6)       Q→R  A
 2  (7)   Q        2&E
 2 6(8)         R  67MPP
12  (9)   R        13568∨E
1   (ア)(P&Q)→R     29CP
(ⅲ)
1     (1)    (P&Q)⇔R            A
1     (2)   {(P&Q)→R}&{R→(P&Q)} 1Df⇔
1     (3)    (P&Q)→R            2&E
1     (4)              R→(P&Q)  2&E
 5    (5)               ~P∨~Q   A
 5    (カ)               ~(P&Q)  4ド・モルガンの法則
     キ(キ)              R        A
1    キ(ク)                (P&Q)  4キMPP
15   キ(ケ)         ~(P&Q)&(P&Q)  カク&I
15    (コ)             ~R        キケRAA
1     (サ)           (~P∨~Q)→~R  5コCP
1     (シ){(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R} 3サ&I
(ⅳ)
1     (1){(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R} A
1     (2) (P&Q)→R               1&E
1     (3)           (~P∨~Q)→~R  1&E
 4    (4)                    R  A
  5   (5)           ~(P& Q)     A
  5   (サ)           (~P∨~Q)     5ド・モルガンの法則
1 5   (シ)                   ~R  3サMPP
145   (ス)                 R&~R  4シ&I
14    (セ)          ~~(P& Q)     5スRAA
14    (ソ)            (P& Q)     セDN
1     (タ)           R→(P&Q)     4ソCP
1     (チ){(P&Q)→R}&{R→(P&Q)}    2タ&I
1     (ツ) (P&Q)⇔R               チDf.⇔
従って、
(01)(02)(14)により、
(15)
① (P&Q)→R
② (P→R)∨(Q→R)
③ (P&Q)⇔R
④{(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R}
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(01)~(15)により、
(16)
生徒A:①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、10の倍数ですよね。
教師B:①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ことは、「10の倍数」であるための、「必要十分条件」であるため、「そう(YES)である。」
といふ「会話」は、「論理的」には、「間違ひ」であって、
生徒A:①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ならば、そのときに限って、10の倍数ですよね。
教師B:①(2の倍数であって、尚且つ、5の倍数である)ことは、「10の倍数」であるための、「必要十分条件」であるため、「そう(YES)である。」
といふ「会話」こそが、「正しい」。
といふ、ことになる。
然るに、
(17)
このやうに、書いてゐるにも、拘はらず、
私自身は、まだ何となく、スッキリとは、してゐない。


(976)『括弧』と『返り点』と「補足構造」。

2021-09-20 16:37:06 | 返り点、括弧。

(01)
① 読(漢文)。
に於いて、
① 読( )⇒( )読
といふ「移動」を行ふと、
① 読(漢文)⇒
① (漢文)読=
① (漢文を)を読む。
然るに、
(02)
② 文(読〔漢)〕。
に於いて、
② 文( )⇒( )文
② 読〔 〕⇒〔 〕読
といふ「移動」を行ふと、
② 文(読〔漢)〕⇒
② (〔漢)文〕読=
② (〔漢)文を〕読む。
然るに、
(03)
① 読漢文
② 文
であれば、
① 漢文を読む。
② 漢を読む。
である。
然るに、
(04)
① 読(漢文)。
② 文(読〔漢)〕。
に於いて、
①( )  は、『括弧』であるが、
②(〔 )〕は、『括弧』ではないし、
① 読漢文
② 文
に於いて、
①「二 一」  は、『返り点』であるが、
②「二 三 一」は、『返り点』ではないし、
固より、
① 読漢文(Dú hànwén)。
② 文読漢(wén dú hàn)。
に於いて、
① は、「漢文」であるが、
② は、「デタラメ」である。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① 読漢文
① 読(漢文)。
といふ『括弧』が、そうであるやうに、『括弧』は、「返り点の役割」を果たすものと、思はれる。
然るに、
(06)
通常の包含関係に従って甲乙点を打った後、その外側で四つの返り点が必要になったら、どうするのでしょうか。天地人点(の三つ) では足りません。その場合も、やはり、次のやうに、甲乙点と天地人点の順序逆転させるしかないのです。そのような例を一つ示しましょう。根気のよい方は、訓読に従って字を逐ってみてください。あまりの複雑さゆえに嫌気のさす方は、読み飛ばしても結構です。

何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは、東周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、秦必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん」と曰ひ、又秦に謂ひて「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢へて受けずんばあらず」と曰は令めざる。

何不人謂韓公叔秦之敢絶周而伐韓者、信東周也、公何不周地質使上レ楚、秦必疑楚、不周、是韓不伐也、又謂秦曰、韓彊与周地、将以疑周於秦也、周不敢不受。
(これならわかる返り点、古田島洋介、九一頁改)
然るに、
(07)
② 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉。
に於いて、
② □〈 〉⇒〈 〉□
② □{ }⇒{ }□
② □[ ]⇒[ ]□
② □〔 〕⇒〔 〕□
② □( )⇒( )□
といふ「移動」を行ふと、
② 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉⇒
② 何〈{人(韓公叔)謂[秦之敢(周)絶而(韓)伐者、(東周)信也、公何〔(周地)与(質使)発(楚)之〕不、秦必(楚)疑、〔(周)信〕不、是韓(伐)不也]曰、又(秦)謂、[韓彊(周地)与、将〔以(周於秦)疑〕也、周〔敢(受)不〕不]曰}令〉不=
② 何ぞ〈{人をして(韓の公叔に)謂ひて[秦之敢へて(周を)絶つ而(韓を)伐んとする者、(東周を)信ずれば也、公何ぞ〔(周に地を)与へ(質使を)発して(楚に)之かしめ〕不る、秦必ず(楚を)疑ひ、〔(周を)信ぜ〕不らん、是れ韓(伐たれ)不らん也と]曰ひ、又(秦に)謂ひて、[韓彊ひて(周に地を)与ふるは、将に〔以て(周を於秦に)疑はしめんとする〕也、周〔敢へて(受け)不んば〕不ずと]曰は}令め〉不る。
従って、
(06)(07)により、
(08)
② レ 丁 二 一 地 レ レ 二 一 下 二 一 二 一 上レ レ レ レ 天レ レ 二 一 三 二 一 乙 甲レ
といふ『返り点』は、
②〈 { ( )[ ( )( )( )〔 ( )( )( ) 〕( )〔 ( ) 〕( ) ]( )[ ( )〔 ( ) 〕〔 ( ) 〕 ] } 〉
といふ『括弧』に、「置き換へる」ことが出来る。
従って、
(08)により、
(09)
② 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
のやうに、「極端に長い、ワンセンテンスの漢文」であっても、
〈 { [ 〔 ( ) 〕 ] } 〉
といふ、「五組の括弧」があれば、「十分」である。
従って、
(09)により、
(10)
(ⅰ)〈 〉{ }[ ]〔 〕( )
といふ『括弧』は、
(ⅰ)レ 一レ 上レ 甲レ 天レ
(ⅱ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十
(ⅲ)上 中 下
(ⅳ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(ⅴ)天 地 人
といふ『返り点』を、「カバーする」。
然るに、
(11)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。しかし、訓読は、国語の語順に置きかえて読むことが、その大きな原則となっている。それでその補足構造によっている文も、返り点によって、国語としての語順が示されている(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(01)(07)(11)により、
(12)
① 読(漢文)。
② 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉。
に於ける、
①( )
②〈 { ( )[ ( )( )( )〔 ( )( )( ) 〕( )〔 ( ) 〕( ) ]( )[ ( )〔 ( ) 〕〔 ( ) 〕 ] } 〉
といふ『括弧』は、
① 読漢文。
② 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
といふ「漢文」に於ける、「補足構造」を、表してゐる。
従って、
(13)
「逆」に言へば、
① 読漢文。
② 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
といふ「漢文」に、「補足構造」があるのであれば、「二つの漢文」には、
①( )
②〈 { ( )[ ( )( )( )〔 ( )( )( ) 〕( )〔 ( ) 〕( ) ]( )[ ( )〔 ( ) 〕〔 ( ) 〕 ] } 〉
といふ『括弧』がある。
といふ、ことになる。
然るに、
(14)
① 読漢文。
② 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
といふ「漢文」に、
①( )
②〈 { ( )[ ( )( )( )〔 ( )( )( ) 〕( )〔 ( ) 〕( ) ]( )[ ( )〔 ( ) 〕〔 ( ) 〕 ] } 〉
といふ「補足構造(括弧)」がある。
といふことは、飽くまでも、「漢文」自体の「性格」である
従って、
(01)(07)(14)により、
(15)
① 漢文を読む。
② 何ぞ人をして韓の公叔に謂ひて「秦の敢へて周を絶つて韓を伐たんとするは、東周を信ずればなり、公何ぞ周に地を与へ、質使を発して楚に之かしめざる、秦必ず楚を疑ひ、周を信ぜざらん、是れ韓伐たれざらん」と曰ひ、又秦に謂ひて「韓彊ひて周に地を与ふるは、将に以て周を秦に疑はしめんとするなり、周敢へて受けずんばあらず」と曰は令めざる。
といふ風に、「訓読」をしようと、
① Dú hànwén.
② hébù lìng rén wèi hángōngshū yuē qín zhī gǎn jué zhōu ér fá hán zhě xìn dōngzhōu yě gōng hébù yǔ zhōu de fā zhì shǐ zhī chǔ qín bì yí chǔ bùxìn zhōu shì hán bù fá yě yòu wèi qín yuē hán jiàng yǔ zhōu de jiāng yǐ yí zhōu yú qín yě zhōu bù gǎn bù shòu.
といふ風に、「音読」をしようと、
① 読漢文。
② 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
といふ風に、「音読」をしようと、「これらの、二つの漢文」には、
① 読(漢文)。
② 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉。
といふ「補足構造」が、有ることになる。
然るに、
(16)
① 読漢文。
② 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
といふ「漢文」を、
① Dú hànwén.
② hébù lìng rén wèi hángōngshū yuē qín zhī gǎn jué zhōu ér fá hán zhě xìn dōngzhōu yě gōng hébù yǔ zhōu de fā zhì shǐ zhī chǔ qín bì yí chǔ bùxìn zhōu shì hán bù fá yě yòu wèi qín yuē hán jiàng yǔ zhōu de jiāng yǐ yí zhōu yú qín yě zhōu bù gǎn bù shòu.
といふ風に、「音読」出来たとしても、「これらの漢文」の、
① 読(漢文)。
② 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉。
といふ「補足構造」を、「把握」出来るわけではない。
然るに、
(17)
大学(京都帝国大学)に入った二年め(昭和5年)の秋、倉石武四郎先生が中国の留学から帰られ、授業を開始されたことは、私だけではなく、当時の在学生に一大衝撃を与えた。先生は従来の漢文訓読を全くすてて、漢籍を読むのにまず中国語の現代の発音に従って音読し、それをただちに口語に訳することにすると宣言されたのである。この説はすぐさま教室で実行された。私どもは魯迅の小説集『吶喊』と江永の『音学弁徴』を教わった。これは破天荒のことであって、教室で中国の現代小説を読むことも、京都大学では最初であり、全国のほかの大学でもまだなかったろうと思われる(『心の履歴』、「小川環樹著作集 第五巻」、筑摩書房、176頁)。
(18)
大学では、これまでなじみのある訓読という方法によらず、現代中国語の知識を前提として、中国語の音によってそのまま読んでいきます。音そのもののひびきの美しさを体得できるよう、古典・現代のいずれに関心がある場合でも、入学後は現代中国語を充分に習得してください
(京都大学、文学部受験生向けメッセージ)
(19)
「大学に入っても、一般に中国文学科では訓読法を指導しない。漢文つまり古典中国語も現代中国語で発音してしまうのが通例で、訓読法なぞ時代遅れの古臭い方法だと蔑む雰囲気さえ濃厚だという
(古田島洋介、日本近代史を学ぶための、文語文入門、2013年、はじめに ⅳ)
従って、
(16)~(19)により、
(20)
私としては、「大学の、漢文の先生」に対して、
① 読漢文。
② 何不令人謂韓公叔曰秦之敢絶周而伐韓者信東周也公何不与周地発質使之楚秦必疑楚不信周是韓不伐也又謂秦曰韓彊与周地将以疑周於秦也周不敢不受。
といふ「漢文」に於ける、
① 読(漢文)。
② 何不〈令{人謂(韓公叔)曰[秦之敢絶(周)而伐(韓)者、信(東周)也、公何不〔与(周地)発(質使)之(楚)〕、秦必疑(楚)、不〔信(周)〕、是韓不(伐)也]、又謂(秦)曰、[韓彊与(周地)、将〔以疑(周於秦)〕也、周不〔敢不(受)〕]}〉。
といふ『括弧(補足構造)』を、どのやうに「評価」するのかといふことを、機会があれば、質問をしてみたい。


