(01)
{象、兎、キリン}であるならば、
① 鼻は、象が長く、
② 耳は、兎が長く、
③ 首は、キリンが長い。
従って、
(01)により、
(02)
{象、兎、キリン}であるならば、
① すべてのxとyについて、yがxの鼻であって、yが長いならば、xは象であり、
② すべてのxとyについて、yがxの耳であって、yが長いならば、xは兎であり、
③ すべてのxとyについて、yがxの首であって、yが長いならば、xはキリンである。
然るに、
(03)
(a)
1 (1) ∀x∀y(鼻yx&長y→象x) A
1 (2) ∀y(鼻ya&長y→象a) 1UE
1 (3) 鼻ba&長b→象a 2UE
4 (4) ~象a A
5 (5) 鼻ba&長b A
1 5 (6) 象a 35MPP
145 (7) ~象a&象a 46&I
14 (8) ~(鼻ba&長b) 57RAA
14 (9) ~鼻ba∨~長b 8ド・モルガンの法則
14 (ア) ~長b∨~鼻ba 9交換法則
14 (イ) 長b→~鼻ba ア含意の定義
1 (ウ) ~象a→(長b→~鼻ba) 4イCP
エ(エ) ~象a& 長b A
エ(オ) ~象a エ&E
1 エ(カ) 長b→~鼻ba ウオCP
エ(キ) 長b エ&E
1 エ(ク) ~鼻ba カキMPP
1 (ケ) ~象a&長b→~鼻ba エクCP
1 (コ) ∀y(~象a&長y→~鼻ya) ケUI
1 (サ)∀x∀y(~象x&長y→~鼻yx) コUI
(b)
1 (1)∀x∀y(~象x&長y→~鼻yx) A
1 (2) ∀y(~象a&長y→~鼻ya) 1UE
1 (3) ~象a&長b→~鼻ba 2UE
4 (4) 鼻ba A
5 (5) ~象a&長b A
1 5 (6) ~鼻ba 36MPP
145 (7) 鼻ba&~鼻ba 46&I
14 (8) ~(~象a&長b) 57RAA
14 (9) 象a∨~長b 8ド・モルガンの法則
14 (ア) ~長b∨象a 9交換法則
14 (イ) 長b→象a ア含意の定義
1 (ウ) 鼻ba→(長b→象a) 4イCP
エ(エ) 鼻ba& 長b A
エ(オ) 鼻ba エ&E
1 エ(カ) 長b→象a ウオCP
エ(キ) 長b エ&E
1 エ(ク) 象a カキMPP
1 (ケ) 鼻ba&長b→ 象a エクCP
1 (コ) ∀y(鼻ya&長y→象a) ケUI
1 (サ) ∀x∀y(鼻yx&長y→象x) コUI
(04)
(b)
1 (1)∀x∀y(~象x&長y→~鼻yx) A
1 (2) ∀y(~象a&長y→~鼻ya) 1UE
1 (3) ~象a&長b→~鼻ba 2UE
4 (4) ~象a&鼻ba A
5(5) 長b A
4 (6) ~象a 4&E
45(7) ~象a&長b 56&I
145(8) ~鼻ba 37MPP
4 (9) 鼻ba 4&E
145(ア) 鼻ba&~鼻ba 89&I
14 (イ) ~長b 5アRAA
1 (ウ) ~象a&鼻ba→~長b 4イCP
1 (エ) ∀y(~象a&鼻ya→~長y) ウUI
1 (オ)∀x∀y(~象x&鼻yx→~長y) エUI
(c)
1 (1)∀x∀y(~象x&鼻yx→~長y) A
1 (2) ∀y(~象a&鼻ya→~長y) 1UE
1 (3) ~象a&鼻ba→~長b 2UE
4 (4) ~象a&長b A
5(5) 鼻ba A
4 (6) ~象a 4&E
45(7) ~象a&鼻ba 56&I
145(8) ~長b 37MPP
4 (9) 長b 4&E
145(ア) 長b&~長b 89&I
14 (イ) ~鼻ba 5アRAA
1 (ウ) ~象a&長b→~鼻ba 4イCP
1 (エ) ∀y(~象a&長y→~鼻ya) ウUI
1 (オ)∀x∀y(~象x&長y→~鼻yx) エUI
従って、
(03)(04)により、
(05)
(a)∀x∀y( 鼻yx&長y → 象x )
(b)∀x∀y(~象x &長y →~鼻yx)
(c)∀x∀y(~象x &鼻yx→~長y )
に於いて、
(a)=(b)=(c) である。
従って、
(02)(05)により、
(06)
① すべてのxとyについて、yがxの鼻であって、yが長いならば、 xは象である。
② すべてのxとyについて、yがxの耳であって、yが長いならば、 xは兎である。
③ すべてのxとyについて、yがxの首であって、yが長いならば、 xはキリンである。
④ すべてのxとyについて、 xが象ではなく、yが長いならば、 yはxの鼻ではない。
⑤ すべてのxとyについて、 xが兎ではなく、yが長いならば、 yはxの耳ではない。
⑥ すべてのxとyについて、xがキリンではなく、yが長いならば、 yはxの首ではない。
⑦ すべてのxとyについて、 xが象ではなく、yがxの鼻ならば、yは長くない。
⑧ すべてのxとyについて、 xが兎ではなく、yがxの耳ならば、yは長くない。
⑨ すべてのxとyについて、xがキリンではなく、yがxの首ならば、yは長くない。
に於いて、
①=④=⑦ であって、
②=⑤=⑧ であって、
③=⑥=⑨ である。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
{象、兎、キリン}であるとして、
① 鼻は、象が長い。
② 耳は、兎が長い。
③ 首は、キリンが長い。
④ 象以外(兎かキリン)で、長いとすれば、鼻ではない。
⑤ 兎以外(象かキリン)で、長いとすれば、耳ではない。
⑥ キリン以外(象か兎)で、長いとすれば、首ではない。
⑦ 象以外(兎かキリン)の鼻は長くない。
⑧ 兎以外(象かキリン)の耳は長くない。
⑨ キリン以外(象か兎)の首は長くない。
に於いて、
①=④=⑦
②=⑤=⑧
③=⑥=⑨
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(07)により、
(08)
④ 象以外(兎かキリン)で、長いとすれば、鼻ではない。
といふのであれば、
⑦ 象以外(兎かキリン)の鼻は長くない。
いといふことになり、
⑦ 象以外(兎かキリン)の鼻は長くない。
といふのであれば、
① 鼻は、象が長い。
といふ、ことになる。
然るに、
(09)
{象、兎、キリン}
に於いて、
① 鼻は、象が長い。
といふことは、
① 象の鼻が長い。
といふことである。
然るに、
(10)
{象、象、キリン}
に於いて、
① 象の鼻が長い。
といふことは、
① 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない。
といふ、ことである。
従って、
(10)により、
(11)
① 象の鼻が長い。
といふ「日本語」がさうであるやうに、
① AがBである。
といふ「日本語」は、
② AはBであり、A以外はBでない。
といふ「意味」である。
然るに、
(12)
「対偶(Contraposition)」により、
② AはBであり、A以外はBでない。
③ AはBであり、BはAである。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(11)(12)により、
(13)
① AがBである。
② AはBであり、A以外はBでない。
③ AはBであり、BはAである。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(13)により、
(14)
③ 理事長は私です。
といふのであれば、必然的に、
① 私が理事長です。
といふ、ことになる。
然るに、
(15)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
タゴール記念会は、私が理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
① 私がタゴール記念会の理事長です。
② 私はタゴール記念会の理事長であり、私以外は記念会の理事長ではない。
③ 私はタゴール記念会の理事長であり、タゴール記念会の理事長は私です。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
④ タゴール記念会は、私が理事です。
といふ「日本語」は、
④ ∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}。
④ すべてのxについて、xがタゴール記念会の会員であるならば、あるyは私であって、yはxの理事長であって、すべてのzについて、zがxの理事長であるならば、yはzと「同一」である。
といふ「述語論理(Predicate logic)」に、対応する。
(01)
{変域(ドメイン)}を{人間}とすると、
① ある人はすべての人を愛してゐる。
② すべての人はある人を愛してゐる。
といふ「命題」は、
① ∃x∀y(愛xy)
② ∀x∃y(愛xy)
といふ風に、書くことが出来る。
然るに、
(02)
(ⅰ)
1 (1)∃x∀y(愛xy) A
2(2) ∀y(愛ay) A
2(3) 愛ab 2UE
2(4) ∃y(愛ay) 3EI
2(5)∀x∃y(愛xy) 4UI
1 (6)∀x∃y(愛xy) 125EE
(ⅱ)
1 (1)∀x∃y(愛xy) A
1 (2) ∃y(愛ay) 1UE
3(3) 愛ab A
3(4) ∀y(愛ay) 3UI
3(5)∃x∀y(愛xy) 4EI
1 (6)∃x∀y(愛xy) 135EE
然るに、
(02)により、
(03)
(ⅰ)は「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」してゐるし、
(ⅱ)も「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」してゐる。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① ある人はすべての人を愛してゐる。
② すべての人はある人を愛してゐる。
に於いて、
① ならば、② であるとは、限らないし、
② ならば、① であるとは、限らない。
(05)
{変域(ドメイン)}を{人間}とすると、
① ある人はすべての人を愛してゐる。
③ すべての人はある人に愛されてゐる。
といふ「命題」は、
① ∃x∀y(愛xy)
③ ∀y∃x(愛xy)
といふ風に、書くことが出来る。
cf.
