丹後半島の伊根町新井には,棚田と海のすばらしい風景が広がっている.そして,もうひとつだけ特筆すべきことがある.この新井は,徐福が渡来した地として伝説が残っている.
棚田のあるところから,東に海岸線の方へ下っていくと,村道の脇に色あせた朱色の鳥居が建っている.ここが新井崎神社の入り口であり,徐福が祀られている場所だ.
入り口から階段を降りていくと,海岸の上に少しだけスペースがあって,第二の鳥居が建っている.正に海の前にある神社である.
鳥居をくぐると,すぐに簡素な拝殿が現われる.狛犬と獅子は,上半身は伏せているが,後ろ足はピンと立ち,しっぽを逆立てている.まるで,来る者の心の良し悪しを選別するように.言葉では説明できない,ある種の雰囲気を感じる場所だった.
参拝を終えたあとは,鳥居越しに海を一望することになる.これほど開放的な神社も珍しいかもしれない.そして,この時ばかりは,空が澄み切っており,とても印象的な光景だった.
徐福が,秦の始皇帝から不老不死の薬を探すように命じられ,上陸したとされる場所が,神社と反対側の海岸にあって,展望台のように整備されている.紀元前200年頃のことらしい.結局,不老不死の薬は見つからず,帰る機会も失ってしまったが,色々な技術を伝え,村人から慕われ,祭神とまでなったと言われている.
もっとも,徐福渡来の伝承が残る場所は,日本各地に十箇所ほどあるようだ.おそらく,何人もの徐福のような偉い人が日本にやってきては,不老不死の薬を探しながら,未熟だった文明の手助けをしたのかもしれない.
新井崎神社は,徐福が見た海の景色がそのままに残っている素晴らしい場所だった.
写真について,貴重なコメントをいただきまして,ありがとうございます.
ツーリングの雰囲気が少しでも伝わるように,写真を撮ることを心がけていますが,まだまだ未熟です.
このようなコメントを頂けるとは思っていませんでしたので,大変うれしいです.
ブログへの訪問,いつもありがとうございます.
いつも楽しみに拝見させていただいてます。
いつも思ってるのですが、写真の背景が素晴らしく美しいですね。
バイクが周りの風景に溶け込んでいて、画角と言うか写角と言うか、バイクメインでないところが、さりげなくいいですね。
参考にしたいけど、私の技術ではまだまだ難しいです💦