(975)「古典論理(実質含意)」としての「(P&Q)→R」(Ⅱ)。

2021-09-19 16:13:46 | 論理

 ―「一昨日(令和3年9月17日)の記事」を、補足します。―
(01)
①(P&Q)→R
②(P&Q)
に於いて、
①=② ではない。
然るに、
(02)
(ⅰ)
1      (1) (P&Q)→R    A
1      (2)~(P&Q)∨R    1含意の定義
 3     (3)~(P&Q)      A
 3     (4)~P∨~Q       3ド・モルガンの法則
 3     (5)~P∨~Q∨R     4∨I
  6    (6)       R    A
  6    (7) ~P∨~Q∨R    6∨I
1      (8) ~P∨~Q∨R    13567∨E
1      (9)~P∨(~Q∨R)   3結合法則
 ア     (ア)~P          A
 ア     (イ)~P∨R        ア∨I
 ア     (ウ) P→R        イ含意の定義
 ア     (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
   オ   (オ)     (~Q∨R) A
   オ   (カ)       Q→R  オ含意の定義
   オ   (キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1      (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
(ⅲ)
1   (1)(P→R)∨(Q→R) A
 2  (2) P&Q        A
  3 (3) P→R        A
 2  (4) P          2&E
 23 (5)   R        34MPP
   6(6)       Q→R  A
 2  (7)   Q        2&E
 2 6(8)         R  67MPP
12  (9)   R        13568∨E
1   (ア)(P&Q)→R     29CP
従って、
(02)により、
(03)
①(P&Q)→R
③(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=③ である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
①(P&Q)→R
②(P&Q)⇔R
③(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=② ではないが、
①=③ である。
従って、
(04)により、
(05)
①(P&Q)→R
②(P&Q)⇔R
③(P→R)∨(Q→R)
を「日本語」で書くと、
①(Pであって、Qである)ならば、Rである。
②(Pであって、Qである)ならば、そのときに限って、Rである。
③(Pであるならば、それだけで、10の倍数であるか、)または(Qであるならば、それだけで、10の倍数である。)
に於いて、
①=② ではないが、
①=③ である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
①(P&Q)→R
②(P&Q)⇔R
③(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
P= 2の倍数である。
Q= 5の倍数である。
R=10の倍数である。
とするならば、
①(2の倍数であって、5の倍数である)ならば、10の倍数である。
②(2の倍数であって、5の倍数である)ならば、そのときに限って、10の倍数である。
③(2の倍数であるならば、それだけで、10の倍数であるか、)または(5の倍数であるならば、それだけで、10の倍数である。)
に於いて、
①=② ではないが、
①=③ である。
然るに、
(06)により、
(07)
①(2の倍数であって、5の倍数である)ならば、10の倍数である。
②(2の倍数であって、5の倍数である)ならば、そのときに限って、10の倍数である。
③(2の倍数であるならば、それだけで、10の倍数であるか、)または(5の倍数であるならば、それだけで、10の倍数である。)
に於いて、
①=② ではないのに、
①=② であると、『誤解』すると、
②=③ ではないのに、
②=③ であるとの『誤解』が、生じることになる。
然るに、
(08)
②「2×5=10」は、10の倍数であって、
③「5×4=20」も、10の倍数である。
としても、
②「2×3= 6」は、10の倍数ではなく、
③「5×7=35」も、10の倍数ではない。
従って、
(08)により、
(09)
②(2の倍数であって、5の倍数である)ならば、そのときに限って、10の倍数である。
③(2の倍数であるならば、それだけで、10の倍数であるか、)または(5の倍数であるならば、それだけで、10の倍数である。)
に於いて、
② は、「真(本当)」であるが、
③ は、「偽(ウソ)」である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
①(2の倍数であって、5の倍数である)ならば、10の倍数である。
②(2の倍数であって、5の倍数である)ならば、そのときに限って、10の倍数である。
③(2の倍数であるならば、それだけで、10の倍数であるか、)または(5の倍数であるならば、それだけで、10の倍数である。)
に於いて、
①=② ではないのに、
①=② であると、『誤解』すると、
②=③ ではないのに、
②=③ であるとの『誤解』が生じ、その「結果」として、
②「真(本当)」なのに、
③「偽(ウソ)」であるといふ、「矛盾」が生じる。
従って、
(01)~(10)により、
(11)
①(P&Q)→R
②(P&Q)⇔R
③(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=② ではないのに、
①=② であると、『誤解』すると、
②=③ ではないのに、
②=③ であるとの『誤解』が生じ、その「結果」として、
②「真(本当)」なのに、
③「偽(ウソ)」であるといふ、「矛盾」が生じる。
従って、
(02)(11)により、
(12)
①(P&Q)→R
②(P&Q)⇔R
③(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=② ではないのに、
①=② であると、『誤解』すると、
②=③ であるとの『誤解』が生じ、その「結果」として、
1      (1) (P&Q)→R    A
1      (2)~(P&Q)∨R    1含意の定義
 3     (3)~(P&Q)      A
 3     (4)~P∨~Q       3ド・モルガンの法則
 3     (5)~P∨~Q∨R     4∨I
  6    (6)       R    A
  6    (7) ~P∨~Q∨R    6∨I
1      (8) ~P∨~Q∨R    13567∨E
1      (9)~P∨(~Q∨R)   3結合法則
 ア     (ア)~P          A
 ア     (イ)~P∨R        ア∨I
 ア     (ウ) P→R        イ含意の定義
 ア     (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
   オ   (オ)     (~Q∨R) A
   オ   (カ)       Q→R  オ含意の定義
   オ   (キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1      (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
    コ  (コ) P   & Q    A
     サ (サ) P→R        A
    コ  (シ) P          コ&E
    コサ (ス)   R        サシMPP
      セ(セ)       Q→R  A
    コ  (ソ)       Q    コ&E
    コ セ(タ)         R  ソタMPP
1   コ  (チ)   R        クサスセタ∨E
1      (ツ) (P&Q)→R    コチCP
といふ「計算(古典論理)」自体が、「誤り」である。
といふ『誤解』が生じる。
然るに、
(13)
大西拓郎先生(京都大学)は、
①(P&Q)→R
といふ「論理式」に関して、 [厳密含意の論理(1) [修正版](ユーチューブ:9分10秒頃)]に於いて、
③ PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。まぁこれ、をかしい
実質含意(古典論理)にはこういう変な推論がどうしてもつきまとうんですが、厳密含意になると、それがちゃんと妥当ではなくなってくれるという、ことです。
といふ風に、述べてゐる。
従って、
(12)(13)により、
(14)
大西拓郎先生(京都大学)は、
①(P&Q)→R
②(P&Q)⇔R
③(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=② ではないのに、
①=② であると、『誤解』し、
その「結果」として、「実質含意(古典論理)」は、「ヲカシナ論理」であると、述べてゐる。
然るに、
(15)
①(P&Q)→R
②(P&Q)⇔R
③(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=③ であるが、
②=③ ではない。
といふ「論理(理屈)」は、「カクテル(焼酎割を含む)の例」で考えると、「分かり易い」。
(16)
焼酎は種類が多いが、いろいろな割り方、飲み方で楽しめるのも焼酎の魅力のひとつだ。たとえばオン・ザ・ロック、水割り、お湯割り、ソーダ割りなど、ほかにもいろいろな方法がある。人気の飲み方、これぞ王道、伝統の飲み方などをベスト10形式でご紹介。もちろん、あなた流にアレンジして楽しんでほしい(焼酎の美味しい飲み方ランキングTOP10!おすすめの割りもの ...)。
従って、
(16)により、
(17)
「焼酎割を飲むと、酔ふ。」といふことは、例へば、
「焼酎を飲み、お茶を飲むと、酔ふ。」といふことである。
従って、
(17)により、
(18)
P=焼酎を飲む。
Q=お茶を飲む。
R=酔ふ。
といふ「代入」を行ふと、
① 焼酎割を飲むらば、酔ふ。
といふ「含意(仮言命題)」は、
①(P&Q)→R
といふ風に、書くことが、出来る。
然るに、
(19)
(ⅰ)「経験的(アポステオリ)」ではなく、
(ⅱ)「論理的(アプリオリ)」 には、
①(焼酎を飲むならば、酔ふ)  が、(お茶を飲んでも、 酔はない。)
②(焼酎を飲んでも、 酔はない)が、(お茶を飲むならば、酔ふ。)
③(焼酎を飲むならば、酔ふ)  し、(お茶を飲んでも、 酔ふ。)
といふことは、「3つ」とも「可能」である。
従って、
(18)(19)により、
(20)
①「焼酎のお茶割」を飲むらば、酔ふ。
といふことは、「論理的(アプリオリ)」には、
③(焼酎を飲むと酔ふか)、または(お茶を飲むと酔ふか)、または(その両方である)。
といふことに、他ならない。
従って、
(18)(19)(20)により、
(21)
①   (P&Q)→R ≡焼酎割を飲むらば、酔ふ。
といふことは、「論理的(アプリオリ)」には、
③(P→R)∨(Q→R)≡(焼酎を飲むと酔ふか)、または(お茶を飲むと酔ふか)、または(その両方である)。
といふことに、他ならない。