② ∀x∃y(愛xy)と
③ ∀y∃x(愛xy)の「違ひ」に注意せよ。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1)∃x∀y(愛xy) A
2(2) ∀y(愛ay) A
2(3) 愛ab 2UE
2(4) ∃x(愛xb) 3EI
2(5)∀y∃x(愛xy) 4UI
1 (6)∀y∃x(愛xy) 125EE
(ⅲ)
1 (1)∀y∃x(愛xy) A
1 (2) ∃x(愛xb) 1UE
3(3) 愛ab A
3(4) ∀y(愛ay) 3UI
3(5)∃x∀y(愛xy) 4EI
1 (6)∃x∀y(愛xy) 235EE
然るに、
(06)により、
(07)
(ⅰ)は「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」してゐないが、
(ⅲ)は「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」してゐる。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
① ある人はすべての人を愛してゐる。
③ すべての人はある人に愛されてゐる。
に於いて、
① ならば、③ であるが、その一方で、
③ ならば、① であるとは、限らない。
然るに、
(09)
(ⅱ)
1 (1)∀x∃y(愛xy) A
1 (2) ∃y(愛ay) 1UE
3(3) 愛ab A
3(4) ∃x(愛xb) 3EI
3(5)∀y∃x(愛xy) 4UI
1 (6)∀y∃x(愛xy) 235EE
(ⅲ)
1 (1)∀y∃x(愛xy) A
1 (2) ∃x(愛xb) 1UE
3(3) 愛ab A
3(4) ∃y(愛ay) 3EI
3(5)∀x∃y(愛xy) 4UI
1 (6)∀x∃y(愛xy) 235EE
然るに、
(09)により、
(10)
(ⅱ)は「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」してゐるし、
(ⅲ)も「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」してゐる。
従って、
(01)(05)(09)(10)により、
(11)
② すべての人はある人を愛してゐる。
③ すべての人はある人に愛されてゐる。
に於いて、
② ならば、③ であるとは、限らないし、
③ ならば、② であるとは、限らない。
従って、
(04)(08)(11)により、
(12)
① ある人はすべての人を愛してゐる。
② すべての人はある人を愛してゐる。
③ すべての人はある人に愛されてゐる。
に於いて、いづれにせよ、
① ならば、③ であるが、
③ ならば、① であるとは、限らない。
といふ、ことになる。
然るに、
(13)
{変域(ドメイン)}を{人間}として、
{人間}={aさん、bさん、cさん}
であるとする。
(14)
(α)aはa(a自身)を愛してゐて、
(β)aはbを愛してゐて、
(γ)aはcを愛してゐる。
ならば、
(δ)aは{aさん、bさん、cさん}を、すなはち、{すべての人}を愛してゐる。
然るに、
(15)
(δ)aは{aさん、bさん、cさん}を、すなはち、{すべての人}を愛してゐる。のであれば、
(ε)ある人(a)は{すべての人}を愛してゐて、尚且つ、
(〃){すべての人}は、ある人(a)に愛されてゐる。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
① ある人はすべての人を愛してゐる。
③ すべての人はある人に愛されてゐる。
に於いて、
① ならば、③ である。
といふことは、「真(本当)」である。
然るに、
(17)
(α)aはbを愛してゐて、
(β)bはcを愛してゐて、
(γ)cはaを愛してゐる。
のであれば、
(δ){bさん、cさん、aさん}={すべての人}は{ある人}によって、愛されてゐる。
然るに、
(18)
(α)aはbを愛してゐて、
(β)bはcを愛してゐて、
(γ)cはaを愛してゐる。
としても、例へば、
(ε)ある人(a)は{すべての人}を愛してゐて、尚且つ、
(〃){すべての人}は、ある人(a)に愛されてゐる。
といふことには、ならない。
従って、
(16)(17)(18)により、
(19)
① ある人はすべての人を愛してゐる。
③ すべての人はある人に愛されてゐる。
に於いて、
③ ならば、① である。とは限らない。
といふことは、「真(本当)」である。
従って、
(16)(19)により、
(20)
③ すべての人はある人に愛されてゐる。
に於いて、
① ならば、③ であるが、
③ ならば、① である。とは限らない。
といふことは、「真(本当)」である。
従って、
(12)(20)により、
(21)
① ある人はすべての人を愛してゐる。
② すべての人はある人を愛してゐる。
③ すべての人はある人に愛されてゐる。
に於いて、少なくとも、
① ならば、③ であるが、
③ ならば、① であるとは、限らない。
といふことは、「真(本当)」である。
(01)
Aさん曰く「ある人はすべての人を愛してゐる。」
Bさん曰く「すべての人はある人を愛してゐる。」
Cさん曰く「AさんとBさんは矛盾してゐる。」
(02)
この場合、
Cさん曰く「AさんとBさんは矛盾してゐる。」
といふ「発言」は「正しい」のだろうか。
(03)
{変域(ドメイン)}を{人間}とすると、
① ある人はすべての人を愛してゐる。
② すべての人はある人を愛してゐる。
といふ「命題」は、
① ∃y∀x(愛yx)
② ∀y∃x(愛yx)
といふ風に、書くことが出来る。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1 (1)∃y∀x(愛yx) A
2(2) ∀x(愛bx) A
2(3) 愛ba 3UE
2(4) ∃x(愛bx) 3EI
2(5)∀y∃x(愛yx) 4UI
1 (6)∀y∃x(愛yx) 125EE
(ⅱ)
1 (1)∀y∃x(愛yx) A
1 (2) ∃x(愛bx) 1UE
3(3) 愛ba A
3(4) ∀x(愛bx) 3UI
3(5)∃y∀x(愛yx) 4EI
1 (6)∃y∀x(愛yx) 135EE
然るに、
(05)
(04)により、
(ⅰ)は「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」してゐて、
(ⅱ)も「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」してゐる。
従って、
(03)(04)により、
(05)
「述語計算(Predicate calculation)」の「結果」からすると、
① ある人はすべての人を愛してゐる。
② すべての人はある人を愛してゐる。
に於いて、
① が「真(本当)」であるからと言って、② が「真(本当)」であるとは限らないし、
② が「真(本当)」であるからと言って、① が「真(本当)」であるとは限らない。
といふ、ことになる。
然るに、
(06)
① ∃y∀x(愛yx)の「否定」。
② ∀y∃x(愛yx)の「否定」。
は、「量化子の関係」により、それぞれ、
③ ~∃y∀x(愛yx)≡∀y~∀x(愛yx)≡∀y∃x~(愛yx)≡すべての人はある人を愛してゐない(誰からも愛されない人がゐる)。
④ ~∀y∃x(愛yx)≡∃y~∃x(愛yx)≡∃y∀x~(愛yx)≡ある人はすべての人を愛してゐない(誰をも、愛さない人がゐる)。
である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
①「ある人がすべての人を愛してゐる」からと言って「すべての人はある人を愛してゐる」とは限らない。
②「すべての人がある人を愛してゐる」からと言って「ある人がすべての人を愛してゐる」とは限らない。
といふことは、「矛盾」ではなく、
①「ある人がすべての人を愛してゐる」ならば「すべての人はある人を愛してゐない」。
②「すべての人がある人を愛してゐる」ならば「ある人はすべての人を愛してゐない」。
といふことが、「矛盾」である。
然るに、
(08)
①「すべての人はある人を愛してゐる」とは限らないのであれば、「すべての人はある人を愛してゐない」のかも知れないし、
②「ある人がすべての人を愛してゐる」とは限らないのであれば、「ある人はすべての人を愛してゐない」のかも知れない。
従って、
(01)~(07)により、
(08)
この場合、
Cさん曰く「AさんとBさんは矛盾してゐる。」
といふ「発言」は「正しく」はない。
(01)
① ∃xFx
② ∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}
といふ「論理式」は、
① 少なくとも、1つ以上のxがFである。
② 少なくとも、2つ以上のxがFである。
といふ「意味」である。
従って、
(01)により、
(02)
① ∃xFx
② ~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}
といふ「論理式」は、
① 少なくとも、1つ以上のxがFである。
② 少なくとも、2つ以上のxがFである。といふことはない。
といふ「意味」である。
然るに、
(03)
② 少なくとも、2つ以上のxがFである。といふことはない。
といふことは、
② 2つ未満のxがFである。
といふことである。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ∃xFx
② ~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}
といふ「論理式」は、
① 少なくとも、1つ以上のxがFである。
② 2つ未満のxがFである。
といふ「意味」である。
然るに、
(05)
(ⅱ)
1(1)~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y} A
1(2)∀x~∃y{(Fx&Fy)&x≠y} 1量化子の関係
1(3)∀x∀y~{(Fx&Fy)&x≠y} 2量化子の関係
1(4) ∀y~{(Fa&Fy)&a≠y} 3UE
1(5) ~{(Fa&Fb)&a≠b} 4UE
1(6) ~(Fa&Fb)∨a=b 5ド・モルガンの法則
1(7) (Fa&Fb)→a=b 6含意の定義
1(8) ∀y{(Fa&Fy)→a=y} 7UI
1(9) ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y} 8UI
(ⅲ)
1(1) ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y} A
1(2) ∀y{(Fa&Fy)→a=y} 1UE
1(3) Fa&Fb →a=b 2UE
1(4) ~(Fa&Fb)∨a=b 3含意の定義
1(5) ~{(Fa&Fb)&a≠b} 4ド・モルガンの法則
1(6) ∀y~{(Fa&Fy)&a≠y} 5UI
1(7) ~∃y{(Fa&Fy)&a≠y} 6量化子の関係
1(8)∀x~∃y{(Fa&Fy)&x≠y} 7UI
1(9)~∃x∃y{(Fa&Fy)&x≠y} 8量化子の関係
従って、
(05)により、
(06)
② ~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}
③ ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}
に於いて、
②=③ である。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
① ∃xFx
② ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}
といふ「論理式」は、
① 少なくとも、1つ以上のxがFである。
② 2つ未満のxがFである。
といふ「意味」である。
然るに、
(08)
① 少なくとも、1つ以上のxがFであって、
② 尚且つ、2つ未満(1個か0個)のxがFである。
といふことは、
③ 正確に、1つ(1個以上、1個以下)のモノがFである。
といふことである。
従って、
(07)(08)により、
(09)
①&② ⇔
③ ∃xFx& ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}⇔
③ あるxはFであって、すべてのxとyについて、xがFであり、yもFであるならば、xとyは「同一」である。
といふことは、
③ 正確に、1つのモノがFである。
といふことである。
然るに、
(10)
(ⅲ)
1 (1)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) A
1 (2)∃xFx 1&E
3 (3) Fa A
1 (4) ∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 1&E
1 (5) ∀y(Fa&Fy→a=y) 4UE
