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龍に魅せられて,東山区にある京都最古の禅寺,建仁寺へやってきた.鎌倉時代の建仁二年(1202年)の開創,開基は源頼家.臨済宗建仁寺派の大本山.昼前に訪れたが,深夜から早朝にかけて降った雪が,すこし残っていた.
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白砂に緑苔と巨石を配した大雄苑と称される枯山水の前庭は,「ここにいるだけで,こころ静かに自らと向き合える」,と謳われている.庭を前にして,しばらくの間,腰かけてみた.静かな時が刻々と過ぎ去っていく.忙しい現代において,無心になるということを改めて気づかせてくれる空間だ.
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仏殿兼用の拈華堂と呼ばれる法堂の天井には,2002年に創建800年を記念して,小泉淳作画伯(1924年-2012年)によって描かれた108畳におよぶ水墨画,双龍図がある.今世紀の作品なだけあって,とても鮮明でその迫力にただただ圧倒されるばかりだった.人々は龍に何を求めたのだろうか.
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建仁寺所蔵の国宝―風神雷神図屏風―のレプリカ(高詳細デジタル複製)も展示されている.本物は京都国立博物館に寄託されており,金箔が施された屏風だという.科学が発達した現代においても,雷のメカニズムが完全に解明されたわけではない.風にも雷にも神を見出した昔のひとの目には,自然現象がどのように見えていたのだろうか.
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建仁寺―そこには800年前の空間が,なお存在し続けている.
大哉 心乎 (大いなる哉 心や)
―人のこころは本来自由で大らかである―
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