(974)「実質含意(古典論理)」としての「(P&Q)→R」。

2021-09-17 22:06:57 | 論理

(01)
(ⅰ)
1     (1)  (P&Q)→ R   A
 2    (2)  (P&Q)&~R   A
 2    (3)  (P&Q)      2&E
12    (4)         R   13MPP
 2    (5)        ~R   2&E
12    (6)      R&~R   45&I
1     (7)~{(P&Q)&~R}  26RAA
1     (8) ~(P&Q)∨ R   7ド・モルガンの法則
  9   (9) ~(P&Q)      A
  9   (ア) ~P∨~Q       9ド・モルガンの法則
   イ  (イ) ~P          A
   イ  (ウ) ~P∨R        イ∨I
   イ  (エ)  P→R        ウ含意の定義
   イ  (オ) (P→R)∨(Q→R) エ∨I
    カ (カ)    ~Q       A
    カ (キ)    ~Q∨R     カ∨I
    カ (ク)     Q→R     キ含意の定義
    カ (ケ) (P→R)∨(Q→R) ク∨I
  9   (コ) (P→R)∨(Q→R) 9イオカケ∨E
     ケ(ケ)          R  A
     ケ(コ)       ~Q∨R  R∨I
     ケ(サ)        Q→R  コ含意の定義
     ケ(シ) (P→R)∨(Q→R) サ∨I
1     (ス) (P→R)∨(Q→R) 19コケシ∨E
(ⅱ)
1   (1)(P→R)∨(Q→R) A
 2  (2) P&Q        A
  3 (3) P→R        A
 2  (4) P          2&E
 23 (5)   R        34MPP
   6(6)       Q→R  A
 2  (7)   Q        2&E
 2 6(8)         R  67MPP
12  (9)   R        13568∨E
1   (ア)(P&Q)→R     29CP
(ⅲ)
1 (1)  (P&Q)⇔R   A
1 (2)  (P&Q)→R&
        R→(P&Q)  1Df.⇔
1 (3)   R→(P&Q)  2&E
 4(4)    ~P∨~Q   A
 4(5)    ~(P&Q)  4ド・モルガンの法則
14(6)  ~R        35MTT
1 (7)(~P∨~Q)→~R  46CP
1 (8)  (P&Q)→ R  2&E
1 (9)  (P&Q)→ R&
     (~P∨~Q)→~R  78&I
(ⅳ)
1 (1)   (P&Q)→ R&
      (~P∨~Q)→~R  A
1 (2) (~P∨~Q)→~R  1&E
 3(3)          R  A
 3(4)        ~~R  3DN
13(5)~(~P∨~Q)     24MTT
13(6)   (P&Q)     5ド・モルガンの法則
1 (7) R→(P&Q)     36CP
1 (8)(P&Q)→R&
      R→(P&Q)     17&I
1 (9)(P&Q)⇔R      8Df.
従って、
(01)により、
(02)
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
③(P&Q)⇔R
④(P&Q)→R&(~P∨~Q)→~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(03)
P= 2の倍数である。
Q= 5の倍数である。
R=10の倍数である。
であるとして、
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
③(P&Q)⇔R
④(P&Q)→R&(~P∨~Q)→~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(04)
P= 2の倍数である。
Q= 5の倍数である。
R=10の倍数である。
であるとして、
②(P→R)∨(Q→R)
④(P&Q)→R&(~P∨~Q)→~R
といふことは、
②(2の倍数であるならば、それだけで、10の倍数であるか、)または、(5の倍数であるならば、それだけで、10の倍数である。)
④(2の倍数であって、5の倍数ならば、10の倍数であって、)尚且つ、(2の倍数でないか、5の倍数でないならば、10の倍数ではない。)
といふ、ことである。
然るに、
(05)
②(2の倍数であるならば、それだけで、10の倍数であるか、)または、(5の倍数であるならば、それだけで、10の倍数である。)
④(2の倍数であって、5の倍数ならば、10の倍数であって、)尚且つ、(2の倍数でないか、5の倍数でないならば、10の倍数ではない。)
に於いて、
② は、「偽(ウソ)」であって、
④ は、「真(本当)」である。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
P= 2の倍数である。
Q= 5の倍数である。
R=10の倍数である。
であるとして、
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
③(P&Q)⇔R
④(P&Q)→R&(~P∨~Q)→~R
に於いて、
① は、「偽(ウソ)」であって、
② も、「偽(ウソ)」であって、
③ は、「真(本当)」であって、
④ も、「真(本当)」である。
従って、
(06)により、
(07)
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
③(P&Q)⇔R
④(P&Q)→R&(~P∨~Q)→~R
に於いて、
①=③ であるとすると、
①「偽(ウソ)」は、
③「真(本当)」である。
といふことになり、「矛盾」する。
然るに、
(08)
大西拓郎先生(京都大学)は、
①(P&Q)→R
といふ「論理式」に関して、
[厳密含意の論理(1) [修正版](ユーチューブ:9分10秒頃)]に於いて、
② PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。まぁこれ、をかしい。
実質含意古典論理)にはこういう変な推論がどうしてもつきまとうんですが、厳密含意になると、それがちゃんと妥当ではなくなってくれるという、ことです。
といふ風に、述べてゐる。
従って、
(07)(08)により、
(09)
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
③(P&Q)⇔R
④(P&Q)→R&(~P∨~Q)→~R
に於ける、
① と、
③ を、「混同」した上で、
②(P→R)∨(Q→R)
に対して、
② PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。まぁこれ、をかしい。
といふ風に、述べてゐる。
従って、
(08)(09)により、
(10)
大西拓郎先生(京都大学)による、
② PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。まぁこれ、をかしい。
といふ「説明」は、
①(P&Q)→R
といふ「含意」と、
③(P&Q)⇔R
といふ「相互含意」を、「混同」してゐる。
といふ「意味」に於いて、「誤り」である。