1 (6) Fa&Fb→a=b 5UE
7(7) Fb A
37(8) Fa&Fb 37&I
137(9) a=b 68MPP
13 (ア) Fb→a=b 79CP
13 (イ) ∀y(Fy→a=y) アUI
13 (ウ) Fa&∀y(Fy→a=y) 3イ&I
13 (エ) ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} ウUI
1 (オ) ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} 13エEE
(ⅳ)
1 (1) ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} A
2 (2) Fa&∀y(Fy→a=y) A
2 (3) Fa 2&E
2 (4) ∀y(Fy→a=y) 2&E
2 (5) Fb→a=b 4UE
6(6) Fb&Fb A
6(7) Fb 6&E
26(8) a=b 57MPP
26(9) a=b&a=b 88&I
26(ア) a=b 9&E
26(イ) b=b 8ア=E
2 (ウ) Fb&Fb→b=b 5イCP
2 (エ) ∀y(Fb&Fy→b=y) ウUI
2 (オ) ∀x∀y(Fx&Fy→x=y) エUI
2 (キ) ∃xFx 3EI
2 (ク)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) オキ&I
1 (ケ)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 12クEE
従って、
(10)により、
(11)
③ ∃xFx& ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}
④ ∃x{Fx&∀y(Fy →x=y)}
に於いて、
③=④ である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
③ ∃xFx& ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}
④ ∃x{Fx&∀y(Fy →x=y)}
といふことは、すなはち、
③ あるxはFであって、すべてのxとyについて、xがFであり、yもFであるならば、xとyは「同一」である。
④ あるxはFであり、 すべてのxについて、 xがFであるならば、 xとyは「同一」である。
といふことは、両方とも、
③ 正確に、1つのモノがFである。
④ 正確に、1つのモノがFである。
といふ、「意味」である。
然るに、
(13)
④ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}⇔
④ あるxはFであり、すべてのxについて、xがFであるならば、xとyは「同一」である。
といふことは、
④ あるxはFであるが、2つ目のFは、仮に有るとして、x以外には無い。
といふ、ことである。
然るに、
(14)
④ あるxはFであるが、2つ目のFは、仮に有るとして、x以外には無い。
といふことは、
④ 正確に、1つのモノがFである(Exactly one thing is F)。
といふ、ことである。
従って、
(13)(14)により、
(15)
⑤ 正確に、2つのxがFである(Exactly two things are Fs)。
と言ひたいのであれば、
⑤ あるxとyはFであるが、3つ目のFは、仮に有るとして、xとy以外には無い。
といふ風に、言へばよい。
然るに、
(16)
⑤ ∃x∃y{Fx&Fy&x≠y&∀z(Fz→z=x∨z=y)}⇔
⑤ あるxはFであり、あるyもFであり、xとyは「同一」ではなく、すべてのxについて、zがFであるならば、zは、xとyの、どちらか一方と「同一」である。
といふことは、
⑤ あるxとyはFであるが、3つ目のFは、仮に有るとして、xとy以外には無い。
といふ、ことである。
従って、
(15)(16)により、
(17)
⑤ ∃x∃y{Fx&Fy&x≠y&∀z(Fz→z=x∨x=y)}
といふ「論理式」は、
⑤ 正確に、2つのxがFである(Exactly two things are Fs)。
といふ「意味」である。
従って、
(12)(17)により、
(18)
④ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
⑤ ∃x∃y{Fx&Fy&x≠y&∀z(Fz→z=x∨x=y)}
といふ「論理式」は、
④ 正確に、1つのモノがFである。
⑤ 正確に、2つのモノがFである。
といふ「意味」である。
従って、
(18)により、
(19)
④ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
⑤ ∃x∃y{Fx&Fy&x≠y&∀z(Fz→z=x∨x=y)}
⑥ ∃x∃y∃z{Fx&Fy&Fz&(x≠y&x≠z&y≠z)&∀w(Fw→w=x∨w=y∨w=z)}
といふ「論理式」は、
④ 正確に、1つのモノがFである。
⑤ 正確に、2つのモノがFである。
⑥ 正確に、3つのモノがFである。
といふ「意味」である。
(01)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
タゴール記念会は、私が理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
然るに、
(02)
タゴール記念会は、私が理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
といふ「情緒的な言ひ方」をしても、『三上章、日本語の論理、1963年』に於いて、
タゴール記念会は、私が理事です。
といふ「日本語」の「論理的な構造」を説明したことには、ならない。
然るに、
(03)
(1)タゴール記念会は私が理事長です。 然るに、
(イ)倉田氏は私ではない。 従って、
(タ)タゴール記念会は、倉田氏は理事長ではない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(03)により、
(04)
(1)すべてのxについて、xがタゴール記念会の会員であるならば、あるyは私であって、yはxの理事長であって、すべてのzについて、zがxの理事長であるならば、yはzと「同一」である。 然るに、
(イ)あるzは倉田であって、zは私ではない。 従って、
(タ)すべてのxについて、xがタゴール記念会の会員であるならば、あるzは倉田であって、zはxの理事長ではない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(04)により、
(05)
1 (1)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]} A
イ (イ)∃z(倉田z&~私z) A
1 イ (タ)∀x{T会の会員x→∃z(倉田z&~理事長zx)} ソUI
といふ「推論」、すなはち、
1 (1)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]} A
1 (2) T会の会員a→∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)] 1UE
3 (3) T会の会員a A
13 (4) ∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)] 23MPP
5 (5) 私b&理事長ba&∀z(理事長za→b=z) A
5 (6) 私b&理事長ba 5&E
5 (7) 私b 5&E
5 (8) 理事長ba 5&E
5 (9) ∀z(理事長za→b=z) 5&E
5 (ア) 理事長ca→b=c 9UE
イ (イ) ∃z(倉田z&~私z) A
ウ (ウ) 倉田c&~私c A
ウ (エ) 倉田c ウ&E
ウ (オ) ~私c ウ&E
カ(カ) b=c A
ウカ(キ) ~私b オカ=E
5 ウカ(ク) ~私b&私b 7キ&I
5 ウ (ケ) b≠c カクRAA
5 ウ (コ) ~理事長ca アケMTT
5 ウ (サ) 倉田c&~理事長ca エコ&I
5 ウ (シ) ∃z(倉田z&~理事長za) サEI
5イ (ス) ∃z(倉田z&~理事長za) イウシEE
13 イ (セ) ∃z(倉田z&~理事長za) 45スEE
1 イ (ソ) T会の会員a→∃z(倉田z&~理事長za) 3セCP
1 イ (タ)∀x{T会の会員x→∃z(倉田z&~理事長zx)} ソUI
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
(a)タゴール記念会は私が理事長です。 然るに、
(b)倉田氏は私ではない。 従って、
(c)タゴール記念会は、倉田氏は理事長ではない。
といふ「推論」は、「妥当」であり、それ故、
(α)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}。然るに、
(β)∃z(倉田z&~私z)。従って、
(γ)∀x{T会の会員x→∃z(倉田z&~理事長zx)}。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(07)
(α)すべてのzについて、zがx(タゴール記念会)の理事長であるならば、y(私)はzと「同一」である。
といふことは、
(a)(タゴール記念会の)理事長は、私以外にはゐない。
といふことである。
然るに、
(08)
(a)(タゴール記念会の)理事長は、私以外にはゐない。
といふことは、
(a)(タゴール記念会の)理事長は、私である。
といふ、ことである。
従って、
(01)~(08)により、
(09)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
タゴール記念会は、私が理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
といふことは、
(a)タゴール記念会は、私が理事です。
(α)タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない。
に於いて、
(a)=(α) である。
といふことに、他ならない。
従って、
(09)により、
(10)
(a)私が理事長です。
といふ「日本語」、すなはち、
(a)AがBである。
といふ「日本語」は、
(a)AはBであり、A以外はBでない(AはBであり、BはAである)。
といふ、「意味」になる。
然るに、
(11)
伝統的論理学を清水滉『論理学』(1916年)で代表させよう。わたしのもっているのが四十三年の第十九冊の一冊で、なお引き続き刊行だろうから、前後かなり多くの読者をもつ論理学書と考えられる。新興の記号論理学は、沢田允茂『現代論理学入門』(1962年)を参照することにする(三上章、日本語の論理、1963年、4頁)。
然るに、
(12)
少なくとも、『三上章、日本語の論理、1963年』等、並びに『竹林一志、主語・題目語をめぐる三上章の論:総合文化研究第18巻第1号(2012.8)』を読む限り、三上章先生は、
(a)AがBである。
といふ「日本語」は、
(a)AはBであり、A以外はBでない(AはBであり、BはAである)。
といふ、「意味」である。
といふことに、気付いてゐないし、仮に気付いてゐたとしも、そのことを「無視」してゐたと、言はざるを得ない。
(01)
①{象、象、机、パソコン}
②{象、象、兎、パソコン}
に於いて、
① ⇒「象は動物である。」は「正しい」。
② ⇒「象は動物である。」は「正しい」。
然るに、
(02)
①{象、象、机、パソコン}
②{象、象、兎、パソコン}
に於いて、
① ⇒「象が動物である。」は「正しい」。
② ⇒「象が動物である。」は「正しくない」。
然るに、
(03)
①{象、象、机、パソコン}
②{象、象、兎、パソコン}
に於いて、
① 象以外(机、パソコン)は動物ではない。
② 象以外(兎)も動物である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象以外は動物でない。
ならば、そのときに限って、
① 象が動物である。
といふ「命題」は、「真(本当)」である。
然るに、
(05)
① 象が動物である。
ならば、
① 象は動物である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 象が動物である。⇔
① 象は動物であり、象以外は動物ではない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(07)
① ∀x(象x→動物x&~象x→~動物x)⇔
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① 象が動物である。⇔
① 象は動物であり、象以外は動物ではない。⇔
