そんなに離れてはいない所に「川」が流れている。
「河」と言う程のモノでは無いが、長さはかなりあり、複数の市や町にまたがって流れている。私にとっては非常に思い出深い「川」。
中学生の頃の私は、水質調査に何となく明け暮れていたりもした。まぁ、生き物…って観点から川がきれいか、そうでないのか…って事を調べたりしていたのだが、都市部を流れる川なんか上流から下流まで「満遍なく汚い…」ってのが当たり前で、生き物もそれを何となく教えてくれてはいたのである。
仲間は化学的に水質を調べていたりもしたので、これに付き合って、十数か所のサンプルを「ちゃりんこ」で遠路はるばる取りに行き、今ではちょっと考えられない本格的な水質検査なども手伝った。CODと言うちゃんとした水質検査である。
でまぁ、川の始点から終点まで知っているので、驚く事も無いままに十数年が過ぎ去り、久々にじっくりと眺めて来た。散歩…である。
私が想像していた川は、汚いままに時間が止まっていて、流れはあるものの緩慢だし、濁って川底が見えないけれど、釣り糸を垂らせば「何か釣れるかも…」って感じだったんだけれども…
「キレイじゃん…」
見違えていた。水量は昔と比べて浅くなっているが、透き通った水が適度な速さで流れているし、コイだのなんだの…って魚が泳いでいるのが見えるんである。
「あー。どーしちゃったんかなぁ…」
複数の都市を流れてくる川は生活廃水の捨て場でもあり、途中でキレイにしようと思ってもなかなか出来る事じゃないし、無理ってもの。上から下まで「キレイにする」って強い意志と、都市どうしの協調が無いと難しいものなんだけれど、汚れは明らかに減っている。
本当なら、濁った川で甥と釣りでもしようかと下見に来たのだが、これでは釣りもなかなかしづらい。どこを見ても泳いでいる魚が見えるし、見えている魚を釣ってもあまり面白くない…。
で、まぁせっかくだから、川沿いに歩いてみた。
ちょっとした「堰」があって、川の水は滝みたいに落ちるんだけれど、私の記憶では生活廃水で得体の知れない「泡」が無数に広がり、いかにも「汚い…」印象しか残っていなかったのだが、小さくキレイな滝がそこにあり、無数の大きなコイがうろうろしていた。それでもまぁ、ゴミは何となく川に流れていたりするんだけれど、ひと際目立つゴミが浮いていた。
「あー! ドラえもんが浮いてる!」
甥の言うとおり、あの特有なカラーが鮮やかなまま、ネコ型ロボットは川面に左半身を沈めながら横たわっている。遠くから見ても、けっこうデカイ…。
「うーん。ドラえもんがドザえもん…」
大きく赤い口元に笑みを大きく保ったまま…ってのが実にシュールだった。
「河」と言う程のモノでは無いが、長さはかなりあり、複数の市や町にまたがって流れている。私にとっては非常に思い出深い「川」。
中学生の頃の私は、水質調査に何となく明け暮れていたりもした。まぁ、生き物…って観点から川がきれいか、そうでないのか…って事を調べたりしていたのだが、都市部を流れる川なんか上流から下流まで「満遍なく汚い…」ってのが当たり前で、生き物もそれを何となく教えてくれてはいたのである。
仲間は化学的に水質を調べていたりもしたので、これに付き合って、十数か所のサンプルを「ちゃりんこ」で遠路はるばる取りに行き、今ではちょっと考えられない本格的な水質検査なども手伝った。CODと言うちゃんとした水質検査である。
でまぁ、川の始点から終点まで知っているので、驚く事も無いままに十数年が過ぎ去り、久々にじっくりと眺めて来た。散歩…である。
私が想像していた川は、汚いままに時間が止まっていて、流れはあるものの緩慢だし、濁って川底が見えないけれど、釣り糸を垂らせば「何か釣れるかも…」って感じだったんだけれども…
「キレイじゃん…」
見違えていた。水量は昔と比べて浅くなっているが、透き通った水が適度な速さで流れているし、コイだのなんだの…って魚が泳いでいるのが見えるんである。
「あー。どーしちゃったんかなぁ…」
複数の都市を流れてくる川は生活廃水の捨て場でもあり、途中でキレイにしようと思ってもなかなか出来る事じゃないし、無理ってもの。上から下まで「キレイにする」って強い意志と、都市どうしの協調が無いと難しいものなんだけれど、汚れは明らかに減っている。
本当なら、濁った川で甥と釣りでもしようかと下見に来たのだが、これでは釣りもなかなかしづらい。どこを見ても泳いでいる魚が見えるし、見えている魚を釣ってもあまり面白くない…。
で、まぁせっかくだから、川沿いに歩いてみた。
ちょっとした「堰」があって、川の水は滝みたいに落ちるんだけれど、私の記憶では生活廃水で得体の知れない「泡」が無数に広がり、いかにも「汚い…」印象しか残っていなかったのだが、小さくキレイな滝がそこにあり、無数の大きなコイがうろうろしていた。それでもまぁ、ゴミは何となく川に流れていたりするんだけれど、ひと際目立つゴミが浮いていた。
「あー! ドラえもんが浮いてる!」
甥の言うとおり、あの特有なカラーが鮮やかなまま、ネコ型ロボットは川面に左半身を沈めながら横たわっている。遠くから見ても、けっこうデカイ…。
「うーん。ドラえもんがドザえもん…」
大きく赤い口元に笑みを大きく保ったまま…ってのが実にシュールだった。