(973)「焼酎割を飲むと酔ふ」の「否定」の「命題論理」。

2021-09-14 16:53:35 | 論理

(01)
(ⅰ)
1   (1) (P&Q)→R    A
1   (2)~(P&Q)∨R    1含意の定義
 3  (3)~(P&Q)      A
 3  (4)~P∨~Q       3ド・モルガンの法則
 3  (5)~P∨~Q∨R     4∨I
  6 (6)       R    A
  6 (7) ~P∨~Q∨R    6∨I
1   (8) ~P∨~Q∨R    13567∨E
1   (9)~P∨(~Q∨R)   3結合法則
 ア  (ア)~P          A
 ア  (イ)~P∨R        ア∨I
 ア  (ウ) P→R        イ含意の定義
 ア  (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
   オ(オ)     (~Q∨R) A
   オ(カ)       Q→R  オ含意の定義
   オ(キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1   (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
(ⅱ)
1   (1)(P→R)∨(Q→R) A
 2  (2) P&Q        A
  3 (3) P→R        A
 2  (4) P          2&E
 23 (5)   R        34MPP
   6(6)       Q→R  A
 2  (7)   Q        2&E
 2 6(8)         R  67MPP
12  (9)   R        13568∨E
1   (ア)(P&Q)→R     29CP
従って、
(01)により、
(02)
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
(ⅱ)
1      (1) (P→R)∨(Q→R) A
 2     (2) (P→R)       A
 2     (3) ~P∨R        2含意の定義
  4    (4) ~P          A
  4    (5) ~P∨~Q       4∨I
  4    (6)(~P∨~Q)∨R    5∨I
   7   (7)    R        A
   7   (8)(~P∨~Q)∨R    7∨I
 2     (9)(~P∨~Q)∨R    34678∨E
    ア  (ア)       (Q→R) A
    ア  (イ)       ~Q∨R  ア含意の定義
     ウ (ウ)       ~Q    A
     ウ (エ)   (~P∨~Q)   ウ∨I
     ウ (オ)(~P∨~Q)∨R    エ∨I
      カ(カ)          R  A
      カ(キ)  (~P∨~Q)∨R  ∨I
    ア  (ク)  (~P∨~Q)∨R  イウオカキ∨E
1      (ケ)  (~P∨~Q)∨R  129アク∨E
(ⅲ)
1  (1) (~P∨~Q)∨R  A
1  (2)  ~P∨(~Q∨R) 結合法則
 3 (3)  ~P        A
 3 (4)  ~P∨R      3∨I
 3 (5)   P→R      4含意の定義
 3 (6)(P→R)∨(Q→R) 5∨I
  7(7)     (~Q∨R) A
  7(8)      (Q→R) 7含意の定義
  7(9)(P→R)∨(Q→R) 8∨I
1  (ア)(P→R)∨(Q→R) 23679∨E
従って、
(03)により、
(04)
②(P→R)∨(Q→R)
③(~P∨~Q)∨R
に於いて、
②=③ である。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
③(~P∨~Q)∨R
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(05)により、
(06)
① ~{(P&Q)→R}
② ~{(P→R)∨(Q→R)}
③ ~{(~P∨~Q)∨R}
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(07)
③ ~{(~P∨~Q)∨R}
④(P&Q)&~R
に於いて、
③=④ である(ド・モルガンの法則)。
といふことは、「暗算」でも、分かる。
然るに、
(08)
(ⅲ)
1(1)~{(~P∨~Q)∨ R} A
1(2) ~(~P∨~Q)&~R  1ド・モルガンの法則
1(3) ~(~P∨~Q)     2&E
1(4)    P& Q      3ド・モルガンの法則
1(5)          ~R  2&E
1(6)(P&Q)&~R      45&I
(ⅳ)
1   (1)  (P& Q)&~R    A
 2  (2) (~P∨~Q)∨ R    A
  3 (3) (~P∨~Q)       A
  3 (4) ~(P& Q)       3ド・モルガンの法則
1   (5)  (P& Q)       1&E
1 3 (6) ~(P& Q)&(P&Q) 45&I
  3 (7)~{(P& Q)&~R}   16RAA
   8(8)          R    A
1   (9)         ~R    1&E
1  8(ア)       R&~R    89&I
   8(イ)~{(P& Q)&~R}   1アRAA
 2  (ウ)~{(P& Q)&~R}   2378イ∨E
12  (エ) {(P& Q)&~R}&
       ~{(P& Q)&~R}   1ウ&I
1   (オ)~{(~P∨~Q)∨R}   2エRAA
従って、
(07)(08)により、
(09)
③ ~{(~P∨~Q)∨R}
④(P&Q)&~R
に於いて、
③=④ である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(06)(09)により、
(10)
① ~{(P&Q)→ R}
② ~{(P→R)∨(Q→R)}
③ ~{(~P∨~Q)∨R}
④  (P&Q)&~R
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(10)により、
(11)
「番号」を付け直すと、
①(P&Q)→ R
②(P→R)∨(Q→R)
③(P&Q)&~R
に於いて、
① の「否定」は、③ であり、
② の「否定」も、③ である。
従って、
(11)により、
(12)
P=焼酎を飲む。
Q=お茶を飲む。
R=酔ふ。
であるとして、
①(焼酎のお茶割を飲む)ならば、酔ふ。
②(焼酎を飲むならば、酔ふか、)または(お茶を飲むならば、酔ふか、)または、その両方である。
③(焼酎のお茶割を飲ん)だのに、酔はない。
に於いて、
① の「否定」は、③ であり、
② の「否定」も、③ である。
従って、
(12)により、
(13)
③(焼酎のお茶割を飲ん)だのに、酔はない。
といふのであれば、そのときに限って、
①(焼酎のお茶割を飲む)ならば、酔ふ。
②(焼酎を飲むならば、酔ふか、)または(お茶を飲むならば、酔ふか、)または、その両方である。
といふ「命題」は、「偽(ウソ)」である。
従って、
(13)により、
(14)
④ 焼酎だけを飲んだのに、酔はないとしても、
⑤ お茶だけを飲んだのに、酔はないとしても、
その場合は、
①(焼酎のお茶割を飲む)ならば、酔ふ。
②(焼酎を飲むならば、酔ふか、)または(お茶を飲むならば、酔ふか、)または、その両方である。
といふ「命題」は、「偽(ウソ)」には、ならない。
従って、
(12)(13)(14)により、
(15)
(ⅰ)「焼酎のお茶割を飲むならば酔ふ。」従って、
(ⅱ)「焼酎を飲むならば酔ふ。」
といふ「推論」は、
経験的(ア・ポステリオリ)には妥当」であるが、
論理的(ア・プリオリ)に妥当」である。といふわけではない


(972)「象は鼻が長い」の「否定」の「述語論理」の「否定」。

2021-09-12 19:22:26 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅰ)
1 (1)~∀x(象x→動物x) A
1 (2)∃x~(象x→動物x) 1量化子の関係
 3(3)  ~(象a→動物a) A
 3(4) ~(~象a∨動物a) 3含意の定義
 3(5)   象a&~動物a  4ド・モルガンの法則
 3(6)∃x(象a&~動物a) 3EI
1 (7)∃x(象a&~動物a) 136EE
(ⅱ)
1 (1)∃x(象x&~動物x) A
 2(2)   象a&~動物a  A
 2(3)~(~象a∨ 動物a) 2ド・モルガンの法則
 2(4)  ~(象a→動物a) 3含意の定義
 2(5)∃x~(象x→動物x) 4EI
1 (6)∃x~(象x→動物x) 125EE
1 (7)~∀x(象x→動物x) 6量化子の関係
従って、
(01)により、
(02)
① ~∀x(象x→動物x)
② ∃x(象x&~動物x)
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① ~~∀x(象x→動物x)
② ~∃x(象x&~動物x)
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
「二重否定律(DN)」により、
①  ∀x(象x→ 動物x)
② ~∃x(象x&~動物x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物である)。
②(象であって、動物でないx)は存在しない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)により、
(05)
① 象は動物である。
② 動物でない象はゐない(無象而非動物)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1    (1) ~∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
1    (2) ∃x~{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} 1量化子の関係
 3   (3)   ~{象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)} A
 3   (4) ~{象a→∃y(鼻ya&長y)}∨~∀z(~鼻za→~長z)} 3ド・モルガンの法則
  5  (5) ~{象a→∃y(鼻ya&長y)}                A
  5  (6)~{~象a∨∃y(鼻ya&長y)}                5含意の定義
  5  (7)  象a&~∃y(鼻ya&長y)                 6ド・モルガンの法則
  5  (8)  象a                             7&E
  5  (9)     ~∃y(鼻ya&長y)                 7&E
  5  (ア)     ∀y~(鼻ya&長y)                 9量化子の関係
  5  (イ)       ~(鼻ba&長b)                 アUE
  5  (ウ)       ~鼻ba∨~長b                  イ、ド・モルガンの法則
  5  (エ)        鼻ba→~長b                  ウ含意の定義
  5  (オ)     ∀y(鼻ya→~長y)                 エUI
  5  (カ)  象a&∀y(鼻ya→~長y)                 8オ&I
  5  (キ)  象a&∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za&長z)     カ∨I
     ク (ク)                  ~∀z(~鼻za→~長z)  A
   ク (ケ)                  ∃z~(~鼻za→~長z)  ク量化子の関係
    コ(コ)                    ~(~鼻ca→~長c)  A
    コ(サ)                     ~(鼻ca∨~長c)  コ含意の定義
    コ(シ)                      (~鼻ca&長c)  サ、ド・モルガンの法則
    コ(ス)                    ∃z(~鼻za&長z)  シEI
   ク (セ)                    ∃z(~鼻za&長z)  クコスEE
   ク (ソ)     象a&∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za&長z)  セ∨I
 3   (タ)     象a&∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za&長z)  45キクソ∨E
 3   (チ)  ∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)} タEI
1    (ツ)  ∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)} 13チEE
(ⅱ)
1    (1)  ∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)} A
 2   (2)     象a&∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za&長z)  A
  3  (3)     象a&∀y(鼻ya→~長y)              A
  3  (4)     象a                          3&E
  3  (5)        ∀y(鼻ya→~長y)              3&E
  3  (6)           鼻ba→~長b               5UE
  3  (7)          ~鼻ba∨~長b               6含意の定義
  3  (8)          ~(鼻ba&長b)              7ド・モルガンの法則
  3  (9)        ∀y~(鼻ya&長y)              8UI
  3  (ア)        ~∃y(鼻ya&長y)              9量化子の関係
  3  (イ)     象a&~∃y(鼻ya&長y)              4ア&I
  3  (ウ)   ~{~象a∨∃y(鼻ya&長y)}             イ、ド・モルガンの法則
  3  (エ)    ~{象a→∃y(鼻ya&長y)}             ウ含意の定義
  3  (オ) ~{象a→∃y(鼻ya&長y)}∨~∀z(~鼻za→~長z)  エ∨I
   カ (カ)                    ∃z(~鼻za&長z)  A
    キ(キ)                       ~鼻ca&長c   A
    キ(ク)                     ~(鼻ca∨~長c)  キ、ド・モルガンの法則
    キ(ケ)                    ~(~鼻ca→~長c)  ク含意の定義
    キ(コ)                  ∃z~(~鼻za→~長z)  ケEI
   カ (サ)                  ∃z~(~鼻za→~長z)  カキコEE
   カ (シ)                  ~∀z(~鼻za→~長z)  サ量化子の関係
   カ (ス) ~{象a→∃y(鼻ya&長y)}∨~∀z(~鼻za→~長z)  シ∨I
 2   (セ) ~{象a→∃y(鼻ya&長y)}∨~∀z(~鼻za→~長z)  23オカス∨E
 2   (ソ)   ~{象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)} セ、ド・モルガンの法則
 2   (タ) ∃x~{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} ソEI
1    (チ) ∃x~{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} 12タEE
1    (ツ) ~∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} チ量化子の関係
従って、
(06)により、
(07)
① ~∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)}
従って、
(07)により、
(08)
① ~~∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ~∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(08)により、
(09)
「二重否定律(DN)」により、
①  ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ~∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でなならば、zは長くない)}。
②{xが象であって、すべてのyについて(yがxの鼻ならば、yが長くない)か、または、あるzが(xの鼻ではなくて、長い)}といふ、そのやうなxは存在しない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(10)
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でなならば、zは長くない)}。
②{xが象であって、すべてのyについて(yがxの鼻ならば、yが長くない)か、または、あるzが(xの鼻ではなくて、長い)}といふ、そのやうなxは存在しない。
といふことは、
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。
といふ、ことである。
然るに、
(11)
Q:象で長いのは、どこか?
A:象は鼻が長い。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
② 象は鼻は長い。⇔
② 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でなならば、zは長くない)}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(04)(05)(12)により、
(13)
① 象は動物である≡∀x(象x→動物x)。
② 象は、鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(13)により、
(14)
① 象・・・・・≡すべてのxについて(xが象ならば、・・・・・
② 象・・・・・≡すべてのxについて{xが象ならば、・・・・・
といふ「等式」が、成立する。