① ∀x(象x→動物x&~象x→~動物x)⇔
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(09)
① ( A& B)
といふ「連言」は、
② ~( A& B)≡~A∨~B:ド・モルガンの法則
③ ( A&~B)≡ A&~B
④ (~A& B)≡~A& B
⑤ (~A&~B)≡~A&~B
といふ「4通り:②~⑤」と、「矛盾」する。
従って、
(09)により、
(10)
① ∀x( 象x→動物x & ~象x→~動物x)
といふ「連言命題」は、
② ~∀x{ 象x→動物x & ~象x→~動物x}
③ ∀x{ 象x→動物x &~(~象x→~動物x)}
④ ∀x{~(象x→動物x)& ~象x→~動物x}
⑤ ∀x{~(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「4通りの命題:②~⑤」と、「矛盾」する。
然るに、
(11)
(ⅱ)
1 (1)~∀x(象x→動物x & ~象x→~動物x) A
1 (2)∃x~(象x→動物x & ~象x→~動物x) 1量化子の関係
3 (3) ~(象a→動物a & ~象a→~動物a) A
3 (4) ~(象a→動物a)∨~(~象a→~動物a) 3ド・モルガンの法則
3 (5) (象a→動物a)→~(~象a→~動物a) 4含意の定義
6 (6) (象a→動物a) A
36 (7) ~(~象a→~動物a) 56MPP
8 (8) 象a∨~動物a A
8 (9) ~象a→~動物a 8含意の定義
368 (ア) ~(~象a→~動物a)&
(~象a→~動物a) 79&I
36 (イ) ~(象a∨~動物a) 8アRAA
36 (ウ) ~象a& 動物a イ、ド・モルガンの法則
3 (エ) (象a→動物a)→(~象a& 動物a) 6ウCP
3 (オ) ~(象a→動物a)∨(~象a& 動物a) エ、含意の定義
カ (カ) ~(象a→動物a) A
キ (キ) ~象a∨動物a A
キ (ク) 象a→動物a キ含意の定義
カキ (ケ) ~(象a→動物a)&
(象a→動物a) カク&I
カ (コ) ~(~象a∨動物a) キケRAA
カ (サ) 象a&~動物a コ、ド・モルガンの法則
カ (シ) (象a&~動物a)∨(~象a& 動物a) サ∨I
ス(ス) (~象a& 動物a) A
ス(セ) (象a&~動物a)∨(~象a& 動物a) ス∨I
3 (ソ) (象a&~動物a)∨(~象a& 動物a) オカシスセ∨E
3 (タ)∃x{(象x&~動物x)∨(~象x& 動物x)} ソEI
1 (チ)∃x{(象x&~動物x)∨(~象x& 動物x)} 23タEE
(ⅲ)
1 (1)∃x{(象x&~動物x)∨(~象x& 動物x)} A
2 (2) (象a&~動物a)∨(~象a& 動物a) A
3 (3) ∀x(象x→ 動物x & ~象x→~動物x) A
3 (4) 象a→ 動物a & ~象a→~動物a 3UE
3 (5) 象a→ 動物a 4&E
6 (6) 象a&~動物a A
6 (7) 象a 6&E
36 (8) 動物a 57MPP
6 (9) ~動物a 6&E
36 (ア) 動物a&~動物a 89&I
6 (イ)~∀x(象x→ 動物x & ~象x→~動物x) 3アRAA
3 (ウ) ~象a→~動物a 4&E
エ (エ) ~象a& 動物a A
エ (オ) ~象a エ&E
3 エ (カ) ~動物a ウオMPP
エ (キ) 動物a オ&E
3 エ (ク) ~動物a&動物a カキ&I
エ (ケ)~∀x(象x→ 動物x & ~象x→~動物x) 37RAA
2 (コ)~∀x(象x→ 動物x & ~象x→~動物x) 26イエケEE
1 (サ)~∀x(象x→ 動物x & ~象x→~動物x) 12コEE
従って、
(11)により、
(12)
② ~∀x{象x→ 動物x&~象x→~動物x}
⑫ ∃x{象x&~動物x∨~象x& 動物x}
に於いて、
②=⑫ である。
然るに、
(13)
(ⅲ)
1 (1)∀x{象x→動物x&~(~象x→~動物x)} A
1 (2) 象a→動物a&~(~象a→~動物a) 1UE
1 (3) 象a→動物a 2&E
1 (4) ~(~象a→~動物a) 2&E
5(5) 象a∨~動物a A
5(6) ~象a→~動物a 5含意の定義
15(7) ~(~象a→~動物a)&
(~象a→~動物a) 46&I
1 (8) ~(象a∨~動物a) 57RAA
1 (9) ~象a& 動物a 8ド・モルガンの法則
1 (ア) 象a→動物a& ~象a& 動物a 39&I
1 (イ)∀x{象x→動物x& ~象x& 動物x} アUI
(ⅳ)
1 (1)∀x{象x→動物x& ~象x& 動物x} A
1 (2) 象a→動物a& ~象a& 動物a 1UE
1 (3) 象a→動物a 2&E
1 (4) ~象a& 動物a 2&E
5(5) ~象a→~動物a A
1 (6) ~象a 4&E
15(7) ~動物a 56MPP
1 (8) 動物a 4&E
15(9) ~動物a&動物a 78&I
1 (ア) ~(~象a→~動物a) 5RAA
1 (イ) 象a→動物a&~(~象a→~動物a) 3ア&I
1 (ウ)∀x{象x→動物x&~(~象x→~動物x)} イUI
従って、
(13)により、
(14)
③ ∀x{象x→動物x&~(~象x→~動物x)}
⑬ ∀x{象x→動物x& ~象x& 動物x}
に於いて、
③=⑬ である。
従って、
(10)(12)(14)により、
(15)
① ∀x( 象x→ 動物x & ~象x→~動物x)といふ「命題」は、
⑫ ∃x{ 象x&~動物x ∨ ~象x& 動物x}
⑬ ∀x{ 象x→ 動物x & ~象x& 動物x}
⑭ ∀x{~(象x→ 動物x)& ~象x→~動物x}
⑮ ∀x{~(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「4通りの命題:⑫~⑮」と、「矛盾」する。
然るに、
(16)
⑫ (象x&~動物x)≡xは象であるが、動物ではない。
⑭ ~(象x→ 動物x)≡(象x&~動物x)≡xは象であるが、動物ではない。
⑮ ~(象x→ 動物x)≡(象x&~動物x)≡xは象であるが、動物ではない。
従って、
(15)(16)により、
(17)
⑬ ∀x{ 象x→ 動物x & ~象x& 動物x}
を除く、
⑫ ∃x{ 象x&~動物x ∨ ~象x& 動物x}
⑭ ∀x{~(象x→ 動物x)& ~象x→~動物x}
⑮ ∀x{~(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「3通りの命題:⑫⑭⑮」は、「動物でない象の存在」を「肯定」する。
従って、
(15)(16)(17)により、
(18)
⑫ ∃x{ 象x&~動物x ∨ ~象x& 動物x}
⑬ ∀x{ 象x→ 動物x & ~象x& 動物x}
⑭ ∀x{~(象x→ 動物x)& ~象x→~動物x}
⑮ ∀x{~(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)}
に於いて、
⑬ だけが、
⑬「動物でない象の存在」を「肯定」せずに、
① ∀x(象x→動物x&~象x→~動物x)
といふ「命題」を、「否定」する。
従って、
(07)(18)により、
(19)
⑬ ∀x{象x→動物x&(~象x&動物x)}⇔
⑬ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、象でないxも動物である。
といふ「命題」は、
① 象が動物である。⇔
① 象は動物であり、象以外は動物ではない。⇔
① ∀x(象x→動物x&~象x→~動物x)⇔
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない。
といふ「命題」に対する、「否定」であって、尚且つ、「動物でない象の存在」を「肯定」しない。
然るに、
(20)
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない。
⑬ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、象でないxも動物である。
といふことは、例へば、
①{象、机、パソコン}⇔ 象が動物である。⇔ 象は動物であり、象以外(机、パソコン)は動物ではない。
③{象、兎、パソコン}⇔ 兎も動物である。⇔ 象は動物であり、象以外(兎)も動物である。
といふ、ことである。
従って、
(19)(20)により、
(21)
①「象は動物である。」といふ「命題」を「否定」せずに、
②「象が動物である。」といふ「命題」を「否定」するのであれば、その場合は、
③「象も動物である。」といふ「命題」が「それ」である。といふ、ことになる。
(01)
「算用数字」も、「漢数字」も、「ローマ数字」も、すべて「数字」としては「同じである」とする。
従って、
(02)
A={1,2,3,4}
B={一、二、三、四}
であれば、両方とも、
A={Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ}
B={Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ}
であって、それ故、
A=B である。
然るに、
(03)
A={1,2,3,4}
B={五、六、七、八}
であれば、
A={Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ}
B={Ⅴ,Ⅵ,Ⅶ,Ⅷ}
であって、それ故、
A=B ではない。
然るに、
(04)
A={1,2,3,4}
B={五、六、七、八}
であれば、
Aの中に、Bの要素はないし、
Bの中に、Aの要素はないため、
AとBは、「完全に、別である。」
然るに、
(05)
A={1,2,3,4}
B={三、四、五、六}
であれば、
Aは{Ⅲ,Ⅳ}を含んでゐて、
Bも{Ⅲ,Ⅳ}を含んでゐる。
従って、
(05)により、
(06)
A={1,2,3,4}
B={三、四、五、六}
であれば、
AとBは、「完全に、別である。」といふわけでない。
然るに、
(07)
集合Aと集合Bは等しい。⇔
∀x(Ax→Bx&Bx→Ax)⇔
すべてのxについて、xがAの要素であるならば、xはBの要素であり、xがBの要素であるならば、xはAの要素である。
といふ風に、「定義」する。
従って、
(07)により、
(08)
A={1,2,3,4}
B={一、二、三、四}
であれば、
A=B であるが、その一方で、
A={1,2,3,4}
B={五、六、七、八}
であれば、
A=B でないことは固より、
A={1,2,3,4}
B={三、四、五、六}
であっても、
A=B ではないし、更には、例へば、
A={1,2,3,4}
B={一、二、三}
であっても、
A={1,2}
B={一、二、三}
であっても、
A=B ではない。
従って、
(07)(08)により、
(09)
集合Aと集合Bは等しい。⇔
∀x(Ax→Bx&Bx→Ax)⇔
すべてのxについて、xがAの要素であるならば、xはBの要素であり、xがBの要素であるならば、xはAの要素である。
といふ風に、「定義」する限り、
① A=B(AとBは等しい。)
② A≠B(AとBは等しくない。)
に於いて、
① は、「唯一無二である」のに対して、
② は、「幾通りも有る」といふことになる。
然るに、
(10)
(ⅰ)
1 (1)~∀x(Ax→Bx & ~Ax→~Bx) A
1 (2)∃x~(Ax→Bx & ~Ax→~Bx) 1量化子の関係
3 (3) ~(Aa→Ba & ~Aa→~Ba) A
3 (4) ~(Aa→Ba)∨~(~Aa→~Ba) 3ド・モルガンの法則
3 (5) (Aa→Ba)→~(~Aa→~Ba) 4含意の定義
6 (6) (Aa→Ba) A
36 (7) ~(~Aa→~Ba) 56MPP
8 (8) Aa∨~Ba A
8 (9) ~Aa→~Ba 8含意の定義
368 (ア) ~(~Aa→~Ba)&
(~Aa→~Ba) 79&I
36 (イ) ~(Aa∨~Ba) 8アRAA
36 (ウ) ~Aa& Ba イ、ド・モルガンの法則
3 (エ) (Aa→Ba)→(~Aa& Ba) 6ウCP
3 (オ) ~(Aa→Ba)∨(~Aa& Ba) エ、含意の定義
カ (カ) ~(Aa→Ba) A
キ (キ) ~Aa∨Ba A
キ (ク) Aa→Ba キ含意の定義
カキ (ケ) ~(Aa→Ba)&
(Aa→Ba) カク&I
カ (コ) ~(~Aa∨Ba) キケRAA
カ (サ) Aa&~Ba コ、ド・モルガンの法則
カ (シ) (Aa&~Ba)∨(~Aa& Ba) サ∨I
ス(ス) (~Aa& Ba) A
ス(セ) (Aa&~Ba)∨(~Aa& Ba) ス∨I
3 (ソ) (Aa&~Ba)∨(~Aa& Ba) オカシスセ∨E
3 (タ)∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)} ソEI
1 (チ)∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)} 23タEE
