乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

谷地坊主の観察会

2023年07月01日 | 観察会

※井上さんかレポートを書いてくださいました。

 天気予報は雨。でも乙女高原なら雨でも歩けるだろうし、植原さんはきっと来ているだろうと思い、出かけました。途中では小雨が降ったりもしましたが、乙女高原に近づいていくと、雨は止んできました。塩平からの林道ではコアジサイが上品な薄紫色に咲いています。ヤマアジサイも咲き始めていました。アワブキの白い花も目につきました。法面の上にクモキリソウがきれいに咲いているのも見ました。
 乙女高原に到着すると、果たして植原さんがいました。さすがに一般のお客さんはいません。雨も止んでいるので、予定通り谷地坊主の観察です。長靴をはいて、念のためレインウェアを着て、傘を持って、観察場所になっている湿地へ向かいました。

 


 谷地坊主はすっかり夏の姿になっていて、緑の葉が四方八方に伸びていました。それがたくさん並んでいて壮観です。その中で、身体測定をするものが5つ決めてあり、プレートが打ってあるので、それらの計測をしました。

2人だけなので、植原さんが計測し、私が記録をしました。高さ、左右の広がり(幅)を測り、そこにいた生き物(虫)と植物も調べます。記録はその姿のスケッチもあるので、よく見ると、穂が出ていました。5つのうち、1つは何かで削られていて、根の部分が3分の1ほどなくなっていました。またもう一つは以前は島のようになったところにあったそうですが、今は流れの中で根の部分は削られて、プレートも流されてしまったとのこと。この計測はしませんでした。ほとんど流れのないところにできる谷地坊主ですが、時に大雨が降ったり、動物が歩くなどして変化していくのかな。それぞれにドラマがあるのでしょう。4つの谷地坊主の計測、記録を終えて、ロッジにもどりました。

 玄関前でゆっくり昼食を食べました。午後、植原さんは遊歩道の草刈りをするとのこと、私は草原を観察させてもらいました。
 先週のマルハナバチ調べ隊のときは、アヤメが盛りでしたが、もう終盤。ノアザミやヤマオダマキ、キンバイソウなどが咲き始め、夏の花たちが、開花の準備をしているようです。ヤナギランやオオバギバウシ、マツムシソウなどが増えてきていて、咲くのが楽しみです。
 ノアザミにはヒョウモンチョウの仲間やトラマルハナバチもやってきていました。少し晴れ間がのぞくと虫たちが出てきます。アブの羽音、エゾハルゼミや鳥のさえずりもよく聞こえていました。森のコースのマイヅルソウは実になり始めていて、そこにイチヤクソウが蕾をつけて立ち上がっています。膝くらいの高さになったエゾノタチツボスミレの花もまだ見られました。展望台から久々にブナ爺さんのところまで行ってみました。ヨモギ頭からブナ爺さんへの斜面にはギンリョウソウがいっぱい。やや終盤ですが、あちこちが白く見えていました。

 

 ゆっくりしていたら、1時間くらいの草刈り作業をし終えた植原さんが草原の上までやってきました。植物や昆虫を観察しながら、草原を下りました。ヨツバヒヨドリももうすぐ咲きそう。いろいろな植物が葉や背丈を伸ばしています。カラマツソウ、ハンゴンソウ、ハバヤマボクチなどなど。鹿柵のおかげでみな伸び伸びと育っているようです。
ロッジに戻って解散。雨に降られることもなく、楽しく観察ができました。

 私はミヤマシグレという木の花を見るために、途中の「四季の森」に立ち寄りました。ミヤマシグレはガマズミの仲間で赤い小さい蕾がたくさんつきます。そして、その先に白い小さな花が咲くのですが、その花が開いているところがなかなか見られず、すぐクチャっと縮んでしまうようです。蕾はたくさんありました。花も咲いていましたが、しっかり開いているのかよくわかりません。でもミヤママルハナバチが何頭も来ていたので、咲いているということでしょう。赤い集合花にクリーム色のマルハナバチ。可愛くてしばらく見入ってしまいました。いろいろ楽しい乙女高原です。

 

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