(971)「鼻は象が長い」の「論理構造(Predeicate logic)」。

2021-09-09 19:09:34 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}
②{兎の耳、象の耳、馬の耳}
③{馬の顔、象の顔、兎の顔}
に於いて、
① 鼻は、象長い。
② 耳は、兎長い。
③ 顔は、馬長い。
従って、
(01)により、
(02)
① 鼻は、象長い。
といふ「日本語」は、
① 象の鼻は長く、象以外(兎や馬)の鼻は長くなく、
② 象以外で、ある部分が長いのであれば、鼻以外(耳や顔)である。
といふ「命題」の、「複合命題(連言)」である。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1    (1)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x} A
1    (2)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(鼻ay&~象y)→~長a} 1UE
 3   (3)     (鼻ab&象b)→長a&(鼻ab&~象b)→~長a  A
 3   (4)     (鼻ab&象b)→長a                3&E
 3   (5)                 (鼻ab&~象b)→~長a  3&E
 3   (6)                ~(鼻ab&~象b)∨~長a  5含意の定義
  7  (7)                ~(鼻ab&~象b)      A
  7  (8)                ~鼻ab∨~~象b       7ド・モルガンの法則
  7  (9)                ~~象b∨~鼻ab       8交換法則
  7  (ア)                 ~象b→~鼻ab       9含意の定義
  7  (イ)            ~長a∨(~象b→~鼻ab)      ア∨I
   ウ (ウ)                           ~長a  A
   ウ (エ)            ~長a∨(~象b→~鼻ab)      ウ∨I
 3   (オ)            ~長a∨(~象b→~鼻ab)      37イウエ∨E
 3   (カ)             長a→(~象b→~鼻ab)      オ含意の定義
    キ(キ)             ~象b&長a             A
    キ(ク)                 長a             キ&E
 3  キ(ケ)                 ~象b→~鼻ab       カクMPP
    キ(コ)             ~象b                キ&E
 3  キ(サ)                     ~鼻ab       ケコMPP
 3   (シ)            (~象b&長a)→~鼻ab       キサCP
 3   (ス)     (鼻ab&象b)→長a&(~象b&長a)→~鼻ab  3シ&I
 3   (セ)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(~象y&長a)→~鼻ay} スEI
1    (ソ)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(~象y&長a)→~鼻ay} 13セEE
1    (タ)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&長x)→~鼻xy} ソUI
(ⅱ)
1    (1)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&長x)→~鼻xy} A
1    (2)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(~象y&長x)→~鼻ay} 1UE
 3   (3)     (鼻ab&象b)→長a&(~象b&長a)→~鼻ab  A
 3   (4)     (鼻ab&象b)→長a                3&E
 3   (5)                 (~象b&長a)→~鼻ab  3&E
 36  (6)                           鼻ab  A
 36  (7)                         ~~鼻ab  6DN
 36  (8)                ~(~象b&長a)       57MTT
 36  (9)                ~~象b∨~長a        8ド・モルガンの法則
 36  (ア)                 ~象b→~長a        9含意の定義
 3   (イ)            鼻ab→(~象b→~長a)       6アCP
   ウ (ウ)            鼻ab& ~象b            A
   ウ (エ)            鼻ab                 ウ&E
 3 ウ (オ)                 ~象b→~長a        イエMPP
   ウ (カ)                 ~象b            ウ&E
 3 ウ (キ)                     ~長a        オカMPP
 3   (ク)           (鼻ab&~象b)→~長a        ウキCP
 3   (ケ)     (鼻ab&象b)→長a&(鼻ab&~象b)→~長a  4ク&I
 3   (コ)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(鼻ay&~象y)→~長a} ケEI
1    (サ)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(鼻ay&~象y)→~長a} 13コEE
1    (シ)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x} サUI
従って、
(03)により、
(04)
① ∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x}
② ∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&長x)→~鼻xy}
に於いて、すなはち、
① すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象であるならば、xは長く、xがyの鼻であって、yが象でないならば、xは長くない}。
② すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象であるならば、xは長く、yが象でなくて、xが長いならば、xは、yの鼻でない}。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
① 象の鼻は長く、象以外(兎や馬)の鼻は長くなく、
② 象以外で、ある部分が長いのであれば、鼻以外(耳や顔)である。
といふことは、
① すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象であるならば、xは長く、xがyの鼻であって、yが象でないならば、xは長くない}。
② すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象であるならば、xは長く、yが象でなくて、xが長いならば、xは、yの鼻でない}。
といふことである。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① 鼻は象長い。⇔
① ∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x}⇔
① すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象であるならば、xは長く、xがyの鼻であって、yが象でないならば、xは長くない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
1    (1)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x} A
1    (2)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(鼻ay&~象y)→~長a  1UE
 3   (3)     (鼻ab&象b)→長a&(鼻ab&~象b)→~長a  A
 3   (4)                 (鼻ab&~象b)→~長a  &E
  5  (5)∃x∃y(兎y&~象y&鼻xy)                A
   6 (6)  ∃y(兎y&~象y&鼻ay)                A
    7(7)     兎b&~象b&鼻ab                 A
    7(8)     兎b&                        7&E
    7(9)        ~象b                     7&E
    7(ア)            鼻ab                 7&E
    7(イ)        鼻ab&~象b                 9ア&I
 3  7(ウ)                          ~長a   4イMPP
 3  7(エ)     兎b&鼻ab                     8ア&I
 3  7(オ)     兎b&鼻ab&~長a                 ウエ&I
 3  7(カ)  ∃y(兎y&鼻ay&~長a)                オEI
 3 6 (キ)  ∃y(兎y&鼻ay&~長a)                67カEE
 3 6 (ク)∃x∃y(兎y&鼻xy&~長x)                キEI
 35  (ケ)∃x∃y(兎y&鼻xy&~長x)                56クEE
1 5  (コ)∃x∃y(兎y&鼻xy&~長x)                23ケEE
従って、
(06)により、
(07)
(ⅰ)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x}。然るに、
(ⅱ)∃x∃y(兎y&~象y&鼻xy)。従って、
(ⅲ)∃x∃y(兎y&鼻xy&~長x)。
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象であるならば、xは長く、xがyの鼻であって、yが象でないならば、xは長くない}。
(ⅱ) あるxと、あるyについて(yは兎であって、象ではなく。xはyの鼻である)。従って、
(ⅲ) あるxと、あるyについて(yは兎であって、xはyの鼻であって、xは長くない)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(07)により、
(08)
(ⅰ)鼻は象長い。然るに、
(ⅱ)ある兎は、象ではないが鼻がある。従って、
(ⅲ)ある兎の鼻は、長くない。
といふ「日本語の推論」は、「述語論理」としても、「妥当」である。