(ⅱ)
1 (1)∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)} A
2 (2) (Aa&~Ba)∨(~Aa& Ba) A
3 (3) ∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) A
3 (4) Aa→ Ba & ~Aa→~Ba 3UE
3 (5) Aa→ Ba 4&E
6 (6) Aa&~Ba A
6 (7) Aa 6&E
36 (8) Ba 57MPP
6 (9) ~Ba 6&E
36 (ア) Ba&~Ba 89&I
6 (イ)~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) 3アRAA
3 (ウ) ~Aa→~Ba 4&E
エ (エ) ~Aa& Ba A
エ (オ) ~Aa エ&E
3 エ (カ) ~Ba ウオMPP
エ (キ) Ba オ&E
3 エ (ク) ~Ba&Ba カキ&I
エ (ケ)~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) 37RAA
2 (コ)~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) 26イエケEE
1 (サ)~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) 12コEE
従って、
(10)により、
(11)
① ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
② ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(12)
「十分に説明する」のは難しい(ややこしい)ものの、
① ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
② ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
に於いて、
①=② である。
といふことは、
A={1,2,3,4}
B={五、六、七、八}
といふ場合には、確かに、「当てはまる」が、例へば、
A={1,2,3,4}
B={三、四、五、六}
といふ場合には「当てはまらない」。
例へば、
(13)
A={1,2,3,4}
B={五、六、七、八}
に於いて、
x=4=四 であるならば、
xは、A={1,2,3,4}の中にあって、
xは、B={五、六、七、八}の中にないものの、
② ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax&Bx)}
は、さういふ「意味」である。
然るに、
(14)
A={1,2,3,4}
B={三、四、五、六}
に於いて、
x=4=四 であるならば、
xは、A={1,2,3,4}の中にも、
xは、B={三、四、五、六}の中にもあるため、この場合は、
② ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax&Bx)}
といふことには、ならない。
従って、
(01)~(14)により、
(15)
① ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
② ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
③「集合Aと集合Bは等しくない。」
に於いて、
①=②=③ である。
とするならば、
A={1,2,3,4}
B={五、六、七、八}
といふ場合であれば、
③「集合Aと集合Bは等しくない。」と言へるものの、
A={1,2,3,4}
B={三、四、五、六}
といふ場合であれば、
③「集合Aと集合Bは等しくない。」とは言へない。
従って、
(09)(15)により、
(16)
集合Aと集合Bは等しい。⇔
∀x(Ax→Bx&Bx→Ax)⇔
すべてのxについて、xがAの要素であるならば、xはBの要素であり、xがBの要素であるならば、xはAの要素である。
といふ風に、「定義」する限り、
① A=B(AとBは等しい。)
② A≠B(AとBは等しくない。)
に於いて、
① は、「唯一無二である」のに対して、
② は、「幾通りも有る」ものの、
その一方で、
① ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
② ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
といふ「定義」は、「幾通りも」の「それ」には、対応してゐない。
といふ、ことになる。
(17)
といふわけで、うまくは「説明」できなかったものの、
① ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
② ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
③「集合Aと集合Bは等しくない。」
に於いて、
①=②=③ である。
とは言へない。といふのが、「結論」である。
(01)
① A→ B & ~A→~B
② A→ B & B→ A :対偶
③ ~(A&~B)&~(B&~A):条件法の法則
④ (~A∨ B)&(~B∨ A):ド・モルガンの法則
に於いて、すなはち、
① AであるならばBであって、AでないならばBでない。
② AであるならばBであって、BであるならばAである。
③ Aであって、 Bでない。といふことはなく、Bであって、Aでない。といふことはない。
④ Aでないか Bであり、 Bでないか、Aである。
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(02)
② A→B&B→A
② AであるならばBであって、BであるならばAである。
として、「AとBが集合」であるならば、
② 集合Aと集合Bは等しい。
従って、
(01)(02)により、
(03)
④(~A∨ B)&(~B∨A)
④ AでないかBであり、BでないかAである。
として、「AとBが集合」であるならば、
④ 集合Aと集合Bは等しい。
従って、
(02)(03)により、
(04)
「番号」を付け直すと、
① A→B & B→A ⇔ 集合Aと集合Bは等しい。
②(~A∨B)&(~B∨A)⇔ 集合Aと集合Bは等しい。
従って、
(04)により、
(05)
① ~(A→B&B→A) ⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
② ~{(~A∨B)&(~B∨A)}⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
然るに、
(06)
(ⅱ)
1 (1)~{(~A∨B)& (~B∨A)} A
1 (2) ~(~A∨B)∨~(~B∨A) 1ド・モルガンの法則
3 (3) ~(~A∨B) A
3 (4) A&~B 3ド・モルガンの法則
3 (5) (A&~B)∨ (B&~A) 4∨I
6 (6) ~(~B∨A) A
6 (7) B&~A 6ド・モルガンの法則
6 (8) (A&~B)∨ (B&~A) 7∨I
1 (9) (A&~B)∨ (B&~A) 23568∨I
(ⅲ)
1 (1) (A&~B)∨ (B&~A) A
2 (2) (~A∨B)& (~B∨A) A
3 (3) A&~B A
2 (4) ~A∨B 2&E
2 (5) A→B 4含意の定義
3 (6) A 3&E
23 (7) B 56MPP
3 (8) ~B 3&E
23 (9) B&~B 78&I
ア(ア) B&~A A
2 (イ) ~B∨A 2&E
2 (ウ) B→A イ含意の定義
ア(エ) ~A ア&E
2 ア(オ) ~B ウエMTT
ア(カ) B ア&E
2 ア(キ) B&~B オカ&I
12 (ク) B&~B 139アキ∨E
1 (ケ)~{(~A∨B)& (~B∨A)} 2クRAA
従って、
(06)により、
(07)
② ~{(~A∨ B)&(~B∨ A)}
③ ( A&~B)∨( B&~A)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
① ~(A→ B & B→ A) ⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
② ~{(~A∨ B)&(~B∨ A)}⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
③ ( A&~B)∨( B&~A) ⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
然るに、
(09)
「集合Aと集合Bの和集合」=
「Aの要素であってBの要素でない要素からなる集合(A&~B)」+
「Aの要素であってBの要素である要素からなる集合(A& B)」+
「Bの要素であってAの要素でない要素からなる集合(B&~A)」。
従って、
(09)により、
(10)
「集合Aと集合Bの和集合」=
「Aの要素であってBの要素でない要素からなる集合(A&~B)」∨
「Aの要素であってBの要素である要素からなる集合(A& B)」∨
「Bの要素であってAの要素でない要素からなる集合(B&~A)」。
に於いて、
「Aの要素であってBの要素である要素からなる集合(A& B)」が、
「空集合(φ)」であるならば、
「集合Aと集合Bの和集合」=
「Aの要素であってBの要素でない要素からなる集合(A&~B)」∨
「Bの要素であってAの要素でない要素からなる集合(B&~A)」。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
① ~(A→ B & B→ A) ⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
② ~{(~A∨ B)&(~B∨ A)} ⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
③ ( A&~B)∨( B&~A) ⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
④「集合Aと集合Bの積集合が、空集合。」⇔(集合Aと集合Bは等しく)ない。
従って、
(11)により、
(12)
「集合Aと集合Bが等しくない。」といふことと、
「集合Aと集合Bの積集合が、空集合である。」といふことは、「同じ」である。
然るに、
(13)
(高等学校数学A/集合と論理)
に於いて、
「xが、Aの要素であって、Bの要素である。」ならば、
「集合Aと集合Bの積集合は、空集合ではなく」、尚且つ、「集合Aと集合Bは、同じではない。」
従って、
(12)(13)により、
(14)
「集合Aと集合Bが等しくない。」といふことと、
「集合Aと集合Bの積集合が、空集合である。」といふことは、「同じ」であって、尚且つ、「同じ」ではない。
従って、
(15)
(01)~(12)と(13)は、「矛盾」するものの、私には、どうしてさうなるのかが、分からない。
(01)
(ⅰ)
1 (1)∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)} A
2 (2) (Aa&~Ba)∨(~Aa& Ba) A
3 (3) ∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) A
3 (4) Aa→ Ba & ~Aa→~Ba 3UE
3 (5) Aa→ Ba 4&E
6 (6) Aa&~Ba A
6 (7) Aa 6&E
36 (8) Ba 57MPP
6 (9) ~Ba 6&E
36 (ア) Ba&~Ba 89&I
6 (イ)~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) 3アRAA
3 (ウ) ~Aa→~Ba 4&E
エ (エ) ~Aa& Ba A
エ (オ) ~Aa エ&E
3 エ (カ) ~Ba ウオMPP
エ (キ) Ba オ&E
3 エ (ク) ~Ba&Ba カキ&I
エ (ケ)~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) 37RAA
2 (コ)~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) 26イエケEE
1 (サ)~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) 12コEE
(ⅱ)
1 (1)~∀x(Ax→Bx & ~Ax→~Bx) A
1 (2)∃x~(Ax→Bx & ~Ax→~Bx) 1量化子の関係
3 (3) ~(Aa→Ba & ~Aa→~Ba) A
3 (4) ~(Aa→Ba)∨~(~Aa→~Ba) 3ド・モルガンの法則
