7月3日に予定していた「谷地坊主の観察会」が雨天中止になってしまったので、毎年行っている「谷地坊主の身体検査」を7月11日に行いました。
天然記念物に指定されているところとは違う湿地で、調査用の谷地坊主5つを選び、タグをつけています。2016年から、この5つの谷地坊主の大きさを年に一度、計測して記録しています。本来ならば「谷地坊主の観察会」の一環としておこけなう予定だったのですが、雨のために中止となってしまいましたので、今日、一人で行うことにしました。
使うのは園芸用のポール4本と2mまで測れる折り尺、それに記録用紙です。
番号の書かれたタグの付いた谷地坊主を見つけ、まずは写真に撮り、スケッチします。
そしたら、葉が一番広がっているのはどこかを見極め、葉が自然な状態で広がっている一番外にポールを刺し、その反対側の一番外にもポールを刺します。2本のポールを結んだ線と直角になるような線をイメージし、その両側の一番外側にもポールを刺します。この2つの線の長さを測れば、この谷地坊主の「なわばりのたてとよこの幅」がわかります。
次に葉が一番高くなっているところの高さを測ります。
今度は谷地坊主本体(頭に当たる部分)の幅と高さを同じようにして測ります。
最後に、どんな植物が生えているか、どんな生き物がいるかを調べて記録します。
これで、一つの谷地坊主の「身体検査」が終了です。次の谷地坊主を同じようにして「検査」していきます。
7年目の調査になりますが、毎年の「変動」が大きく、「谷地坊主がこのように成長している」と確実に言えないのが現状です。とはいえ、おもしろいことも経験しました。流れの中に「半島」のようにあった№5の谷地坊主が途中崩れてしまい、行方不明になってしまったのです(正確にいうと、№5のタグが行方不明になってしまい、どれが№5谷地坊主か分からなくなってしまった。もしかすると、流されてしまったかもしれない。流れの中に残っているのがそれらしいので、一応、それを№5?として継続記録している)。
調査の途中、カラマツ林の地面でミヤマカラマツやイチヤクソウのかわいい花を見ることができました。
この谷、少し下ると、傾斜が急になり、谷地坊主は見られなくなります。
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