(970)「象は鼻が長い。」等の「述語論理」。

2021-09-08 20:36:55 | 論理

(01)
① 象は鼻は長い。
② 象は鼻長い。
③ 象長い。
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑦ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長い)}。
⑧ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。
⑨ すべてのxについて{xが象であるならば、そのときに限って、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。
に於いて、
①=④=⑦ であって、
②=⑤=⑧ であって、
③=⑥=⑨ である。
従って、
(01)により、
(02)
① 象は鼻は長い。
② 象は鼻長い。
③ 象長い。
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑦「象の鼻は長いが、鼻以外は、不明である。」&「象以外の動物も、そうであるかは、不明である。」
⑧「象の鼻は長いが、鼻以外は、長くない。」 &「象以外の動物も、そうであるかは、不明である。」
⑨「象の鼻は長いが、鼻以外は、長くない。」 &「象以外の動物は、そうではない。」
に於いて、
①=④=⑦ であって、
②=⑤=⑧ であって、
③=⑥=⑨ である。
従って、
(02)により、
(03)
① 象は鼻は長い。然るに、兎の鼻は長くない。故に、兎は象ではない。
② 象は鼻長い。然るに、兎の耳は長いが、兎の耳は鼻ではない。従って、(鼻以外である、耳が長いので、)兎は象ではない。
③ 象長い。然るに、兎は象ではない。従って、兎は、鼻以外(の例へば、耳)が長いか、鼻長くないか、または、その両方である。
といふ「推論」は、3つとも、「妥当」である。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1     (1) ∀x{象x→∃y(鼻yx& 長y)} A
 2    (2) ∀x{兎x→∃y(鼻yx&~長y)} A
  3   (3) ∃x(兎x&象x)          A
1     (4)    象a→∃y(鼻ya& 長y)  1UE
 2    (5)    兎a→∃y(鼻ya&~長y)  1UE
   6  (6)    兎a&象a           A
   6  (7)    兎a              7&E
   6  (8)       象a           7&E
1  6  (9)       ∃y(鼻ya& 長y)  47MPP
 2 6  (ア)       ∃y(鼻ya&~長y)  58MPP
    イ (イ)          鼻ba& 長b   A
     ウ(ウ)          鼻ba&~長b   A
    イ (エ)               長b   イ&E
     ウ(オ)              ~長b   ウ&E
    イウ(カ)           長b&~長b   エオ&I
 2 6イ (キ)           長b&~長b   アウカEE
12 6  (ク)           長b&~長b   クイキEE
123   (ケ)           長b&~長b   36クEE
12    (コ)~∃x(兎x&象x)          3ケRAA
12    (サ)∀x~(兎x&象x)          コ含意の定義
12    (シ)  ~(兎a&象a)          サUE
12    (ス)  ~兎a∨~象a           シ、ド・モルガンの法則
12    (セ)   兎a→~象a           ス含意の定義
12    (ソ)∀x(兎x→~象x)          セUI
(ⅱ)
1     (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
 2    (2)∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)} A
  3   (3)∃x(兎x&象x)                      A
1     (4)   象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
 2    (5)   兎a→∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za)  2UE
   6  (6)   兎a&象a                       A
   6  (7)   兎a                          6&E
   6  (8)      象a                       6&E
1  6  (9)      ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  48MPP
 2 6  (ア)      ∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za)  57MPP
1  6  (イ)      ∃y(鼻ya&長y)               9&E
    ウ (ウ)         鼻ba&長b                A
 2 6  (エ)      ∃y(長y&耳ya)               ア&E
     オ(オ)         長b&耳ba                A
     オ(カ)            耳ba                オ&E
 2 6  (キ)                 ∀z(耳za→~鼻za)  ア&E
 2 6  (ク)                    耳ba→~鼻ba   キUE
 2 6 オ(ケ)                        ~鼻ba   カクMPP
1  6  (コ)                 ∀z(~鼻za→~長z)  ア&E
1  6  (サ)                    ~鼻ba→~長b   コUE
12 6 オ(シ)                         ~長b   ケサMPP
     オ(ス)         長b                    オ&E
12 6 オ(セ)         長b&~長b                シス&I
12 6  (ソ)         長b&~長b                エオセEE
123   (タ)         長b&~長b                36ソEE
12    (チ)~∃x(兎x&象x)                     3タRAA
12    (ツ)∀x~(兎x&象x)                     チ量化子の関係
12    (テ)  ~(兎a&象a)                     ツUE
12    (ト)  ~兎a∨~象a                      テ、ド・モルガンの法則
12    (ナ)   兎a→~象a                      ト含意の定義
12    (ニ)∀x(兎x→~象x)                     ナUI
(ⅲ)
1       (1)  ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
 2      (2)  ∀x(兎x→~象x)                     A
1       (3)     象a⇔∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
1       (4)     象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)&
                ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)→象a  3Df.⇔
1       (5)     ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)→象a  4&I
  6     (6)                            ~象a  A
   7    (7)     ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)     A
1  7    (8)                             象a  57MPP
1 67    (9)                         ~象a&象a  68&I
1 6     (ア)   ~{∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}   79RAA
1 6     (イ)    ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z)    ア、ド・モルガンの法則
1 6     (ウ)    ~∀z(~鼻za→~長z)∨~∃y(鼻ya&長y)    イ交換法則
    エ   (エ)    ~∀z(~鼻za→~長z)                A
    エ   (オ)    ∃z~(~鼻za→~長z)                エ量化子の関係
     カ  (カ)      ~(~鼻ba→~長b)                A
     カ  (キ)      ~( 鼻ba∨~長b)                カ含意の定義
     カ  (ク)        ~鼻ba& 長b                 キ、ド・モルガンの法則
     カ  (ケ)     ∃z(~鼻za& 長z)                クEI
    エ   (コ)     ∃z(~鼻za& 長z)                エカケEE
    エ   (サ)     ∃z(~鼻za& 長z)∨ ∀y(鼻ya→~長y)   コ∨I
      シ (シ)                   ~∃y(鼻ya&長y)   A
      シ (ス)                   ∀y~(鼻ya&長y)   シ量化子の関係
      シ (セ)                     ~(鼻ba&長b)   スUE
      シ (ソ)                     ~鼻ba∨~長b    セ、ド・モルガンの法則
      シ (タ)                      鼻ba→~長b    ソ含意の定義
      シ (チ)                   ∀y(鼻ya→~長y)   タUI
      シ (ツ)      ∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   チ∨I
1 6     (テ)      ∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   ウエサシツ∨E
1       (ト)  ~象a→∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   6テCP
 2      (ナ)   兎a→~象a                        2UE
       ニ(ニ)   兎a                            A
 2     ニ(ヌ)      ~象a                        ナニMPP
12     ニ(ネ)      ∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   トヌMPP
12      (ノ)   兎a→∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   ニネCP
12      (ハ)∀x{兎x→∃z(~鼻zx& 長z)∨∀y(鼻yx→~長y)}  ノUI
従って、
(03)(04)により、
(05)
① 象は鼻は長い。然るに、兎の鼻は長くない。故に、兎は象ではない。
② 象は鼻長い。然るに、兎の耳は長いが、兎の耳は鼻ではない。従って、(鼻以外である、耳が長いので、)兎は象ではない。
③ 象長い。然るに、兎は象ではない。従って、兎は、鼻以外(例へば耳)が長いか、鼻長くないか、または、その両方である。
といふ「推論」、すなはち、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)},∀x{兎x→∃y(鼻yx&~長y)}├
∀x(兎x→~象x)
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)},∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)}├
∀x(兎x→~象x)
③ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)},∀x(兎x→~象x)├∀x{兎x→∃z(~鼻zx&長z)∨∀y(鼻yx→~長y)}
といふ「推論」は、「妥当」である。