3 (5) (Aa→Ba)→~(~Aa→~Ba) 4含意の定義
6 (6) (Aa→Ba) A
36 (7) ~(~Aa→~Ba) 56MPP
8 (8) Aa∨~Ba A
8 (9) ~Aa→~Ba 8含意の定義
368 (ア) ~(~Aa→~Ba)&
(~Aa→~Ba) 79&I
36 (イ) ~(Aa∨~Ba) 8アRAA
36 (ウ) ~Aa& Ba イ、ド・モルガンの法則
3 (エ) (Aa→Ba)→(~Aa& Ba) 6ウCP
3 (オ) ~(Aa→Ba)∨(~Aa& Ba) エ、含意の定義
カ (カ) ~(Aa→Ba) A
キ (キ) ~Aa∨Ba A
キ (ク) Aa→Ba キ含意の定義
カキ (ケ) ~(Aa→Ba)&
(Aa→Ba) カク&I
カ (コ) ~(~Aa∨Ba) キケRAA
カ (サ) Aa&~Ba コ、ド・モルガンの法則
カ (シ) (Aa&~Ba)∨(~Aa& Ba) サ∨I
ス(ス) (~Aa& Ba) A
ス(セ) (Aa&~Ba)∨(~Aa& Ba) ス∨I
3 (ソ) (Aa&~Ba)∨(~Aa& Ba) オカシスセ∨E
3 (タ)∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)} ソEI
1 (チ)∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)} 23タEE
従って、
(01)により、
(02)
① ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① あるxは、AであってBでないか、Aでなくて、Bであるかの、いづれかである。
② ~∀x(Ax→Bx&~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)
① あるxは、AであってBでないか、Aでなくて、Bであるかの、いづれかである。
といふことは、
① あるxが、Aであって、尚且つ、Bである。といふことはない。
といふことである。
然るに、
(05)
① あるxが、Aであって、尚且つ、Bである。といふことはない。
といふことは、
①「集合Aと、集合Bの積集合」が「空集合」である。
といふ、ことである。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
①「集合Aと、集合Bの積集合」が「空集合」である。
② ~∀x(Ax→Bx&~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
といふことになるものの、「本当に、さうなのだらうか?」
(07)
「対偶」により、
② ~Ax→~Bx
③ Bx→ Ax
従って、
(06)(07)に於いて、
(08)
② ~∀x(Ax→Bx&~Ax→~Bx)
③ ~∀x(Ax→Bx& Bx→ Ax)
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(09)
③ ∀x(Ax→Bx& Bx→ Ax)
といふことは、
③「集合Aと集合Bは、等しい。」
といふことである。
従って、
(08)(09)により、
(10)
② ~∀x(Ax→Bx&~Ax→~Bx)
といふことは、
③「集合Aと集合Bは、等しくない。」
といふことである。
従って、
(06)(10)により、
(11)
①「集合Aと、集合Bの積集合」が「空集合」である。
②「集合Aと、集合Bは、等しくない。」
に於いて、
①=② である。
といふことになる。
然るに、
(12)
③「集合Aが、集合Bの、真部分集合」であっても、
②「集合Aと、集合Bは、等しくない。」
然るに、
(13)
③「集合Aが、集合Bの、真部分集合である」ならば、
①「集合Aと、集合Bの積集合」は「空集合」ではない。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
①「集合Aと、集合Bの積集合」が「空集合」ない。としても、
②「集合Aと、集合Bは、等しくない。」
といふことに、なるものの、「その辺のところが、数学が苦手な私には、ナゾである。」
然るに、
(15)
① ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
① と ② が「矛盾」することは、「明白」である。
従って、
(16)
① ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② であることは、「明白」である。
従って、
(16)により、
(17)
① ~∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ~~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
従って、
(17)により、
(18)
「二重否定(~~)」により、
① ~∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(19)
(ⅰ)
1 (1)~∃x{(Ax&~Bx)∨ (~Ax&Bx)} A
1 (2)∀x~{(Ax&~Bx)∨ (~Ax&Bx)} 1量化子の関係
1 (3) ~{(Aa&~Ba)∨ (~Aa&Ba)} 1UE
1 (4) ~(Aa&~Ba)&~(~Aa&Ba) 3ド・モルガンの法則
1 (5) ~(Aa&~Ba) 4&E
6 (6) Aa A
7 (7) ~Ba A
67 (8) Aa&~Ba 67&I
167 (9) ~(Aa&~Ba)&
(Aa&~Ba) 58&I
16 (ア) ~~Ba 79RAA
16 (イ) Ba アDN
1 (ウ) Aa→ Ba 6イCP
1 (エ) ~(~Aa&Ba) 4&E
オ (オ) ~A A
カ(カ) Ba A
オカ(キ) ~Aa&Ba オカ&I
1 オカ(ク) ~(~Aa&Ba)&
(~Aa&Ba) エキ&I
1 オ (ケ) ~Ba カクRAA
1 (コ) ~Aa→~Ba エケCP
1 (サ) Aa→Ba&~Aa→~Ba ウコ&I
1 (シ) ∀x(Ax→Bx&~Ax→~Bx) サUI
(ⅱ)
1 (1) ∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx) A
2 (2) ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)} A
1 (3) Aa→ Ba & ~Aa→~Ba 1UE
4 (4) Aa&~Ba ∨ ~Aa& Ba A
1 (5) Aa→ Ba 3&E
6 (6) Aa&~Ba A
6 (7) Aa 6&E
1 6 (8) Ba 57MPP
6 (9) ~Ba 6&E
1 6 (ア) Ba&~Ba 89&I
1 (イ) ~Aa→~Ba 3&E
ウ(ウ) ~Aa& Ba A
ウ(エ) ~Aa ウ&E
1 ウ(オ) ~Ba イエMPP
ウ(カ) Ba ウ&E
1 ウ(キ) Ba&~Ba カオ&E
1 4 (ク) Ba&~Ba 46アウキ∨E
12 (ケ) Ba&~Ba 24クEE
1 (コ)~∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)} 2ケRAA
従って、
(19)により、
(20)
① ~∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
従って、
(20)により、
(21)
① ~~∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
従って、
(21)により、
(22)
「二重否定(~~)」により、
① ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)(22)により、
(23)
① ∃x{(Ax&~Bx)∨(~Ax& Bx)}
② ~∀x(Ax→ Bx & ~Ax→~Bx)
に於いて、
①=② である。
(01)
① ∀x(Sx→P)
② ∃x(Sx&P)
に於いて、例へば、
① ∀x(犬x→動物x)
② ∃x(動物x&犬x)
である。
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(犬x→動物x)
② ∃x(動物x&犬x)
① ∀x{少年x→∃y(少女y&愛xy)}
② ∃x{少女x&∀y(少年y→愛yx)}
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∃x{象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
といふ「論理式(Well-formed formula)」は、
① ∀x(Sx→P)
② ∃x(Sx&P)
といふ「論理式」の、「S(Predicate letter)」と「P(Propositional function)」に対する「代入例(Substitution instances)」である。
然るに、
(03)
① ∀x(犬x→動物x)
② ∃x(動物x&犬x)
① ∀x{少年x→∃y(少女y&愛xy)}
② ∃x{少女x&∀y(少年y→愛yx)}
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∃x{象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
といふ「論理式」は、それぞれ、
① すべてのxについて、xが犬であるならば、xは動物である。
② あるxは動物であって、犬である。
① すべてのxについて、xが少年であるならば、あるyは少女であって、xはyを愛す。
② あるxは少女であって、すべてのyについて、yが少年であるならば、yはxを愛す。
① すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、yは長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
② あるxは象であって、あるyがxの鼻であって長いならば、あるzはxの鼻ではなくて、長い。
といふ、「意味」である。
従って、
(03)により、
(04)
① ∀x(犬x→動物x)
② ∃x(動物x&犬x)
① ∀x{少年x→∃y(少女y&愛xy)}
② ∃x{少女x&∀y(少年y→愛yx)}
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∃x{象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
といふ「論理式」は、
① 犬は動物である。
② ある動物は犬である。
① 少年、みな、その愛する所の少女有り。
② ある少女、すべての少年の愛する所となる。
① 象は鼻が長い。
② ある象は鼻も長い。
といふ「意味」である。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① 犬は動物である。
② ある動物は犬である。
① 少年、みな、その愛する所の少女有り。
② ある少女、すべての少年の愛する所となる。
① 象は鼻が長い。
② ある象は鼻も長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x(犬x→動物x)
② ∃x(動物x&犬x)
① ∀x{少年x→∃y(少女y&愛xy)}
② ∃x{少女x&∀y(少年y→愛yx)}
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∃x{象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
といふ「意味」であって、これらの「論理式」は、
① ∀x(Sx→P)
② ∃x(Sx&P)
といふ「論理式」の、「S(述語文字)」と「P(命題関数)」に対する「代入例」である。
然るに、
(06)
男女に分けて「柳は緑さ(男言葉)」とか「花は紅よ(女言葉)」とかいうふうに。そして、ハはむろん主辞の方に入れなければならない。
主辞 賓辞
The dog │ is an animal.
犬は │ 動物である。(動物さ、動物よ)
主辞どうしを比べると、定冠詞 the と助詞ハとに共通性がありそうに見える。これは全称(または周布)ということに関連する共通性であるが、ここでは深入りしない。
(三上章、日本語の論理、1963年、6頁)
(07)
かりに既成専門語をご破算にして、文法(英文法、日本文法)と論理学とが今新たにそれぞれの専門語をきめるものと仮定しよう。問題は subject という俗語を採用すべきか否かである。
別掲は、かなり権威のある英和辞典の訳語表である。〔俗語〕というのは、下の専門語と区別するためわたしが入れたものであり、そこのアンダラインもわたしが引いた。これで、俗語としては題という意味をもっていることがわかる。
SUBJECT―n.
