日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1345)「鼻は象が長い」の「述語論理」と「生成AI(コパイロット)の無能ぶり」。

2024-11-17 18:29:53 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}
②{象の耳、兎の耳、馬の耳}
③{象の顔、兎の顔、馬の顔}
であるならば、
① 鼻に関しては、象の鼻は長く、象以外(兎と馬)の鼻は長くはない
② 耳に関しては、兎の耳は長く、兎以外(象と馬)の耳は長くはない
③ 顏に関しては、馬の顔は長く、馬以外(象と兎)の顔は長くはない
といふ「命題」は「真」である。
然るに、
(02)
① 鼻に関しては、象の鼻は長く、象以外(兎と馬)の鼻は長くはない
② 耳に関しては、兎の耳は長く、兎以外(象と馬)の耳は長くはない
③ 顏に関しては、馬の顔は長く、馬以外(象と兎)の顔は長くはない
といふことは、要するに、
① 鼻は象長い。
② 耳は兎長い。
③ 顔は馬長い。
といふ、ことである。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 鼻は象長い。
⑪ 鼻に関しては、象の鼻は長く、象以外(兎と馬)の鼻は長くはない
に於いて、
①=⑪ である。
従って、
(03)により、
(04)
① 鼻は象長い。
② 鼻に関しては、象の鼻は長く、象以外(兎と馬)の鼻は長くない
③ ∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x}。
④ すべてのxとあるyについて{(xがyの鼻であって、yが象である)ならば、xは長く、(xがyの鼻であって、yが象でない)ならば、xは長くない}。
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(05)
① 兎は象ではないが、兎には鼻がある。
② ∀y{(兎y→~象y)&∃x(鼻xy)}。
③ すべてのyについて{(yが兎であるならば、yは象ではなく)、あるxは(yの鼻である)}。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(06)
① 鼻の長い兎はいない。
② ~∃y{兎y&∃x(鼻xy&長x)}。
③{yが兎であって、あるxが(yの鼻であって、xは長い)}というそのようなyは存在しない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
(ⅰ)鼻は象長い。           然るに、
(ⅱ)兎は象ではないが、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)鼻の長い兎はいない。
という『推論』は、「述語論理」であれば、
(ⅰ)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x}。然るに、
(ⅱ)  ∀y{(兎y→~象y)&∃x(鼻xy)}。従って、
(ⅲ) ~∃y{ 兎y&∃x(鼻xy&長x)}。
という『推論』に、「等しい」。
然るに、
(08)
1       (1)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x} A
1       (2)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(鼻ay&~象y)→~長a} 1UE
 3      (3)     (鼻ab&象b)→長a&(鼻ab&~象b)→~長a  A
 3      (4)                 (鼻ab&~象b)→~長a  3&E
  5     (5)  ∀y{(兎y→~象y)& ∃x(鼻xy)}         A
  5     (6)     (兎b→~象b)& ∃x(鼻xb)          5UE
  5     (7)      兎b→~象b                    6&E
   8    (8)      兎b                        A
  58    (9)         ~象b                    78MPP
  5     (ア)               ∃x(鼻xb)          6&E
    イ   (イ)                  鼻ab           A
  58イ   (ウ)                  鼻ab&~象b       9イ&I
 358イ   (エ)                           ~長a  4ウMPP
 358イ   (オ)                  鼻ab&~長a       イエ&I
 35 イ   (カ)      兎b→鼻ab&~長a                8オCP
     キ  (キ)   ∃y{兎y&∃x(鼻xy&長x)}            A
      ク (ク)      兎b&∃x(鼻xb&長x)             A
      ク (ケ)      兎b                        ク&E
 35 イ ク (コ)         鼻ab&~長a                カクMPP
 35 イ ク (サ)             ~長a                コ&E
      ク (シ)         ∃x(鼻xb&長x)             ク&E
       ス(ス)            鼻ab&長a              A
       ス(セ)                長a              ス&E
 35 イ クス(ソ)            ~長a&長a              サセ&I
 35 イ ク (タ)            ~長a&長a              シスソEE
 35 イキ  (チ)            ~長a&長a              キクタEE
 35  キ  (ツ)            ~長a&長a              アイチEE
1 5  キ  (テ)            ~長a&長a              23ツEE
1 5     (ト)  ~∃y{兎y&∃x(鼻xy&長x)}            キテRAA
従って、
(08)により、
(09)
(ⅰ)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x}。然るに、
(ⅱ)  ∀y{(兎y→~象y)& ∃x(鼻xy)}。従って、
(ⅲ) ~∃y{ 兎y&∃x(鼻xy&長x)}。
という『推論』は「妥当」である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
(ⅰ)鼻は象長い。           然るに、
(ⅱ)兎は象ではないが、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)鼻の長い兎はいない。
という『(日本語による)推論』は、「(述語論理としても)妥当」である。
然るに、
(11)
「コパイロット(マイクロソフトの生成AI)」に対して、
(ⅰ)鼻は象長い。           然るに、
(ⅱ)兎は象ではないが、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)鼻の長い兎はいない。
という「推論」は、妥当ですか? という「質問」をすると、

従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
「コパイロット(マイクロソフトの生成AI)」には、
(ⅰ)鼻は象長い。           然るに、
(ⅱ)兎は象ではないが、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)鼻の長い兎はいない。
という「日本語」を、
(ⅰ)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(鼻xy&~象y)→~長x}。然るに、
(ⅱ)  ∀y{(兎y→~象y)& ∃x(鼻xy)}。従って、
(ⅲ) ~∃y{ 兎y&∃x(鼻xy&長x)}。
という「述語論理」に「翻訳する能力」が、「完全に、欠落」しているが、

                        「画像は、コパイロット」が生成した。
従って、
(13)
さて、統計的な手法が登場する以前、自然言語処理の技術を使う自動翻訳や質疑応答の分野では、研究者たちはAIに文法などの言葉のルールを覚えさせ、論理的、演繹的な手法で精度を上げようとしました。けれど、その手法は何度試みても失敗を繰り返しました(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、124頁)。
という事に関しては、「さも有りなむ」であると、「言わざるを得ない」。
従って、
(01)~(13)により、
(14)
少なくとも、「述語論理」に関する「能力」は、私(人間)の方が、「コパイロット(生成AI)」よりも、上である



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