※井上さんがレポートを書いてくださいました。
シカ柵設置直前から年に一度行っている、高槻先生指導の植生調査を実施しました。調査地点は草原内に10か所。ポールが立っているのですが、毎年、そこの植生を調査します。今年の調査に集まったのは8名。
いつもは入れない遊歩道のロープの中に入っていきます。ポールが立っている所で、折り尺2本を使って、1m四方の方形を作って、その中にどんな植物があるかを調べます。まず10cm×10cmの中の植物、次に10×25、25×25、25×50、50×50、50×100、100×100というふうに範囲を広げていって、あった植物を記録していきます。もう花の咲き終わったものが多く、葉で植物名を同定しなくてはなりません。特に根生葉のものや小さな葉のものは何の植物なのか、判断の難しいものもありますが、高槻先生や植原さんが植物名を同定していきます。他の人たちは周りでその様子を見ていますが、植物の同定では、葉の形や葉柄など、植物をよく観察しなくてはならないことがわかり、皆、興味深げでした。私は記録を担当しました。
1m四方の中の植物の同定が終わると、高槻先生がその植物の「被度」(調査区内で出現した各植物種が、どの程度の面積を占めているのかを示す尺度)と「高さ」も見ていき、それを記録します。その後、1m方形の外側1m×2mと2m×2mに新たに見られた植物も記録して、1区画の調査が終わります。
午前中5か所、午後5か所の調査をしました。記録していくと1か所で30種類くらいの植物があり、植物が増えてきているのがわかります。また、同じ草原内でも地点によって、見られる植物が少しずつ違うことも興味深いです。
参加した何人かは始めは調査の様子を見ていましたが、特定外来植物のヒメジョオンをあちこちに見つけて、この駆除作業をおこなってくれました。
1週間前に比べると、夏の花はほとんど終わっていますが、ヤマラッキョウが花盛り。やはり増えているようで、たくさん咲いていました。ノハラアザミは次々に咲くようで、咲き終わりもあるけれど、まだきれいに咲いているものも多かったです。これらの花にはウラナミシジミやセセリチョウ、アブやハムシがきていました。ノダケの上には、キアゲハの幼虫がいっぱい。2,3歳のものから終齢のものまでさまざまな時期の幼虫がいました。1つのノダケには8匹もいました。花や葉を食べつくしていて、これから寒くなるのに大丈夫かと気になりました。
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