(969)「象が鼻が長い。」等の「述語論理」。

2021-09-07 18:27:33 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
① 象は動物である。
② 象は、鼻は長い。
③ 象は、鼻長い。
④ 象、鼻長い。
(02)
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
④ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
(03)
① すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物である)。
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長い)}。
③ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。
④ すべてのxについて{xが象であるならば、そのときに限って、あるyは(xの鼻であって、長く)、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1  (1) ∀x(象x→ 動物x) A
 2 (2) ∃x(~動物x&象x) A
1  (3)    象a→ 動物a  1UE
  4(4)    ~動物a&象a  A
  4(5)    象a       4&E
1 4(6)        動物a  35MPP
  4(7)    ~動物a     4&E
1 4(8)   動物a&~動物a  67&I
12 (9)   動物a&~動物a  248EE
1  (ア)~∃x(~動物x&象x) 29RAA
従って、
(04)により、
(05)
① ∀x(象x→動物x)├ ~∃x(~動物x&象x)
① 象は動物である。従って、動物でない象は、存在しない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
(06)
(ⅱ)
1  (1) ∀x{象x→ ∃y(鼻yx&長y)}    A
 2 (2) ∃x(~∃y(鼻yx&長y)&象y}    A
1  (3)    象a→ ∃y(鼻ya&長y)     1UE
  4(4)    ~∃y(鼻ya&長y)&象a     A
  4(5)                象a     4&E
1 4(6)        ∃y(鼻ya&長y)     35MPP
  4(7)    ~∃y(鼻ya&長y)        4&E
1 4(8)∃y(鼻ya&長y)&~∃y(鼻ya&長y) 67&I
12 (9)∃y(鼻ya&長y)&~∃y(鼻ya&長y) 248EE
1  (ア)~∃x(~∃y(鼻yx&長y)&象y}    29RAA
従って、
(06)により、
(07)
② ∀x{象x→ ∃y(鼻yx&長y)}├ ~∃x(~∃y(鼻yx&長y)&象y}
② 象は鼻は長い。従って、鼻が長くない象は、存在しない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
(08)
(ⅲ)
1     (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
 2    (2)∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)} A
  3   (3)∃x(兎x&象x)                      A
1     (4)   象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
 2    (5)   兎a→∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za)  2UE
   6  (6)   兎a&象a                       A
   6  (7)   兎a                          6&E
   6  (8)      象a                       6&E
1  6  (9)      ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  48MPP
 2 6  (ア)      ∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za)  57MPP
1  6  (イ)      ∃y(鼻ya&長y)               9&E
    ウ (ウ)         鼻ba&長b                A
 2 6  (エ)      ∃y(長y&耳ya)               ア&E
     オ(オ)         長b&耳ba                A
     オ(カ)            耳ba                オ&E
 2 6  (キ)                 ∀z(耳za→~鼻za)  ア&E
 2 6  (ク)                    耳ba→~鼻ba   キUE
 2 6 オ(ケ)                        ~鼻ba   カクMPP
1  6  (コ)                 ∀z(~鼻za→~長z)  ア&E
1  6  (サ)                    ~鼻ba→~長b   コUE
12 6 オ(シ)                         ~長b   ケサMPP
     オ(ス)         長b                    オ&E
12 6 オ(セ)         長b&~長b                シス&I
12 6  (ソ)         長b&~長b                エオセEE
123   (タ)         長b&~長b                36ソEE
12    (チ)~∃x(兎x&象x)                     3タRAA
12    (ツ)∀x~(兎x&象x)                     チ量化子の関係
12    (テ)  ~(兎a&象a)                     ツUE
12    (ト)  ~兎a∨~象a                      テ、ド・モルガンの法則
12    (ナ)   兎a→~象a                      ト含意の定義
12    (ニ)∀x(兎x→~象x)                     ナUI
従って、
(08)により、
(09)
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)},∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)}├ ∀x(兎x→~象x)
③ 象は鼻が長い。然るに、兎の耳は長いが、兎の耳は鼻ではない。従って、兎は象ではない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
(10)
(ⅳ)
1       (1)  ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
 2      (2)  ∀x(兎x→~象x)                     A
1       (3)     象a⇔∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
1       (4)     象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)&
                ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)→象a  3Df.⇔
1       (5)     ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)→象a  4&I
  6     (6)                            ~象a  A
   7    (7)     ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)     A
1  7    (8)                             象a  57MPP
1 67    (9)                         ~象a&象a  68&I
1 6     (ア)   ~{∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}   79RAA
1 6     (イ)    ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z)    ア、ド・モルガンの法則
1 6     (ウ)    ~∀z(~鼻za→~長z)∨~∃y(鼻ya&長y)    イ交換法則
    エ   (エ)    ~∀z(~鼻za→~長z)                A
    エ   (オ)    ∃z~(~鼻za→~長z)                エ量化子の関係
     カ  (カ)      ~(~鼻ba→~長b)                A
     カ  (キ)      ~( 鼻ba∨~長b)                カ含意の定義
     カ  (ク)        ~鼻ba& 長b                 キ、ド・モルガンの法則
     カ  (ケ)     ∃z(~鼻za& 長z)                クEI
    エ   (コ)     ∃z(~鼻za& 長z)                エカケEE
    エ   (サ)     ∃z(~鼻za& 長z)∨ ∀y(鼻ya→~長y)   コ∨I
      シ (シ)                   ~∃y(鼻ya&長y) A
      シ (ス)                   ∀y~(鼻ya&長y)   シ量化子の関係
      シ (セ)                     ~(鼻ba&長b)   スUE
      シ (ソ)                     ~鼻ba∨~長b    セ、ド・モルガンの法則
      シ (タ)                      鼻ba→~長b    ソ含意の定義
      シ (チ)                   ∀y(鼻ya→~長y)   タUI
      シ (ツ)      ∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   チ∨I
1 6     (テ)      ∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   ウエサシツ∨E
1       (ト)  ~象a→∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   6テCP
 2      (ナ)   兎a→~象a                        2UE
       ニ(ニ)   兎a                            A
 2     ニ(ヌ)      ~象a                        ナニMPP
12     ニ(ネ)      ∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   トヌMPP
12      (ノ)   兎a→∃z(~鼻za& 長z)∨∀y(鼻ya→~長y)   ニネCP
12      (ハ)∀x{兎x→∃z(~鼻zx& 長z)∨∀y(鼻yx→~長y)}  ノUI
従って、
(10)により、
(11)
④ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)},∀x(兎x→~象x)├ ∀x{兎x→∃z(~鼻zx&長z)∨∀y(鼻yx→~長y)}
④ 象が鼻が長い。然るに、兎は象ではない。従って、兎は、鼻以外(耳)が長いか、鼻が長くないか、または、その両方である。
従って、
(04)~(11)により、
(12)
① ∀x(象x→動物x)├ ~∃x(~動物x&象x)
② ∀x{象x→ ∃y(鼻yx&長y)}├ ~∃x(~∃y(鼻yx&長y)&象y}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)},∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)}├ ∀x(兎x→~象x)
④ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)},∀x(兎x→~象x)├ ∀x{兎x→∃z(~鼻zx&長z)∨∀y(鼻yx→~長y)}
といふ「推論」、すなはち、
① 象は動物である。従って、動物でない象は、存在しない。
② 象は鼻は長い。従って、鼻が長くない象は、存在しない。
③ 象は鼻が長い。然るに、兎の耳は長いが、兎の耳は鼻ではない。従って、兎は象ではない。
④ 象が鼻が長い。然るに、兎は象ではない。従って、兎は、鼻以外(耳)が長いか、鼻が長くないか、または、その両方である。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(01)~(12)により、
(13)
① 象は動物である。
② 象は、鼻は長い。
③ 象は、鼻長い。
④ 象、鼻長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
④ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
といふ「述語論理式」に、「対応」する。
従って、
(01)~(13)により、
(14)
① 象は動物である≡∀x(象x→動物x)。
② 象は、鼻は長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
③ 象は、鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
④ 象が、鼻が長い≡∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
といふ「等式」が、「正しく」はないのであれば、
① 象は動物である。従って、動物でない象は、存在しない。
② 象は鼻は長い。従って、鼻が長くない象は、存在しない。
③ 象は鼻長い。然るに、兎の耳は長いが、兎の耳は鼻ではない。従って、兎は象ではない。
④ 象長い。然るに、兎は象ではない。従って、兎は、鼻以外(耳)が長いか、鼻が長くないか、または、その両方である。
といふ「推論」は、「妥当」ではない。
然るに、
(15)
① 象は動物である。従って、動物でない象は、存在しない。
② 象は鼻は長い。従って、鼻が長くない象は、存在しない。
③ 象は鼻長い。然るに、兎の耳は長いが、兎の耳は鼻ではない。従って、兎は象ではない。
④ 象長い。然るに、兎は象ではない。従って、兎は、鼻以外(耳)が長いか、鼻が長くないか、または、その両方である。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(14)(15)により、
(16)
「否定否定式(MTT)」により、
① 象は動物である≡∀x(象x→動物x)。
② 象は、鼻は長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
③ 象は、鼻長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
④ 象、鼻長い≡∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
といふ「等式」は、「正しい」。