1〔俗語〕主題,題目,題(theme);教授科目,学科;演題,題目,議題,話題(topic);画題:
・・・・・・中略・・・・・・
7〔文法〕主題,主部(Cf.object)
8〔論理学〕主辞,主語(opp.attribute)
9〔哲学〕主体,主観,我,自我,実体;物体(thing in itself)
(三上章、日本語の論理、1963年、62・63頁)
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
① 犬は動物である。
② ある動物は犬である。
① 少年、みな、その愛する所の少女有り。
② ある少女、すべての少年の愛する所となる。
① 象は鼻が長い。
② ある象は鼻も長い。
といふ「日本語(命題)」は、
① ∀x(Sx→P)
② ∃x(Sx&P)
といふ「論理式」の、「S(述語文字)」と「P(命題関数)」に対する「代入例」であって、
S(述語文字)=主辞・主語(Subject)
P(命題関数)=述部・賓辞(Predicate)
といふ、ことになる。
従って、
(08)により、
(09)
「述語論理(Predicate logic)」といふ「観点」からすれば
「伝統的論理学(traditional logic)」でいふ「主辞・賓辞」とは、「述語文字・命題関数」である。
といふ、ことになる。
(01)
① ∀x{象x→動物x}
② ∀x{象x→動物x&~象x→~動物x}
③ ∀x(象x→動物x&~(~象x→~動物x)}
といふ「論理式」は、順番に、
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物である。
② すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、 xが象でなければ、xは動物ではない。
③ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、xが象でなければ、xは動物ではない。といふわけではない。
といふ「意味」である。
然るに、
(02)
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物である。
といふことは、
① 象は動物である。
といふ、ことである。
(03)
② すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、xが象でなければ、xは動物ではない。
といふことは、
② 象は動物であり、象以外は動物ではない。
といふことであり、
② 象は動物であり、象以外は動物ではない。
といふことは、例へば、
②(机と、パソコンと、象であれば、)象が動物である。
といふ、ことである。
然るに、
(04)
(ⅲ)
1(1)∀x(象x→動物x& ~(~象x→~動物x)} A
1(2) 象a→動物a& ~(~象a→~動物a) 1UE
1(3) 象a→動物a 1&E
1(4) ~(~象a→~動物a) 1&E
1(5) ~(~象a& 動物a) A
1(6) ~~象a∨~動物a 5ド・モルガンの法則
1(7) ~象a→~動物a 6含意の定義
1(8) ~(~象a→~動物a)&
(~象a→~動物a) 47&I
1(9) ~~(~象a& 動物a) 5RAA
1(ア) (~象a& 動物a) 9DN
1(イ) ∃x(~象x& 動物x) アEI
1(ウ)∀x(象x→動物x) 3UI
1(エ)∀x(象x→動物x)&∃x(~象x& 動物x) イウ&I
(ⅲ)
1 (1)∀x(象x→動物x)&∃x(~象x&動物x) A
1 (2)∀x(象x→動物x) 1&E
1 (3) 象a→動物a 1UE
1 (4) ∃x(~象x& 動物x) 1&E
5 (5) ~象a& 動物a A
6(6) ~象a→~動物a A
5 (7) ~象a 5&E
56(8) ~動物a 67MPP
5 (9) 動物a 5&E
56(ア) ~動物a&動物a 89&I
5 (イ) ~(~象a→~動物a) 6アRAA
1 (ウ) ~(~象a→~動物a) 45イEE
1 (エ) 象a→動物a& ~(~象a→~動物a) 3ウ&I
1 (オ)∀x(象x→動物x& ~(~象x→~動物x)} エUI
従って、
(04)により、
(05)
③ ∀x(象x→動物x&~(~象x→~動物x)}
④ ∀x(象x→動物x)&∃x(~象x&動物x)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)(05)により、
(06)
③ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、xが象でなければ、xは動物ではない。といふわけではない。
④ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、あるxは象ではないが、動物である。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(07)
③ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、xが象でなければ、xは動物ではない。といふわけではない。
④ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、あるxは象ではないが、動物である。
といふことは、「象以外にも動物はゐる。」といふことであり、「象以外にも動物はゐる。」といふことは、「象も動物である。」といふことである。
従って、
(01)~(07)により、
(08)
① ∀x{象x→動物x}
② ∀x{象x→動物x&~象x→~動物x}
③ ∀x(象x→動物x&~(~象x→~動物x)}
といふ「論理式」は、
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ、「意味」である。
―「昨日(令和元年11月18日)の記事」の「続き」なので、(15)番から始めます。―
従って、
(14)により、
(15)
① ∀x(男性x) ≡すべての人は男性である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
に於いて、
① ならば、② である。
としても、「逆に」、
② ならば、① である。
とは限らない。
といふことは、「理屈」の上でも、「述語論理」としても、「正しい」。
従って、
(15)により、
(16)
① ∀x(男性x)
② ∀x(男性x∨中野区民x)
に於いて、
男性=中野区民
中野区民=男性
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③ ∀x(中野区民x) ≡すべての人は中野区民である。
④ ∀x(中野区民x∨男性x)≡すべての人は、中野区民であるか、男性である。
に於いて、
③ ならば、④ である。
としても、
④ ならば、③ である。
とは限らない。
然るに、
(17)
「交換法則(commutative law)」により、
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
④ ∀x(中野区民x∨男性x)≡すべての人は、中野区民であるか、男性である。
に於いて、
②=④ である。
従って、
(17)により、
(18)
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
④ ∀x(中野区民x∨男性x)≡すべての人は、中野区民であるか、男性である。
に於いて、
④ に関しては、「それ」を用ひず、
② だけを、用ひることにする。
従って、
(14)~(18)により、
(19)
① ∀x(男性x) ≡すべての人は男性である。
③ ∀x(中野区民x) ≡すべての人は中野区民である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
に於いて、
(Ⅰ)① ならば、② である。としても、② ならば、① である。とは限らない。
(Ⅱ)③ ならば、② である。としても、② ならば、③ である。とは限らない。
従って、
(19)により、
(20)
(Ⅲ)「① か ③」ならば、② である。としても、② ならば、「① か ③」である。とは限らない。
然るに、
(19)(20)により、
(21)
(Ⅲ)「① か ③」ならば、② である。としても、② ならば、「① か ③」である。とは限らない。
といふことは、
(Ⅲ)∀x(男性x)∨∀x(中野区民x)├ ∀x(男性x∨中野区民x)
といふ、ことである。
従って、
(19)(21)により、
(22)
F=男性
G=中野区民
とするならば、
(Ⅲ)「① か ③」ならば、② である。としても、② ならば、「① か ③」である。とは限らない。
といふことは、
(Ⅲ) ∀xFx∨∀xGx├ ∀x(Fx∨Gx)
といふ、ことである。
然るに、
(23)
112 ∀xFx∨∀xGx├ ∀x(Fx∨Gx)
(E.J.レモン著、竹尾 治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、155頁)
従って、
(01)~(23)により、
(24)
∀xFx∨∀xGx であるならば、 ∀x(Fx∨Gx) であるが、
∀x(Fx∨Gx) であるとしても、 ∀xFx∨∀xGx であるとは、限らない。
といふことは、「日本語で考へた理屈」としても、「述語論理」としても、「正しい」。
(01)
{aさん、bさん、cさん}の{3人}が{変域(ドメイン)}であるとする。
従って、
(01)により、
(02)
aさんは男性であり、
bさんも男性であり、
cさんも男性である。
とすると、
∀x(男性x)≡すべての人は男性である。
然るに、
(03)
aさんは男性であり、
bさんも男性であり、
cさんも男性である。
とすると、
aさんは男性であるか、中野区民である。
bさんも男性であるか、中野区民である。
cさんも男性であるか、中野区民である。
といふことは、「本当(真)」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
aさんは男性であるか、中野区民である。
bさんも男性であるか、中野区民である。
cさんも男性であるか、中野区民である。
といふことは、
① ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
といふ、ことである。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① ∀x(男性x) ≡すべての人は男性である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
に於いて、
① ならば、② である。
然るに、
(06)
1(1) ∀x男性x A
1(2) 男性a A
1(3) 男性a∨中野a 2∨I
1(4)∀x(男性x∨中野x) 3UI
従って、
(05)(06)により、
(07)
① ∀x(男性x) ≡すべての人は男性である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
に於いて、
① ならば、② である。
といふことは、「述語論理」としても、「妥当」である。
然るに、
(08)
例へば、
aさんは女性であるが、中野区民である。
bさんは男性であって、練馬区民である。
cさんは女性であるが、中野区民である。
としても、
aさんは男性であるか、中野区民である。
bさんも男性であるか、中野区民である。
cさんも男性であるか、中野区民である。
といふこと、すなはち、
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
といふことは、「本当(真)」である。
然るに、
(09)
aさんは女性であるが、中野区民である。
bさんは男性であって、練馬区民である。
cさんは女性であるが、中野区民である。
といふのであれば、
aさんは女性であり、
cさんも女性であるため、
① ∀x(男性x)≡すべての人は男性である。
といふことは、「ウソ(偽)」になる。
従って、
(05)(08)(09)により、
(10)
① ∀x(男性x) ≡すべての人は男性である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
に於いて、
① ならば、② である。
としても、その「逆」である、
② ならば、① である。
といふことには、ならない。
といふことは、「理屈」として、「正しい」。
然るに、
(11)
1 (1)∀x(男性x∨中野x) A
1 (2) 男性b∨中野b 1UE
3 (3) 男性b A
3 (4) ∀x男性x 3UI
とするならば、
3 (3) 男性b A
は、 男性b の、
b が、「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」する。
従って、
(12)
5(5) 中野b A
5(6) ∀x中野x 5UI
とする場合も、
5(5) 中野b A
b が、「UI(普遍量記号導入の規則)」に「違反」する。
従って、
(11)(12)により、
(13)
① ∀x(男性x) ≡すべての人は男性である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
に於いて、
② ならば、① である。
といふことは、「述語論理」としても、「妥当」でない。
従って、
(10)(13)により、
(14)
① ∀x(男性x) ≡すべての人は男性である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性であるか、中野区民である。
に於いて、
① ならば、② である。
としても、
② ならば、① である。
といふことには、ならない。
といふことは、「理屈」の上でも、「述語論理」としても、「正しい」。
(01)
① ∀x(Sx→P)
② ∃x(Sx&P)
に於いて、
Sは「述語文字(Predicate letter)」であるが、
Pは「命題関数(Propositional function)」であるとする。
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(Sx→P)
② ∃x(Sx&P)
は、例へば、
① ∀x(象x→動物x)
② ∃x(動物x&象x)
① ∀x{少年x→∃y(少女y&愛xy)}
② ∃x{少女x&∀y(少年y→愛yx)}
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∃x{象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ∀x(象x→動物x)=象は動物である。
② ∃x(動物x&象x)=ある動物は象である。
① ∀x{少年x→∃y(少女y&愛xy)}=少年、みな、その愛する所の少女有り。
② ∃x{少女x&∀y(少年y→愛yx)}=ある少女、すべての少年の愛する所となる。
