この時期なると日の出の時刻が遅くなっても,ベッドから抜け出す時刻も遅くなってしまう.太陽が和束町の背後にある三ヶ岳から出てくる瞬間をとらえられない日が続いている.朝寝坊したある休日,腰越峠のタイトーコーナーにて幻想的な風景に出会った.
和束町は深い朝もやに包まれていて,太陽の光が差し込んでいる辺りだけ黄色味がかって見えた.太陽は昇ってしばらくしても,まだオレンジ色の淡い光を降りそそいでいた.おそらく,霧のなかの小さな水滴が太陽からの暖色系の波長の光を反射しているものと思われた.
3か月前の暑い時期に墨絵の世界というタイトルでブログ記事を投稿したことがあったけれど,この時は太陽が薄雲にかかっていて,白と黒の世界だった.一方で,今回は淡いオレンジ色の世界と言ったところだろうか.
とくに安積親王陵墓付近だけ強めのオレンジ色に染まって見えるのがきれいであり,またとても不思議に思えた.安積親王陵墓は小高い山の上にあって,まわりは茶畑で囲まれている.ここには何か強いちからが渦巻ているとしか思えない.
このあと急ぎ和束町までオートバイを走らせてみたが,霧の中に入ってしまうと霧がオレンジ色に見えるわけではなかったし,霧もそこまで強いとは思えなかった.安積親王陵墓の麓にある自販機でコーヒーを飲んで眠気を覚ます.まるで夢を見ていたような不思議な光景だった.
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