(968)「パースの法則」よりも「パラドキシカルな論理式」。

2021-09-05 18:56:47 | 論理

(01)
(ⅰ)
1  (1) P&(Q∨~Q)    A
1  (2) P           1&E
1  (3)    Q∨~Q     A
 4 (4)    Q        A
14 (5) P&Q         24&I
14 (6)(P&Q)∨(P&~Q) 5∨I
  7(7)         ~Q  A
1 7(8)       P&~Q  27&I
1 7(9)(P&Q)∨(P&~Q) 8∨I
1  (ア)(P&Q)∨(P&~Q) 34679∨E
(ⅱ)
1  (1)(P&Q)∨(P&~Q) A
 2 (2) P&Q         A
 2 (3) P           2&E
 2 (4)   Q         2&E
 2 (5)   Q∨~Q      4∨I
 2 (6)P&(Q∨~Q)     35&I
  7(7)       P&~Q  A
  7(8)       P     7&E
  7(9)         ~Q  7&E
  7(ア)       Q∨~Q  9∨I
  7(イ)    P&(Q∨~Q) 8ア&I
1  (ウ)    P&(Q∨~Q) 1267イ∨E
従って、
(01)により、
(02)
① P&(Q∨~Q)
②(P&Q)∨(P&~Q)
に於いて、
①=② である(分配法則)。
然るに、
(03)
(ⅱ)
1   (1) (P& Q)∨(P&~Q) A
 2  (2) (P& Q)        A
  3 (3)  P→~Q         A
 2  (4)  P            2&E
 23 (5)    ~Q         34MPP
 2  (6)     Q         2&E
 23 (7)  ~Q&Q         56&I
 2  (8)~(P→~Q)        37RAA
 2  (9)~(P→~Q)∨(P&~Q) 8∨I
   ア(ア)        (P&~Q) A
   ア(イ)~(P→~Q)∨(P&~Q) ア∨I
1   (ウ)~(P→~Q)∨(P&~Q) 129アイE
1   (エ) (P→~Q)→(P&~Q) ウ含意の定義
(ⅲ)
1   (1)  (P→~Q)→(P&~Q) A
 2  (2)  ~P∨~Q         A
 2  (3)   P→~Q         2含意の定義
12  (4)          P&~Q  13MPP
1   (5) (~P∨~Q)→(P&~Q) 24CP
1   (6)~(~P∨~Q)∨(P&~Q) 5含意の定義
  7 (7)~(~P∨~Q)        A
  7 (8)   P& Q         7ド・モルガンの法則
  7 (9)  (P& Q)∨(P&~Q) 8∨I
   ア(ア)         (P&~Q) A
   ア(イ)  (P& Q)∨(P&~Q) ア∨I
1   (ウ)  (P& Q)∨(P&~Q) 179アイ∨E
従って、
(03)により、
(04)
②(P& Q)∨(P&~Q)
③(P→~Q)→(P&~Q)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
① P&(Q∨~Q)
②(P& Q)∨(P&~Q)
③(P→~Q)→(P&~Q)
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1(1) P&(Q∨~Q)    A
1(2) P           1UE
 (3){P&(Q∨~Q)}→P 12CP
(ⅱ)
1  (1) (P&Q)∨(P&~Q)    A
 2 (2)  P&Q            A
 2 (3)  P              2&E
  4(4)        P&~Q     A
  4(5)        P        4&E
1  (6)        P        12345∨E
   (7){(P&Q)∨(P&~Q)}→P 16CP
(ⅲ)
1 (1) (P→~Q)→(P&~Q)    A
 2(2) ~P               A
 2(3) ~P∨~Q            2∨I
 2(4)  P→~Q            3含意の定義
12(5)         P&~Q     14MPP
12(6)         P        5&E
12(7) ~P&P             26&I
1 (8)~~P               27RAA
1 (9)  P               8DN
  (ア){(P→~Q)→(P&~Q)}→P 19CP
従って、
(05)(06)により、
(07)
① {P&(Q∨~Q)}→P
②{(P& Q)∨(P&~Q)}→P
③{(P→~Q)→(P&~Q)}→P
に於いて、
①=②=③ であって、尚且つ、
これらは、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(07)により、
(08)
 P=学生である。
 Q=男子である。
~Q=女子である。
として、
①{学生であって(男子か、女子)である}ならば、学生である。
②{(男子学生)か、(女子学生)である}ならば、学生である。
③{(学生ならば、女子である)ならば、(女子学生)である}ならば、学生である。
に於いて、
①=②=③ であって、尚且つ、
これらの「命題」は、「真」である。
然るに、
(09)
①{学生であって(男子か、女子)である}ならば、学生である。
②{(男子学生)か、(女子学生)である}ならば、学生である。
といふ「命題」が、「真」であることは、「当然」である。
然るに、
(10)
①{学生であって(男子か、女子)である}ならば、学生である。
②{(男子学生)か、(女子学生)である}ならば、学生である。
であるならば、
① 男子学生も、女子学生も、学生である。
② 男子学生も、女子学生も、学生である。
と言ってゐるものの、
③{(学生ならば、女子である)ならば、(女子学生)である}ならば、学生である。
の場合は、
③ 女子学生だけに、言及してゐて、男子学生には、言及がない
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
①{学生であって(男子か、女子)である}ならば、学生である。
②{(男子学生)か、(女子学生)である}ならば、学生である。
③{(学生ならば、女子である)ならば、(女子学生)である}ならば、学生である。
に於いて、
[①=②=③] であって、尚且つ、
これらの「命題」は、「真」である。
といふことは、「論理的」には、「正しい」ものの、「日本語」としては、
[①=②]≠③ であるとしか、思へない。
従って、
(01)~(11)により、
(12)
① {P&(Q∨~Q)}→P
②{(P& Q)∨(P&~Q)}→P
といふ「論理式」は、そうではないが、
③{(P→~Q)→(P&~Q)}→P
といふ「論理式」は、「背理的(paradoxical)」であると、言はざるを得ない。


(967)「パースの法則」と「同値」の「論理式」。

2021-09-04 16:57:36 | 論理

(01)
① (学生であるか、または、学生である)ならば、学生である。
②{(学生で、男子である)か、または、学生である}ならば、学生である。
③{(学生で、女子である)か、または、学生である}ならば、学生である。
といふ「命題」は、3つとも、明らかに、「真」である。
従って、
(02)
 P=学生である。
 Q=男子である。
~Q=女子である。
として、
① (P∨ P)→P
②{(P& Q)∨P}→P
③{(P&~Q)∨P}→P
といふ「論理式」は、3つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1  (1) P∨P    A
 2 (2) P      A
  3(3)   P    A
1  (4) P      12233∨E
   (5)(P∨P)→P 14CP
(ⅱ)
1  (1)(P&Q)∨P A
 2 (2) P&Q    A
 2 (3) P      2&E
  4(4)      P A
1  (5) P      12344∨E
   (6){(P&Q)∨P}→P 15CP
(ⅲ)
1  (1) (P&~Q)∨P    A
 2 (2)  P&~Q       A
 2 (3)  P          2&E
  4(4)        P    A
1  (5)  P          12344∨E
   (6){(P&~Q)∨P}→P 15CP
従って、
(02)(03)により、
(04)
① (P∨ P)→P
②{(P& Q)∨P}→P
③{(P&~Q)∨P}→P
といふ「論理式」は、3つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1   (1) (P&~Q)∨P A
 2  (2) (P&~Q)   A
  3 (3)  P→ Q    A
 2  (4)  P       2&E
 23 (5)     Q    34&I
 2  (6)    ~Q    2&E
 23 (7)  Q&~Q    56
 2  (8)~(P→ Q)   3RAA
 2  (9)~(P→ Q)∨P 2∨I
   ア(ア)        P A
   ア(イ)~(P→ Q)∨P ア∨I
1   (ウ)~(P→ Q)∨P 129アイ∨E
1   (エ) (P→ Q)→P ウ含意の定義
(ⅳ)
1   (1)  (P→Q)→P A
 2  (2)  ~P∨Q    A
 2  (3)   P→Q    2含意の定義
12  (4)        P 13MPP
1   (5) (~P∨Q)→P 24CP
1   (6)~(~P∨Q)∨P 5含意の定義
  7 (7)~(~P∨Q)   A
  7 (8)  P&~Q    7ド・モルガンの法則
  7 (9) (P&~Q)∨P 8∨I
   ア(ア)        P A
   ア(イ) (P&~Q)∨P ア∨I
1   (ウ) (P&~Q)∨P 179アイ∨E
従って、
(05)により、
(06)
③(P&~Q)∨P
④(P→ Q)→P
に於いて、
③=④ である。
従って、
(06)により、
(07)
③{(P&~Q)∨P}→P
④{(P→ Q)→P}→P
に於いて、
③=④ である。
従って、
(04)(07)により、
(08)
① (P∨ P)→P
②{(P& Q)∨P}→P
③{(P&~Q)∨P}→P
④{(P→ Q)→P}→P
といふ「論理式」は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(09)
(ⅴ)
1   (1)  (P→~Q)→P   A
 2  (2)  ~P∨~Q      A
 2  (3)  (P→~Q)     2含意の定義
12  (4)         P   13MPP
1   (5) (~P∨~Q)→P   24CP
1   (6)~(~P∨~Q)∨P   5含意の定義
  7 (7)~(~P∨~Q)     A
  7 (8)   P& Q      7ド・モルガンの法則
  7 (9)   P         8&E
   ア(ア)         P   A
1   (イ)   P         679アア∨E
    (ウ){(P→~Q)→P}→P 1イCP
従って、
(09)により、
(10)
⑤{(P→~Q)→P}→P
は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
① (P∨ P)→P
②{(P& Q)∨P}→P
③{(P&~Q)∨P}→P
④{(P→ Q)→P}→P
⑤{(P→~Q)→P}→P
といふ「論理式」は、5つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(01)(02)(11)により、
(12)
 P=学生である。
 Q=男子である。
~Q=女子である。
として、
① (学生であるか、または、学生である)ならば、学生である。
②{(学生で、男子である)か、または、学生である}ならば、学生である。
③{(学生で、女子である)か、または、学生である}ならば、学生である。
④{(学生であるならば、男子であるならば)、学生であるならば}、学生である。
⑤{(学生であるならば、女子であるならば)、学生であるならば}、学生である。
といふ「命題」は、5つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(13)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとしてを選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる(ウィキペディア)。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
④{(P→ Q)→P}→P
④{(学生であるならば、男子であるならば)、学生であるならば}、学生である。
は、「パースの法則」である。
然るに、
(11)(12)(14)により、
(15)
④{(P→ Q)→P}→P
④{(学生であるならば、男子であるならば)、学生であるならば}、学生である。
が、「パースの法則」である以上、
⑤{(P→~Q)→P}→P
⑤{(学生であるならば、男子でないならば)、学生であるならば}、学生である。
も、「パースの法則」である。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
とりわけ、Qとしてを選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる(ウィキペディア)。
といふ「言ひ方」が、私には、全く、理解出来ない。
(17)
④{(学生であるならば、男子であるならば)、学生であるならば}、学生である。
⑤{(学生であるならば、男子でないならば)、学生であるならば}、学生である。
の両方が、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
⑥{(学生であるならば、男子であっても、男子でなくとも)、学生であるならば}、学生である。
といふ、ことである。
然るに、
(01)(17)により、
(18)
① (学生であるか、または、学生である)ならば、学生である。
②{(学生で、男子である)か、または、学生である}ならば、学生である。
③{(学生で、女子である)か、または、学生である}ならば、学生である。
⑥{(学生であるならば、男子であっても、男子でなくとも)、学生であるならば}、学生である。
といふ「命題」は、4つとも、明らかに、「真」である。
従って、
(14)~(18)により、
(19)
パースの法則」は、少しも、「変」ではなく、極めて、「普通」である。