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}=象は鼻が長い。
② ∃x{象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}=ある象は鼻も長い。
は、それぞれ、
① ∀x(Sx→P)
② ∃x(Sx&P)
に於ける、「SとPに対する、代入例(Substitution instances)」である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
「述語論理(Predicate logic)」といふ「観点」からすると、
① 象は動物である。
② ある動物は象である。
① 少年、みな、その愛する所の少女有り。
② ある少女、すべての少年の愛する所となる。
① 象は鼻が長い。
② ある象は鼻も長い。
等に於ける「主語(Subject)」と「述語(Predicate)」は、
① ∀x(Sx→P)
② ∃x(Sx&P)
に於ける、「S(述語文字)」と「P(命題関数)」である。
といふ、ことになる。
(01)
(ⅰ)
1 (1)~∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} A
1 (2)∃x~{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} 1量化子の関係
3 (3) ~{象a→[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]} A
3 (4) ~{~象a∨[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]} 3含意の定義
3 (5) 象a&~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)] 4ド・モルガンの法則
3 (6) 象a 5&E
3 (7) ~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)] 5&E
3 (8) ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z) 7ド・モルガンの法則
3 (9) ∃y(鼻ya&長y)→~∀z(~鼻za→~長z) 8含意の定義
ア (ア) ∃y(鼻ya&長y) A
3ア (イ) ~∀z(~鼻za→~長z) 9アMPP
3ア (ウ) ∃z~(~鼻za→~長z) イ量化子の関係
エ(エ) ~(~鼻ba→~長b) A
エ(オ) ~( 鼻ba∨~長b) エ含意の定義
エ(カ) ~鼻ba& 長b オ、ド・モルガンの法則
エ(キ) ∃z(~鼻za& 長z) カEI
3ア (ク) ∃z(~鼻za& 長z) ウエキEE
3 (ケ) ∃y(鼻ya&長y)→∃z(~鼻za& 長z) アクCP
3 (コ) 象a&[∃y(鼻ya&長y)→∃z(~鼻za& 長z)] 6ケ&I
3 (サ) ∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]} コEI
1 (シ) ∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]} 13サEE
(ⅱ)
1 (1) ∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]} A
2 (2) 象a&[∃y(鼻ya&長y)→∃z(~鼻za& 長z)] A
2 (3) 象a 2&E
2 (4) ∃y(鼻ya&長y)→∃z(~鼻za& 長z) 2&E
5 (5) ∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} A<br>
5 (6) 象a→[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)] 5UE<br>
25 (7) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 36MPP
25 (8) ∃y(鼻ya&長y) 7&E
25 (9) ∃z(~鼻za& 長z) 48MPP
25 (ア) ∀z(~鼻za→~長z) 7&E
イ(イ) ~鼻ba& 長b A
25 (ウ) ~鼻ba→~長b アUE
イ(エ) ~鼻ba イ&E
25イ(オ) ~長b ウエMPP
イ(カ) 長b イ&E
25イ(キ) ~長b&長b オカ&I
25 (ク) ~長b&長b 9イキEE
2 (ケ)~∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} 5クRAA
1 (コ)~∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} 12ケEE
従って、
(01)により、
(02)
① ~∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
② ∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。といふことはない。
② あるxが象であって、 あるyがxの鼻であって長いならば、 あるzはxの鼻でなくて、長い。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
「ある命題A」 と「ある命題B 」 が「等しい」のであれば、
「命題Aの否定」と「命題Bの否定」も「等しい」。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ~∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
② ∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]}
に於いて、
①=② であるが故に、
③ ~~∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
④ ~∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]}
に於いても、
③=④ でなければ、ならない。
然るに、
(05)
「二重否定(DN)」により、
③ ~~∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
⑤ ∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
に於いて、
③=⑤ である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
③ ∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
④ ~∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]}
に於いても、
③=④ でなければ、ならない。
然るに、
(07)
(ⅲ)
1 (1) ∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} A
1 (2) 象a→[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)] 1UE
3 (3) 象a&[∃y(鼻ya&長y)→∃z(~鼻za& 長z)] A
3 (4) 象a 3&E
3 (5) [∃y(鼻ya&長y)→∃z(~鼻za& 長z)] 3&E
6 (6) ∃y(鼻ya&長y) A
36 (7) ∃z(~鼻za& 長z) 56MPP
8(8) ~鼻ba& 長b A
8(9) ~~(~鼻ba& 長b) 8DN
8(ア) ~(~~鼻ba∨~長b) 9ド・モルガンの法則
8(イ) ~(~鼻ba→~長b) ア含意の定義
8(ウ) ∃z~(~鼻za→~長z) イEI
36 (エ) ∃z~(~鼻za→~長z) 78ウEE
36 (オ) ~∀z(~鼻za→~長z) エ量化子の関係
13 (カ) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 24MPP
13 (キ) ∀z(~鼻za→~長z) カ&E
136 (ク) ~∀z(~鼻za→~長z)&∀z(~鼻za→~長z) オキ&I
13 (ケ) ~∃y(鼻ya&長y) 6クRAA
13 (コ) ∃y(鼻ya&長y) カ&E
13 (サ) ~∃y(鼻ya&長y)&∃y(鼻ya&長y) ケコ&I
1 (シ) ~{象a&[∃y(鼻ya&長y)→∃z(~鼻za& 長z)]} 3サRAA
1 (ス)∀x~{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]} シUI
1 (セ)~∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]} ス量化子の関係
(ⅳ)
1 (1)~∃x{象x&[ ∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)]} A
1 (2)∀x~{象x&[ ∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)]} 1量化子の関係
1 (3) ~{象a&[ ∃y(鼻ya&長y)→ ∃z(~鼻za& 長z)]} 2UE
1 (4) ~{象a&[~∃y(鼻ya&長y)∨ ∃z(~鼻za& 長z)]} 3含意の定義
1 (5) ~象a∨~[~∃y(鼻ya&長y)∨ ∃z(~鼻za& 長z)] 4ド・モルガンの法則
1 (6) 象a→~[~∃y(鼻ya&長y)∨ ∃z(~鼻za& 長z)] 5含意の定義
7 (7) 象a A
17 (8) ~[~∃y(鼻ya&長y)∨ ∃z(~鼻za& 長z)] 67MPP
17 (9) ∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za& 長z) 8ド・モルガンの法則
17 (ア) ~∃z(~鼻za& 長z) 9&E
17 (イ) ∀z~(~鼻za& 長z) ア量化子の関係
17 (ウ) ~(~鼻ba& 長b) イUE
17 (エ) ~~鼻ba∨~長b ウ、ド・モルガンの法則
17 (オ) ~鼻ba→~長b エ含意の定義
17 (カ) ∀z(~鼻za→~長z) オUI
17 (キ) ∃y(鼻ya&長y) 9&E
17 (ク) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) カキ&I
1 (ケ) 象a→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} 7クCP
1 (コ) ∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} ケUI
従って、
(07)により、
(08)
果たして、
③ ∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
④ ~∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]}
に於いて、
③=④ である。
(09)
例へば、
(ⅰ)
1 (1)~∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} A
1 (2)∃x~{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} 1量化子の関係
(ⅳ)
1 (1)~∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]} A
1 (2)∀x~{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]} 1量化子の関係
で用ひた、「量化子の関係」の「証明」は、次(10、11)の通りである。
(10)
(a)~∀xFx├ ∃x~Fx
1 (1) ~∀xFx A
2 (2) ~∃x~Fx A
3(3) ~Fa A
3(4) ∃x~Fx 3EI
23(5) ~∃x~Fx&
∃x~Fx 24&I
2 (6) ~~Fa 35RAA
2 (7) Fa 6DN
2 (8) ∀xFx 7UI
12 (9) ~∀xFx&
∀xFx 28&I
1 (ア)~~∃x~Fx 29RAA
1 (イ) ∃x~Fx アDN
(b)∃x~Fx├ ~∀xFx
1 (1) ∃x~Fx A
2 (2) ~Fa A
3(3) ∀xFx A
3(4) Fa 3UE
23(5)~Fa&Fa 24&I
2 (6) ~∀xFx 35RAA
1 (7) ~∀xFx 126EE
(11)
(c)~∃xFx├ ∀x~Fx
1 (1)~∃xFx A
2(2) ∀xFx A
2(3) Fa 2UE
2(4) ∃xFx 3EI
12(5)~∃xFx&
∃xFx 14&I
1 (6) ~Fa 35RAA
1 (7)∀x~Fx 6UI
(d)∀x~Fx├ ~∃xFx
1 (1) ∀x~Fx A
1 (2) ~Fa A
3 (3) ∃xFx A
4(4) Fa A
1 4(5)~Fa&Fa 24&I
13 (6)~Fa&Fa 345EE
1 (7) ~∃xFx 26RAA
従って、
(10)(11)により、
(12)
「日本語(自然言語)」で言ふと、
① すべてのxがFである。といふわけではない。
② あるxは、 Fでない。
③ あるxが、 Fである。といふことはない。
④ すべてのxはFでない。
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
(13)
述語計算の方が(、アリストテレスの三段論法よりも、)習い覚えるのに骨が折れるということは確かにその通りである(unquestionably hard to learn)。
(E.J.レモン著、竹尾 治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、216頁改)
しかしながら、
(14)
(d)∀x~Fx├ ~∃xFx
1 (1) ∀x~Fx A
1 (2) ~Fa A
3 (3) ∃xFx A
4(4) Fa A
1 4(5)~Fa&Fa 24&I
13 (6)~Fa&Fa 345EE
1 (7) ~∃xFx 26RAA
に於ける「それ」は、「自然演繹(Natural deduction:自然な演繹法)」と言ふくらひなので、これとは別の、「公理的展開(axiomatic development)」の方が、「自然演繹」よりも「難しい」ものと、思はれる。
(15)
「漢文の文法」 と「述語論理の文法」を比べると、「難しさ」は「同じくらひ」であるが、
「ラテン語の文法」と「述語論理の文法」を比べると、「ラテン語の文法(を覚える)」の方が、遥かに、極端に、難しい。