オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

九木崎原生林④ オハイブルー

2022年06月26日 | 尾鷲
【目次 : 九木崎原生林】①序章, ②迷路のような道, ③オハイへ, ④オハイブルー, ⑤頂山を登る, ⑥ハカリカケ岩, ⑦帰還, ⑧エンドロール



 原生林を抜けると九木崎の先端,オハイにたどり着く.オハイは柱状節理の発達した岩場だ.傾斜は緩やかなので,海岸付近まで下りて行くことができる.そして,この岩場の間を原生林から流れ出る水が勢いよく海へと注ぐ.



 目の前には,朝のおだやかな熊野灘が広がっていた.ここまで原生林の中を歩き通して,さすがにくたびれたので岩場に寝そべって休憩することにした.頭上からは太陽の陽射しが容赦なく降りそそぐ.



 南の方角には,柱状節理の発達した海岸が悠々とそびえ立つ.海を挟んでナサ崎,そして,三木崎まで眺めることができる.ダイナミックな紀伊半島の大自然に,疲れも吹き飛ぶ感じだ.



 この柱状節理の海岸が陸地側に湾曲した部分があって,そこの海水がとてもきれいでオハイブルーと言われる.写真では伝わりにくいとは思うが,この部分の海水だけ鮮やかな色を呈していた.



 11時くらいになると,太陽の光が海水全体に届き,もっともきれいだと言われている.ところが,わたしが訪れた時刻はまだ8時過ぎだったので,太陽の光が十分ではなかった.



 とはいえ,わたしにとっては,この時刻の海水でも十分すぎるほどに美しかった.そして,ブルーというよりは,むしろグリーンに近い色のように見えた.時刻によって,海水の色も刻々と変わるのかもしれない.



 いつまでも海を眺めていたいところだが,時間の都合もあるので戻ることにしよう.オハイは九木崎原生林と熊野灘の境界線で,秘境に相応しく神秘的な場所だった.
 九木崎原生林の冒険は,あともう少しだけ続く.

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